「心中?急行に母子はねられ死亡…西武新宿線踏切で」←電車の運転士の心のケアはしているのか。

◆記事:心中?急行に母子はねられ死亡…西武新宿線踏切で

24日午後11時半ごろ、東京都練馬区関町東の西武新宿線上石神井―武蔵関駅間にある「6号踏切」内の線路上で、

女性と男児が、西武新宿発新所沢行き急行電車(8両編成)にはねられ、2人とも死亡した。

西武鉄道によると、運転士は「2人は電車が現場を通過する直前に踏切に入り、しゃがみ込んだ」と話しているという。

警視庁石神井署は、女性が男児と共に自殺を図った可能性があるとみて、2人の身元の確認を急いでいる。

同署によると、男児は2、3歳くらい。

西武鉄道などによると、踏切は車が通れない歩行者用で、遮断機が下りている状態だった。

同線は約50分間にわたり全線が不通となり、上下線計22本に影響が出た。

(2月25日1時31分配信 読売新聞)


◆コメント「人身事故」のたびに思う。電車の運転士がPTSDになるのでは、とは誰も考えない。

飛び込み自殺が起きると、必ず誰かが「自殺する奴はクズ」だ、とか、

乗客に迷惑をかけるのだから、飛び込み自殺は犯罪だ、という趣旨のブログが出る。

言い古されたことを、書くな、と言いたくなる。

そんなことは、だれでも書ける。


私がいつも気になるのは、人を轢いてしまった電車の運転士さんが、その後PTSDになっていないか、ということである。

PTSDは精神科でも専門分野である。専門医の治療が必要だ。

PTSDは、心的外傷「後」ストレス障害であり、事故直後よりも、

1週間、1か月、3か月も経ってから、突如その時の状況が思い出される「フラッシュバック」が劇的な症状である。

あまりに症状が強いと、電車の運転士さんなら、再び運転できなくなることすらある。



また、それ以外にも、何事もやる気がなくなったり、妙に疲れやすくなる。眠れなくなる。などの、

比較的、外(他人)から分かりにくい症状が慢性化することがある。


ところが、見た目は普通なので、周囲の理解が得られず、「甘えている」などと悪く言われる患者も多い。

地下鉄サリン事件のときなど、それが原因で、会社を辞めざるを得なくなった人が、何人もいる。



これだけ、鉄道の人身事故が多いのだから、鉄道会社は発表しないが、

PTSDに苦しんでいる運転士さんは、かなりの数になるのではないかと思う。

自殺は卑怯だ、とか、電車が遅れて大勢に迷惑がかかる、とか、

世間は分かったようなことを言う(後者は間違ってはいないが)。

後しかし、詰まるところ、皆、自分が不便になるのが嫌なだけだ。

それまで、安全に電車を運行し、多くの人を運んできた真面目な運転士さんが、

心の傷で苦しんでいるであろうに、誰も気にも留めない。あまりに薄情ではないだろうか。



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# by j6ngt | 2007-02-24 15:34 | ニュース

「米国は日本の憲法を見習え」(米国 California Chronicle紙 3月29日付社説)

◆はじめに(コメント):久々に、アメリカの新聞の心地よい記事を見つけた。

昨年の4月、中国で反日デモが激化し、領事館の窓ガラスが割られるなど、緊迫した情勢となったとき、欧米の新聞が何度も、「日本は謝罪したのに中国はいつまで文句を言い続けるのだ」という類の社説を載せた。

ワシントンポスト、フィナンシャル・タイムズ、英タイムズ紙、ウォール・ストリート・ジャーナルなどである。

今日、久しぶりに心地よい(改憲派には心地よくないかも知れない)記事を見つけた。

「カリフォルニア・クロニクル」という新聞に載っていたコラムである。

欧米の新聞では、自社の論説委員のみならず、外部の人間もコラムニストとして契約している。

出来るだけ色々なものの考え方を載せたいということから、このようなシステムが出来たものと思われる。

今日、私が訳した「コラム」の著者は、Stan Grime(スタン・グライム)氏。

インディアナ大学を卒業し、social workerとして活動していると書いてある。著書もあるそうだ。



なお、自然な日本語に近づけるために、かなり意訳している箇所があるが、

ミスター、スタン・グライムが、「戦争を禁じた日本国憲法は素晴らしい」、と述べている部分は、出来る限り逐語的にそのまま忠実に訳している。

チェックしたい方は、原文が↓に載っているから、読んで下さい。

http://www.californiachronicle.com/articles/viewArticle.asp?articleID=7396


◆記事(翻訳):原題:The Japanese Constitution: U.S.A. Take A Lesson(日本国憲法:アメリカは日本の爪の垢を煎じて飲むべきだ)

1946年、第二次大戦による壊滅的打撃から、疲弊しきっていた日本は、連合国司令官、ダグラス・マッカーサーに促されて、現在の日本国憲法を制定した。

この憲法の内容で特筆すべきは、ただ一つの、しかし、この国家の基礎を成す条文である。

それは、「戦争の放棄」を謳っている。「日本は、如何なる国家に対しても決して武力を行使しない。」と宣言している。

現行憲法下の比較的「新しい」日本政府は、戦後60年間、この約束を破らなかった

日本は、戦争という、国家の発展を妨げる余計な負担を背負わずに、巧みに、この期間を乗り越えてきたのである。



ひるがえって、アメリカ合衆国はどうかというと、このような(戦争を禁止する)条文は、憲法に存在しない。

我が国を作った先祖達は、将来のこの国の指導者が、国家の将来を考えたとき、あまりにも向こう見ずな暴挙に出るかも知れない、ということを全く考えずに憲法を創ったのである。



当時は誰も、まさか大統領就任式で宣誓を行った人物が、軍隊の若い兵士の犠牲のもとに、個人的利益の追求に走るなどとは考えなかったのだ。

(イラク戦争が始まってから)2,000人以上の最も前途有望な我が国の若者達の生命が、失われた。

それは、たった一人の男、

「私は、今、ここに厳かに、アメリカ合衆国大統領として職務を誠実に履行し、我が能力の全てを用いて、アメリカ合衆国憲法に従い、これを守ることを誓います」


と宣誓した男が、この国を誤った方向に導いた所為である。

ジョージ・W・ブッシュがアメリカ国民に向って、「イラクが大量破壊兵器を保有していることは、疑いの余地が無い」と断言したとき、彼は、「アメリカ合衆国大統領として職務を誠実に履行し」たのだろうか?

彼は、イラク戦争の終結を宣言したとき、憲法を遵守していたのだろうか?

彼は、NSA(国家安全保障局)に市民の電話の盗聴を許可したとき、「能力の全てを、国民の利益を最優先すること」に用いたと言えるであろうか?



我々は、虚偽の口実に基づき、戦争に突入した。そしてその戦争は、いまだに虚偽の口実を理由に続いている。

ブッシュ大統領が、「我々はイラクで勝利をおさめている。」という度に危険信号が発せられるべきだ。

ジョージ・ブッシュの母親、バーバラ・ブッシュにお願いしたい。

貴方の息子がバカな事を言う度に、耳をつまんで引っ張っていって、「お尻ペンペン」してやって頂けないだろうか?



ビル・クリントン(民主党)とモニカ・ルウィンスキー嬢との不倫が発覚したときには、共和党はここぞとばかりに、ネズミを狙うタカのような素早さでクリントンを弾劾した。

ブッシュも国民の見守る中で宣誓を行いながら、白々しい嘘をつくことを止めない。しかし、ブッシュが弾劾にかけられるという話は全く聞かない。

これは、どうしたことだ?

宣誓自体が嘘だったからか?



私は、戦後の日本を築いた先駆者達の先見の明、洞察力の素晴らしさに称讃を贈る。

そして日本人が成し遂げた諸々の技術力にも感服する。

私は、今日も「アサヒ・ビール」を楽しんでいる。


# by j6ngt | 2006-05-10 18:44 | 憲法

「訃報:上本孝一さん43歳=プロ野球セ・リーグ審判員」←審判員は本当に大変な仕事だ。

◆記事:【訃報】上本孝一さん43歳=プロ野球セ・リーグ審判員

上本孝一さん43歳(うえもと・こういち=プロ野球セ・リーグ審判員)5日、心筋こうそくのため埼玉県朝霞市の自宅で死去。

葬儀は7日午前9時、朝霞市溝沼1259の1の朝霞市斎場。自宅は朝霞市膝折町4の5の6。喪主は妻美代子(みよこ)さん。

捕手として京都・西舞鶴高から82年、ドラフト5位で広島入り。84年に退団後、85年からセ・リーグ審判員として1412試合に出場した。

4日の中日-横浜戦(ナゴヤドーム)で一塁塁審を務めて帰宅し、就寝中に死亡した。毎日新聞 2006年5月5日 19時49分


◆記事2:渡真利球審が突然倒れる、巨人阪神戦で(4月21日)

セ・リーグの渡真利克則審判員(43)が21日、球審を務めた巨人-阪神1回戦(東京ドーム)で4回、脈に異常を感じ、突然倒れた。

そのまま担架で運ばれ、救急車で東京都内の病院に入院した。セ連盟によれば、この日の心電図などを含めた検査結果で後日、判明するという

同球審は井川が小坂に5球目を投げようとしたとき、捕手の矢野に覆いかぶさるように倒れた。

自力で起き上がったが、矢野に抱きかかえられ、立つのがやっとの様子だった。このため試合は9分間中断。

三塁の井野審判員が球審に回り、控えの有隅審判員が三塁塁審に入った。 (日刊スポーツ) - 4月21日23時48分更新


◆記事3:セ・リーグの渡真利審判員が退院=プロ野球(時事通信) - 4月22日20時1分更新

セ・リーグの大越英雄事務局長は22日、前日の巨人-阪神1回戦(東京ドーム)で球審を務めた際に倒れ、東京都内の病院に入院した渡真利克則審判員が退院したことを明らかにした。

掛かり付けの病院で詳しい検査を受ける予定で、現場復帰はその結果を待ってからとなる。


◆記事4:岡田監督 審判に怒号   (スポーツニッポン) - 4月22日6時2分更新

【阪神2-3巨人】2試合連続の延長サヨナラ負け。ベンチ裏に怒号が響いた。

「全然、ストライクやって!」。顔を紅潮させながら、岡田監督は会見場に姿を現した。李の一発で連敗ストップも貯金1も全部すっ飛んだ。

怒りの原因は、アーチ直前の1球だ。カウント2―1から久保田のスライダーを井野球審が「ボール」と判定。

ストライクなら見逃し三振で、試合が続いていた。報道陣に不満をぶちまけると驚きの行動に出た。
渡真利球審が体調不良で倒れるアクシデントがあり、交代で球審を務めたのが井野審判。審判控室の前でその説明を報道陣に行っていたところを見つけると「あれをボール言うとったら野球にならんで!コースか高さか、どっちなんや」と詰め寄った。「コースで」という井野審判に「コース!ビデオ編集して持ってくるから、分かってるやろな。あした行ったるわ!」と激怒。

「(井野球審は)一緒のことばっかりやっとんのやから。見え見えや。人気なくなるわ、巨人も」とまくし立てた。

4連敗というチームの苦境が、怒りに拍車をかけたのかもしれない。「ど真ん中や。ええ試合しとんのに…」 - 4月22日6時2分更新


◆コメント:審判が亡くなっても誰のお悔やみの言葉も載せないのか?

私は野球に限らず、スポーツは嫌いだ。スポーツ選手のアホ面を見ていると腹が立つ。

しかし、子供の頃一時期野球に興味を持ったことがある。

野球に興味を持つ子供は普通、「プロ野球の選手になりたい」といったものだ(少なくとも私が子供の頃は)。

ところが私は選手などになりたいと思ったことは一度もないが、審判員になりたいと思ったことがある。

そのいきさつと、今日、私が云いたいこと、「野球選手も観客も審判員の労をねぎらうものはいない」ことに関しては、

かつて書いた2003年10月01日(水) プロ野球選手・監督を称えても、審判員の労をねぎらう人は、いない。をお読みいただきたい。



審判がいなければ、野球の試合は始められない。

選手は攻撃のイニングで、打順が回ってきそうにないときは、ベンチで座って休めるが、審判員には試合時間ただの一度も休憩がない。

審判には高度な集中力と判断力、決断力が要求される。



かつて、有るテレビのクイズ番組(何処の局の何という番組だったか全く覚えていない)にプロの審判員がゲストとして呼ばれた。

その審判に質問したのが作家の故・遠藤周作氏だったことは明瞭に記憶している。

何処の塁でも同様だが、特に一塁塁審は、一塁手の捕球と、打者の着塁のごく僅かな差を判断しなければならない。遠藤さんが訊いた。

「捕球と着塁が同時のとき、判定はアウトですか、セーフですか?」

その審判は、きっぱりと答えた。

「『同時』ということは、無い、と思います」

私は子供心に「これぞ、『プロ』だ」と感動した。


◆選手も観客も審判員の世話になっているのに、労をねぎらわない。

これほどの「名人芸」をいつも披露しているが、審判員を褒め称える者は全くいない。

そのくせ、「誤審ではないか?」というときは、聴くに堪えない罵詈雑言が選手や満場の観客から飛んでくる。

審判員はそれに動揺していては務まらない。すぐに気持ちを鎮めて、次の判定に備える。

ものすごい精神力であるが、同時にものすごいストレスを抱えていることは想像に難くない。



記事2と記事3に載せたが、丁度2週間前に、セ・リーグの渡真利 克則(とまり・かつのり)審判員が試合中に倒れた

渡真利さんは、幸い大事に至らず、すぐに退院したが、暫く自宅静養すると書いてある。


◆亡くなった上本孝一さんも渡真利さんも心臓だった。

記事をよく読めば分かるが、二人とも大変高齢なわけではない。

同じ43歳で、心臓が原因で上本さんはなくなられ、渡真利さんは試合中に倒れた。



医者に訊かなくても、極度のストレスと無関係ではなかったことは、容易に推察出来る。

審判員は選手と同様に一年契約だ。

渡真利さんも休みが長引くとファームに落ちるかも知れないので、いてもたってもいられない心境かも知れないが、ここはゆっくり休んでいただきたい。


◆岡田は渡真利審判員とかつて同僚だったのに、体調を心配する様子が全くなかった。

4月21日の阪神-巨人戦では、渡真利球審が倒れたので、三塁塁審の井野審判が急遽球審になった。

ところが、井野審判のボール判定で負けたということに、岡田監督は激怒した。

勝負に拘るのは当然としても、倒れた渡真利球審はかつて、阪神の選手で岡田監督の同僚だった人だ。

セリーグ全審判員がここに経歴も含めて載っているので、見れば分かる。

岡田にはその渡真利さんの体調を気遣う言葉が全くなかった。

試合中に球審が心臓に異変を生じて、立っておられず、キャッチャーに覆い被さるように倒れたのだ。大変なことだ。生命の問題である。

野球の世界に限らず、こう言うときには、まず、病人を気遣うのが常識なのだ。

岡田は、「勝負より大切なことが世の中にはある」、ということすら、分からない。

新聞(と言ってもスポーツ新聞だがね)もそれを咎めない。

どいつもこいつも、バカだ。


◆「お陰様」という言葉

世の中には華やかなスポットライトを浴びて、晴れがましい思いを味わえる人がいる。

しかし、彼らがそうしていられるのは、光の陰で「オモテ」を支えているのに、世間には全く知られず、或いは何のねぎらいも受けない人がその何倍、何十倍もいるからだ。

だから、日本人はそういう「陰」の人々に「様」を付けて「お陰様で」という言葉で感謝の気持ちを表すのだ。

この気持ちを忘れた者は、「オモテ」にいる資格がない、と私は思う。

上本孝一審判員のご冥福を祈る。


# by j6ngt | 2006-05-06 11:18 | スポーツ