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「豚インフルで課長級会議を緊急開催へ=政府、情報収集に努める」←WHOが「フェーズ4」を発するかどうか。

記事1:豚インフルで課長級会議を緊急開催へ=政府、情報収集に努める(時事通信社 - 04月25日 13:01)

政府は25日午前、メキシコ国内で豚インフルエンザの人への感染が疑われる症例が相次いでいることを受け、

全省庁の課長級による会議を午後1時から内閣府で開催することを決めた。感染が拡大すれば日本国内への影響が避けられないことから、

今後の対応を早急に協議する。また、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集に当たった。

これに関し、政府高官は同日午前、世界保健機関(WHO)がメキシコでの豚インフルエンザウイルスが

「人から人へ感染する」新型と宣言した場合、麻生太郎首相を本部長とする対策本部を設置することを明らかにした。

(注;太文字は引用者による)


◆記事2:米・メキシコ豚インフル、ウイルス「同一」 米当局が解析 (NIKKEI NET)(11:56)

【ニューヨーク=中前博之】米疾病対策センター(CDC)は24日、人から人へ感染する

新型の豚インフルエンザウイルスによる症例が米国内で計8件見つかったと明らかにした。

患者はいずれも軽症だったが、初期解析では重症例が多いメキシコの患者から採取されたウイルスと「同一」と判明。

国境を越えた感染拡大が確認されたことを受け、米当局はワクチン開発の準備も含め、警戒を強めている。

メキシコ保健当局は同日夕、豚インフルエンザの疑いがある患者は1000人を超え、死者は68人に達したと公表。

日本政府によると世界保健機関(WHO)は感染状況を評価するため、世界の専門家で構成する緊急委員会を日本時間の25日夜に開く


 CDCによると、見つかった症例はメキシコと国境を接する西部カリフォルニア州で6件、南部テキサス州で2件。

感染者で豚に接触した人がいないうえ、親子や学校の同級生など身近な環境にある患者がいることから、

当局者は「人から人への感染だと信じている」としている。 (11:56) (注;太文字は引用者による)


記事3:<豚インフル>新たなウイルスに変異の可能性 専門家の見方(4月25日12時56分配信 毎日新聞)

メキシコでの豚インフルエンザの感染者拡大で、

人から人への感染力を持つ新たなウイルスに変異している可能性が出てきた。

新型インフルエンザの脅威が高まる中、ウイルスの特徴や必要な対応を専門家に聞いた。



今回のウイルスは、H1N1型。現在も冬に流行するAソ連型と同じ型だ。

このため、世界中の人がこの型のウイルスに対して免疫を持つ。この点が人が免疫を持たない型(H5N1型)の鳥インフルエンザとは異なる。

またH1型のウイルスは、強毒性のH5型に比べ毒性が低い。

喜田宏・北海道大教授(ウイルス学)は「Aソ連型によって、ある程度免疫を持つ人は多い。

豚インフルエンザだけではなく、他の型のインフルエンザウイルスや細菌などとの同時感染だった可能性もある」と話す。

 一方、死亡率の高さから大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長(獣医微生物学)は

従来の豚インフルエンザの範ちゅうを超えており、これまでにないウイルスになっている可能性がある。

H5N1型に限らず、別の型でも鳥から豚に感染し新型インフルエンザとなって感染が広がる可能性がある
」と話す。

田代真人・国立感染症研究所ウイルス第3部長は「人と豚のインフルエンザでは重症度や感染力が異なり、感染拡大の可能性はある」と警戒を求める。

(注;太文字は引用者による)


◆コメント:かなり緊迫した状況で、新型ウイルスに変異した場合、世界中の人間の生命に関わる、ということです。

事態の重要な点を整理します。

メキシコでは、豚インフルエンザに感染した疑いがある患者は1000人を超え、死者は68人に達しています。

「現在確認されている」豚インフルエンザウイルスは、「H1N1型」で既存のウイルスです。

従って、これに対して免疫を持っている人が多い筈ですが、メキシコでは現実に68人が死亡しています。


アメリカでも豚インフルエンザよる症例が8件見つかっています。アメリカの患者は軽症でしたが、

感染したウイルスは、メキシコで死者が出たのと同じ型です。

アメリカの8人の患者は、豚と接触していないのに発症しています。

したがって、豚インフルエンザが「ヒト-ヒト」感染したことはほぼ明らかです。

専門家の見解は分かれますが、記事3で大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長は、

従来の豚インフルエンザの範ちゅうを超えており、これまでにないウイルスになっている可能性がある。

との見解を表明しています。

現在の豚インフルエンザが変異して容易に「ヒトーヒト」感染する新型ウイルスが確認された場合、

今までにないウイルスですから、誰も免疫を(正しくは、ウイルスに対する抗体を)持っていません。

予防するためには、ワクチン接種が必要ですが、ワクチンというのは、ある病気の病原体を薄めたものを

わざと打つことにより、軽い病気にして、人間の持つ免疫機構を利用して、体内にその病原体に対する抗体を

作るものです。


したがって、原理的に考えて、新型インフルエンザのワクチンは新型インフルエンザウイルスが発生し、

それに感染した患者が出なければ作れません。作るといっても開発に何ヶ月もかかります。

開発に成功しても、世界中の需要を満たすためには、製造に時間がかかります。

さらに、ワクチンというものは、接種した瞬間に体内に抗体ができるわけではなく、

普通、抗体が出来るまでに1~2週間はかかります。抗体が体内に出来るまでは、感染の危険があります。

発症した場合、既存のインフルエンザウイルスの特定の型には、抗ウイルス薬、タミフル、リレンザが

有効ですが、新型インフルエンザに対しても有効である保証はありません。

感染発症したら、治療も出来ない可能性が極めて高い、と言うことです。

つまり、新型インフルエンザウイルスが確認された場合、

世界中の人に生命の危険が訪れるといっても過言ではありません。

だから、WHOは今日(25日)世界中から専門家を集めての緊急会議を開くのです。


◆ヒトーヒト感染するウイルスが確認されたかどうかWHOの判断はどこで確認すれば良いか。

記事1に、

政府高官は同日午前、世界保健機関(WHO)がメキシコでの豚インフルエンザウイルスが「人から人へ感染する」新型と宣言した場合

麻生太郎首相を本部長とする対策本部を設置することを明らかにした。

とあります。

WHOは新型ウイルスが発生し、ヒトからヒトへの感染が増加している局面をフェーズ4と規定しています。

それは、WHOのサイト、WHO | Current WHO phase of pandemic alertを見れば明らかです。

英語のサイトですが、英語を読む必要はありません。

現時点(2009年04月26日(日)00時14分)リンク先を見ると、3に○がしてあります。

現在はフェーズ3、「ヒト-ヒト感染が無い。又は非常に限られている」ということです。

WHO | Current WHO phase of pandemic alertで○の位置が3から一段階下がって、

4に○が付いたら、超緊急事態、と見なすべきです。新型インフルエンザウイルスがヒト-ヒト感染し、患者が増加している、

ということだからです。ここは毎日確認する必要があります。

前述のとおり、新型ウイルスの抗体は世界中誰も持っていない。

ということは、誰が感染しても不思議は無い。周囲で一人でも感染したら、

爆発的に感染者が広まり、貴方も私も感染の危険に晒され、運が悪ければ、

死ぬかも知れない。徒に脅かしているのではなく、リスクコントロール(危機管理)とは、

常に、最悪の事態が起きる可能性を考えることに、他ならないのです。

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by j6ngt | 2009-04-25 23:00 | 医療

【音楽】ベンジャミン・ブリテン 「青少年のための管弦楽入門」(音と映像)

◆曲名から軽く見られがちなのですが、名曲なのです。

今回は、小学校か中学校の「音楽」の時間に、聴かされた方もいらっしゃるであろう、

英国の作曲家、ベンジャミン・ブリテン(Benjamin Britten )(1913-1976)の管弦楽曲、

「青少年のための管弦楽入門」を「見て」いただきます。

正式には、「青少年のための管弦楽入門 - パーセルの主題による変奏曲とフーガ 作品34」

(The Young Person's Guide to the Orchestra - Variations and Fugue on a Theme by Purcell, op. 34)ですが、

長い名前を覚える必要はありません。お勉強じゃないですから、どうぞお気楽に。


この曲は、「青少年のための~」というタイトルが邪魔してます。

殆どの場合、「青少年のための管弦楽入門」は、プロコフィエフの子供用の作品、「ピーターと狼」、サンサーンスの冗談音楽「動物の謝肉祭」と共に、

一枚のCDにカップリングされていますが、ブリテンの作品は「入門用」として子供が聴く音楽、という概念を超えて(勿論子供が聴いてもいいのですが)、

普通のコンサートのプログラムに載せて、大人が鑑賞する価値があります。


◆この曲こそ、本当は演奏を見なければ、面白くないです。

最近、このブログでは、音だけでなく、オーケストラを「見」て頂くためにYouTubeの画像を用いています。

オーケストラは、見るものでもあります。

特に、この曲など、その典型です。音楽だけ聴かせて、これがフルートだ、ファゴットだといってもつまらない。

映像が伴って、初めて、どの楽器が何という名前で、どういう音を出すのか、はっきり分かります。


◆映像は二つのファイルに分かれます(YouTubeは10分までなので)。Part1

まずパート1です。演奏は、マイケル・ティルソン・トーマス指揮、ロンドン交響楽団です。

イギリスという国は、何故か大作曲家が出ない国で、20世紀のブリテンがこの曲に使った主題は、

ヘンリー・パーセル(1659-1695)という17世紀の作曲家のものです。

(余談ですが、今、気が付きましたけど、パーセルは、今年、生誕350年ですね。)

まず、聴いていただきます。最初は、オーケストラ全体の演奏(総奏=テュッティ)で壮大にパーセルの主題が演奏され、

その後、その主題を木管合奏→金管合奏→弦楽合奏→打楽器合奏の順で繰り返します。

オーケストラは大きく分けると、この四つのグループから出来ているのだよ、ということを紹介しているわけです。




次に主題が、オーケストラの各楽器で変奏されます。再生開始後の時間を書き留めました。

完全に正確ではないですが、分かると思います。再生開始後の時間と楽器名。因みに,、「2:00」は「2分0秒」です。

まず、木管楽器

2:00 フルート。華やかです。

2:17 ピッコロ。一番小さい楽器なのに、ものすごく音が、通ります。オーケストラの最高音はこの楽器が出します。

2:36 オーボエ。オーボエは古くからオーケストラに使われている楽器です。色々なことができますが、ここでは哀愁を帯びた音色に着眼しています。

3:36 クラリネット 何でも出来てしまうクラリネット。音域が広く。高音域と低音域で音色が違う。そのコントラストがよく出ています。

4:20 ファゴット(英語だとバスーン)。木管楽器の最低音域を担当します。鼻にかかったような音色が独特です。滑稽な感じを出すことも出来ます。


弦楽器セクションになります。

5:15 ヴァイオリン。オーケストラの「心臓」です。

5:46 ヴィオラ。メロディを弾くヴァイオリンと、低音楽器は目立ちますが、内声部を担当するヴィオラは普段、なかなか裸で音が

聞こえないけれども、内声がいるから、ハーモニーが充実する。大事な楽器です。

6:45 チェロ。コントラバスと一緒に低音でオーケストラの響きをささえることも、表に出てメロディーを弾くこともあります。

7:45 コントラバス。ここはブリテンはコントラバスに親切です。普段は低音ですが、このように流麗にメロディーを弾くことも

出来るのですよ、コントラバスは。と言っているようです。弓の持ち方、よく見て下さい。

チェロと同じような持ち方です。フランス式です。

ベートーベン 交響曲第7番 終楽章 聴き(観)比べ。のN響を見て下さい。

弓の持ち方が違うでしょう?日本のオーケストラはドイツ式なのです。

英語圏(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど)のオーケストラは大抵フランス式です。

コントラバスの弓の持ち方を見れば、そのオーケストラがドイツ式かフランス式か、分かります。


◆「青少年のための管弦楽入門」(Part2)





ちょっと、キリが悪いのですが、コントラバスが途中で途切れ、残りがこのPart2で演奏されます。

0:33 弦楽器の一種と言えますが、これまでと違う、弦をはじいて音をだす、御存知、ハープです。

世界中のオーケストラを調べた訳ではありませんが、ハープは女性奏者が多い。

しかし、ロンドン交響楽団、珍しく男性です。尤も、長年女性の入団を認めなかったウィーン・フィルは、

当然、ずっと男性でした。日本のハープ奏者も大抵女性ですが、日本のハープの先生の元祖はモルナールさんという方で、

やはり男性奏者です。

弦を低音から高音、又はその逆に連続的に撥じく、ハープの「グリッサンド」には独特の効果があります。


次は、金管楽器になります。

1:20 ホルン。オーケストラではホルン四本で使われることが多い。ハーモニーの美しさ。ベル(開口部)が、

他の金管と異なり前を向いていないことが、独特の響きの一因です。

2:05 トランペット。如何にもトランペットらしい、信号ラッパのリズムです。この楽器の音は皆さん御存知でしょう。

2:32 トロンボーン。この堂々とした音。トロンボーンは派手な音も出せますが、音が互いに良く溶け合い、ハーモニーが

やはり、大変美しい。ホルンがフォルテで吹くと、トロンボーンと紛らわしいことがあります。

2:47 テューバ。金管の最低音域を担当します。トロンボーンよりさらにオクターブ低い。何故か姿が映りません。


最後に打楽器です。

3:40 一番大事な打楽器、ティンパニ。太鼓ですが、音程が変えられます。このため、リズムを強調するだけでなく、

コントラバスなどと共に、オーケストラの低音を補強することもあります(ブルックナーとかね。特に)。

4:01 バス・ドラム(大太鼓)とシンバル。ここぞと言うときの強打の印象が強烈です。

4:10 タンバリン。手に持って叩きますが、周りに小さなシンバルが沢山付いている。なかなかいい音を出すのが難しいです。

4:15 トライアングル。小さい楽器ですが、音を鳴らしたら、必ず聞こえます。間違えたら直ぐにバレる、ということです。

4:21 スネア・ドラム(小太鼓)。打楽器の基本は小太鼓なのです。木製のスティックのバウンドをコントロールするのが、

大変難しい。片手で2回以上ずつ叩いて、「ザーッ」と持続音にする独特の効果を上げる「ロール」という奏法もあります。

かの有名な「ボレロ」は小太鼓が無くては始まりませんね。

4:31 シロフォン。木琴です。マリンバも木琴ですが、あれはアフリカの民族楽器を改良したもので、別の楽器です。

マリンバは柔らかい音がします。オーケストラで使う木琴はシロフォンですが、音が非常に目立ちます。

カバレフスキー「道化師」のギャロップ、ハチャトゥリアンの剣の舞で大活躍。ショスタコービッチの交響曲でも使われます。

4:43 カスタネット。オーケストラでは、このように、柄の付いた楽器を用います。コツが分からないと、正しいタイミングで

鳴りません。

4:55 ムチです。二枚の板の端が蝶つがいで繋いであり、両方の板を合わせて音をだします。マーラーの交響曲や、

ポピュラーなところでは、ルロイ・アンダーソンの「そり滑り」に登場します。


◆コーダ(終結部)。二重のフーガが天才的着想です。

5:32から、ブリテンが作った早いパッセージを今までの順番で各楽器が演奏し、

7:27から、最初に奏でた「パーセルの主題」と重なります。パーセルの主題は壮大に鳴りますが、

同時にブリテンの早いパッセージが演奏されて、二重のフーガになります。これは圧巻です。

見事に計算されています。こういうオーケストレーションは数学的な知能が無いと、作曲出来ないと思います。

この部分だけでもブリテンは天才ではないかと言うぐらい、見事な作曲技術です。音楽的な盛り上がりは、

最高潮に達します。

如何でしょうか。これをCDで探すとやはり「ピーター」、「謝肉祭」とカップリングされているのが多い。

それから、「青少年のための管弦楽入門」に解説のナレーションが入っているのがある。出来れば避けたいのですが、

そのナレーションを、初代007、ジェームズ・ボンドのショーン・コネリーが吹き込んでいる珍しいCDがあります。

演奏そのものも決して悪くないので、ブリテン:青少年のための管弦楽入門

をお薦めしておきます。

それでは、皆さん良い週末をお過ごし下さい。

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by j6ngt | 2009-04-25 16:47 | オーケストラ

「草彅剛氏公然わいせつ容疑事件」に関する法的考察、及び私的所感。

◆記事1:SMAPの草彅容疑者、泥酔し全裸で騒ぎ逮捕(4月23日14時35分配信 ロイター)

国内各メディアの報道によると、警視庁赤坂署は23日、人気グループSMAPのメンバー草彅剛容疑者(34)を

公然わいせつ容疑で現行犯逮捕した。同日午前3時ごろ、東京都港区の公園で酒に酔って全裸になった疑い。

草彅容疑者は、取り押さえようとする赤坂署員に対し、「裸だったら何が悪い」などと叫び、暴れながら抵抗したという。

草彅容疑者は地上デジタル放送普及のCMに出演しているが、鳩山邦夫総務相は今回の事件について、

事実とすればめちゃくちゃな怒りを感じる」と語った。


記事2:草彅 剛容疑者逮捕 草彅容疑者宅を家宅捜索 薬物の簡易検査実施も検出されず(4月23日(木) 17時27分 フジテレビ)

公然わいせつの現行犯で逮捕された「SMAP」の草彅剛容疑者(34)の自宅に23日午後、家宅捜索が入った。

23日午後、身柄が原宿警察署に移された際は、まだ酒が抜けていない状態だったということで、

警視庁は話を聴ける状態ではないと判断し、取り調べは23日は行われていないという。

警視庁は23日午後、草彅容疑者宅を家宅捜索しているが、裸になることに常習性があったかどうかなどを調べる狙いがあるとみられている。

草彅容疑者は22日夜、現場の公園から直線距離でおよそ400メートルほど離れた赤坂の居酒屋で、

知人の女性と、さらにもう1人の知人男性のあわせて3人で酒を飲んでいたという。

この2人は、著名人やテレビ関係者ではないという。

その後、居酒屋を出た時間は明らかになっていないが、草彅容疑者は知人女性と2人でタクシーに乗り、

午前2時、現場の公園の階段付近で、草彅容疑者だけがタクシーを降り、知人女性はそのまま帰宅したという。

草彅容疑者が全裸になり、公園内で騒ぎ始めたのは、その直後のことになるとみられる。

また草彅容疑者は逮捕時、意味不明な言葉を叫んでいたことなどから、警視庁は、薬物の簡易検査を実施したが、薬物は検出されなかったという。

警視庁は24日、草彅容疑者を送検して、当時の状況などをくわしく調べることにしている。


◆記事3:草彅容疑者、地デジメーンキャラ降板へ=鳩山総務相「めちゃくちゃな怒り」(4月23日12時48分配信 時事通信)

鳩山邦夫総務相は23日、地上デジタル放送普及促進のメーンキャラクターを務める人気グループSMAPの草彅剛容疑者が

公然わいせつの容疑で現行犯逮捕されたことに関し、

「事実関係を把握していないが、事実だとすれば、めちゃくちゃな怒りを感じる」と語った。

その上で、「地デジ関係のいろいろなものは全部取り替える」と述べ、メーンキャラクターを辞めさせる意向を示唆した。

2011年7月の地デジへの完全移行への影響については「ゼロとは言えない」と語った。


◆コメント:被疑者が「芸能人」だった以外は格別珍しい出来事ではない。

今日は、マスコミの使い古された、紋切り型の形容で、わざと誇大に表現するならば、

「日本列島に激震が走った」が、酔っぱらいが夜中の公園で全裸になって騒いでいたところ、

警察に捕まったと言う話であり、珍しくもない。

新宿の歌舞伎町では、「全裸」はあまりいないだろうが、酔っぱらい同士の喧嘩など、毎日起きている。

ただ、本件は、逮捕された被疑者が非常に人気のある「芸能人」だった

という点だけで、騒いでいる。

無数のブログがこの件に関して書いているが、感情論ばかりである。ここでは法的かつ論理的に考察したい。

なお、マスコミは「容疑者」という言葉を用いているが、正しくは現時点で草彅氏は、「被疑者」というのが正しい。

「被疑者」とは、

ある犯罪を犯した疑いで、司法捜査当局による捜査の対象となっているが、起訴されていない者

である。後述するが、「被疑者」は犯罪を犯したと疑われているが、法的には「無罪」との推定が為されなければならない。


◆わいせつに関係する犯罪。犯罪の重さを測る尺度。

草彅被疑者は「公然わいせつ容疑」で逮捕された。「公然わいせつ罪」に関して刑法が定めているのは、

刑法174条 公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

ということである。

「わいせつ」に関係する罪としては、強姦や、強制わいせつがあるが、公然わいせつはこれらと重さが異なる。



或る行為を刑法で「犯罪である」と規定することによって、守ろうとする国民の利益を「保護法益」という。

例えば、殺人罪の保護法益は国民の生命であるし、窃盗罪の保護法益は国民の財産・所有権である。

強姦罪と強制わいせつ罪の保護法益は、個人の性的自由(昔の言葉をわざと遣うならば、「女性の貞操」)である。

故に、これを犯すことは重大な犯罪である。

一方、公然わいせつの保護法益は、「善良なる風俗」という漠然とした「国民の利益」である。


18世紀のイタリアの啓蒙思想家、チェザーレ・ベッカリーアという人は、著書「犯罪と刑罰」において、
犯罪の重さの尺度は、本来、社会に与えた損害の程度による

と書いている。因みに、チェザーレ・ベッカリーアは「罪刑法定主義」を提唱した学者である。


ベッカリーアの「犯罪の重みの尺度」を基準に考えると、公然わいせつの犯罪の重みが、

強姦、強制わいせつに比べると、ずっと軽微であることは、明らかである。

草彅被疑者の行為は真夜中に全裸で大声をあげたということであり、大声はともかく、

真夜中の公園で全裸になる行為自体は、特異ではあるが、「社会に与えた損害の程度」は、

非常に小さい。刑法174条で定められた刑罰を科するに値するとは到底考えられない。

率直に言えば、普通ならば、交番へ連れて行かれ、
「早く帰りなさい。二度とやらないように」

と説教されて放免となってもおかしくない。

警察が犯人を逮捕した場合は48時間以内に検察に身柄を検察に送る。これは刑事訴訟法で定められている。

草彅被疑者は24日に送検されるのは法的に避けられない措置である。

しかしながら、公然わいせつで、尿検査から薬物も検出されなかった被疑者の家宅捜索をするのは、

どうも、解せない。記事2に、
裸になることに常習性があったかどうかなどを調べる狙いがあるとみられている。

と書かれているが、そんなことは、家宅捜索したところで分かる訳がない。これは建て前で、

恐らく、簡易検査では薬物が検出されなかったが、自宅には覚醒剤か麻薬があるのでは、と警察は睨んだのだろう。

仮に、被疑者が一般人だったら、そこまでするのかどうか。何とも言えないが、被疑者がたまたま有名芸能人であり、

もしも彼が薬物を違法に使用していることが分かったら警察の「お手柄」になる、という目論見だったとしたら、

それは、日本国憲法で保障された、法の下の平等に反する。

日本国憲法第14条第1項。
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

のである。


◆鳩山総務相、「めちゃくちゃな怒り感じる」とのことですが、2月、G7後の記者会見に泥酔状態で臨んだ中川・元財務相はどうなの?

鳩山邦夫総務相という人も日本郵政にゴチャゴチャ文句付けたり、色々パフォーマンスの多い人だ。

草彅氏の件に関して、「めちゃくちゃな怒り感じる」そうだが、草彅被疑者は送検されても、起訴されるかどうか、分からない。

日本の刑事訴訟法では、被疑者を起訴するかどうか、つまり裁判にかけるかどうかは、検察の裁量に委ねられている。

起訴されたら、被告人と呼ばれる。しかし、現時点は勿論のこと、仮に起訴されたとしても、有罪判決が確定するまでは、

「無罪推定原則」が働いていることを忘れてはならぬ。近代刑法の大原則。

「何人(なんぴと)も有罪判決が確定するまでは無罪と推定される」

べきなのだが、日本では「逮捕された=犯罪者」という認識が一般に広まっている。

これは、マスコミがそういう報道をするからである。

日本のマスコミは松本サリン事件で、無実である被害者の夫を、

殆ど100パーセント犯人確定のように報じるという、大失態をしでかしたのに、全然、経験から学ばない。

マスコミだけならまだしも、行政府たる内閣の閣僚の一人である鳩山氏があたかも草彅被疑者の有罪が確定したかのごとき、

ミス・リーディングな(誤解を招くような)発言をするべきではない。


また、皆、直ぐ忘れるが、2月にローマで開かれたG7後の記者会見に、誰が見ても明らかな泥酔状態で臨んだ中川前財務相は

世界中にみっともない姿をさらし、日本国及び日本人に対する、他国の人々のイメージを大いに悪化させた。

これは、刑法上の如何なる犯罪の構成要件にも該当しないが、国家に与えた損害は、草彅被疑者の比ではない。

鳩山総務相は、草彅被疑者に「めちゃくちゃな怒り感じる」ならば、中川氏に対してはどのように感じたのか、

是非、答弁をうかがいたいものである。

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by j6ngt | 2009-04-23 23:00 | 芸能界