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「拒否できない日本」に書いてあることは、米国大使館の日本語ページで読める。

◆コメント:昨年4月20日に発刊された、文春新書「拒否できない日本」がネット書店で買えない。

 

 この噂を聞いたときは、「まさか」と思ったのだが、本当ですね。

 今、Amazonで検索したら、「該当する商品はありません」というメッセージが表示されたのには驚いた。

 「品切れ」、でも、「絶版」でもなく、あたかもこの本は、最初から存在しなかったかのような扱いになっている。


◆【訂正】「拒否できない日本」Amazonにて、著者名で検索出来ました。

 

 読者の方からご指摘頂きました。訂正して、お詫びいたします。


◆この本は、米国の日本への内政干渉の実態を詳細に書いた本なのです。

 

 私は8月28日の日記「小泉首相が、郵政民営化にあれほどムキになる理由。」の中で、

 平沼赳夫前経産相に毎日新聞がインタビューした記事を引用した。

 その中で、平沼氏があまりにもズバリと本当のことを話したので、逆にこちらが驚いた一節がある。

 それは、小泉首相が何故これほど、郵政民営化に情熱を傾けるのか、という事に関して、
 

「米国から日本に毎年来ている年次改革要望書を見ると、最右翼に郵政の株式会社化が書いてある。

 345兆円の郵政資金は彼らにとって、のどから手が出るほど魅力的なものなんでしょう。

 何が小泉純一郎という政治家をここまで駆り立てているか、いろいろ想像すると、やはり米国との約束が一番じゃないかという気がしますよ。」

 と、述べている部分である。

 この一冊の新書本は、アメリカが毎年10月下旬に日本に提示する「年次要望書」の存在と内容を明らかにしたことで物議を醸したのだ。

 「年次要望書」は「要望」というより「命令」、に近い。

 即ちすごい内政干渉で、アメリカは日本をアメリカと同じ制度の国にしようとしているフシがある、

 ということを丁寧に説明してある本なのである。


◆オンライン書店に慣れてしまっているが、そこらの本屋へ行けば売っている。

 

 最近はAmazonなどオンライン書店があまりにも便利なので、これに頼る人が増えたせいか、

 あまりにも当たり前の事実、つまり普通に商品を並べている本屋が街にはまだいくらでもあることを忘れているのではないか。

 小さな本屋には無いかも知れないが、ある程度の本屋へ行けば買えますよ。

 「拒否できない日本-アメリカの日本改造が進んでいる」(関岡英之著、文春新書、税抜き700円)。


◆年次要望書そのものが在日アメリカ大使館の日本語サイトに堂々と掲げてある。

 

 あまりにも、堂々と掲げてあるので、アメリカ人というのは、どういう神経なのだろうと思ってしまう。

 


 ちょっと目を通すだけでも唖然としますよ。

 商法改正から、司法制度改正、医療システム改革とか、

 完全に日本の問題。つまり、日本人が国会で審議して決めるべき事を、

 アメリカの日本に関する専門家が、細かいことまで調べ抜いて、ああせよ、こうせよ、と、書いていることが明らかなのだ。

 郵政民営化もアメリカの要求だという平沼さんの証言は本当だった。

 構造改革だの何だの言っていた小泉さんだが、やはり、バックはアメリカでした。

 一昨日の私の記事も一緒にお読みいただけると、合点がいくだろう。

by j6ngt | 2005-09-30 00:41

企業収益は順調に伸びているが、民間給与は7年連続で減少。 しかし、定率減税廃止

◆記事1:企業収益の改善とその日本経済への含意(日銀調査統計局論文より抜粋)

 http://www.boj.or.jp/ronbun/05/ron0509a.htm


景気が回復を続ける中、企業の収益は2002年度以降、大幅に増加している。今回の企業収益の改善には、

(1)幅広い業種で収益が高水準になっていること、

(2)固定費が大幅に削減され、その後も総じて抑制されていること、

(3)緩やかな物価下落と増収増益が並存してきたこと、といった特徴がある。


◆記事2:<民間給与>7年連続で減少 景気回復を反映せず

 

 民間企業に勤める人が04年の1年間に得た平均給与は、439万円と前年を5万1000円

(1.1%)下回り、7年連続で減少したことが国税庁の「民間給与実態統計調査」で分かった。

 景気回復が給与に反映されていない実態を浮き彫りにした。一方、所得税額は前年を3339億円(3.9%)

 上回り、4年ぶりに増加した。

 調査によると、昨年1年間を通じて民間企業に勤めた給与所得者は前年から13万人(0.3%)減の

 4453万人で3年連続の減少。給与総額も2兆8529億円(1.4%)減の195兆4110億円。

 正社員より賃金の安いアルバイト・パートタイマーや転職者の増加などの雇用形態の変化が、

 これら減少の背景にあるとみられる。(共同通信)


◆記事3:自己負担の限度額アップへ 高額療養費の定額分見直し (共同通信)

 

 厚生労働省は28日、医療費が高額になった場合に患者の自己負担を抑える仕組みである高

額療養費制度で、自己負担の限度額を引き上げる方向で検討を始めた。年末までに取りまと

める医療制度改革の政府、与党案に盛り込む。上げ幅などは今後検討する。



 70歳未満の場合、現行制度では1カ月の医療費から24万1000円を差し引いた額の

1%に7万2300円(定額分)を加えた額を自己負担の限度月額とし、超過分は高額医療費

として保険から支給されるのが原則。



 今回はこのうち定額分の引き上げが検討される見通し。2003年度からは保険料の算定に

 月収だけでなく賞与の額も反映されており、厚労省はこれまで月収を基準に算定してきた定額分

 にも賞与分を反映させるべきだとしている。 - 9月28日20時44分更新


◆記事4:定率減税見直し、来年度税制改正で経済情勢見極めつつ議論=首相 (ロイター)

 

 小泉首相は28日午後、衆院本会議での前原民主党代表による代表質問で、定率減税の見直し

 に関する方針を聞かれ、2006年度税制改正で、経済情勢を見極めつつ議論するべきだと答えた。



 前原代表は、政府税調は、「2006年度において定率減税を廃止」と答申しているが、自民党の

 マニフェストには「政府税調の考え方はとらない」と明記していると指摘。そのうえで、

 「国民の誰もが定率減税の廃止はないと確信しているはずだが、谷垣財務相は選挙後に廃止の

 方向を打ち出した」として、国民への公約違反、背信行為だと批判した。



 これに対し、小泉首相は、定率減税は、暫定的な税負担の軽減措置で、経済情勢に応じて

 その規模に応じて見直されるべきだとした。そのうえで、「残り半分については2006年度

 税制改正でこれまでの議論を踏まえ、経済情勢を見極めつつ議論するべきだ」と答えた。

 谷垣財務相は20日の記者会見で、定率減税の全廃に関して、「これまでの議論も踏まえて、

  経済情勢などをきちんと分析して結論を出すべきことだ」と述べた。そのうえで、「全体とすれば、

(景気は)堅調だと思うので、いくつかの不安要因はあるが、大きく言えば、昨年半分廃止した

 流れは変わっていないのではないか」と語った。 - 9月28日15時19分更新


◆コメント1:企業収益は増えている。

 

 私は、選挙前、9月7日に【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。

 という文章を書いたけれども、そこで予想、というか、殆ど明らかだったことがやはり起きてしまった。

 記事を読めば殆どコメントが不要なぐらいである。



 要するに会社の収益(儲け)は増えている。これは、下のグラフでも分かるだろう。

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 今年になって下がっているではないか、というのは、早とちり。

 これは「企業収益の伸び率」である。前年同期に比べて何パーセント増えているか、である。

 今年は、ペースが鈍化しているが、それでも、前年比10%以上、儲けは増えている。


◆コメント2:しかし、企業は給料を上げないので、個人所得は減り続けている。

 

 企業収益は2002年頃から増えているのに、サラリーマンなどの所得はずっと減っている。

 逆の云い方をすれば、(それだけが要因ではないが)売り上げが増えても、従業員の給料を

 上げないから、企業収益が増えているのだ。


◆コメント3:にも関わらず、首相と財務相はサラリーマン増税を実行すると平然と述べている。

 

 だから、【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。で書いたとおりでしょう?

 選挙期間中、小泉首相サラリーマン増税に反対だ、と言っていたが、選挙で勝ったら、サラリーマン増税ではなくて、

 「定率減税の廃止」を実行するのだという。同じ事だ。言葉の問題だ。要するに増税だ。そんなの詐欺だ。

 財務相もよくもまあ・・・。景気が良いからって、サラリーマンの給料は減り、企業収益は

 順調に増えていることなど百も承知のくせに・・・。


◆コメント4:更に高額医療費自己負担が増える。

 

ただでさえ、所得が減り続けているのに、病人を抱える家計では、増税に加え、医療費の負担が増えるのである。


◆コメント5:法人税減税はそのまま。

 

 9月21日に書いたが、経団連は、来年4月で取りやめる予定だった、法人税減税を引き続き続けるように、与党に要望した。

 選挙期間中、奥田経団連会長は、自民党支持を訴えた。

 自民党は大企業にその意味で、借りがある。だから、法人税は減税はそのまま続ける。


◆コメント6:予想通りになっている。

 

 要するに、政府のやろうとしていることは、強者に優しく、弱者には冷たい経済政策だ。

 こうなることは、選挙前から目に見えていたので、【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。

 を書いたのだが、現実になったのは、誠に残念である。



 なお、公務員はどうなっているか。最後に記事を載せる。

 選挙前、人事院は、公務員給与を4.8%下げろ、という勧告を出していた。これも嘘だと私は書いた。


◆記事5:国家公務員 年収4000円下げ 人勧完全実施

 

 政府は二十八日の給与関係閣僚会議と閣議で、平成十七年度の国家公務員給与について、

 一般職の年収ベースで平均四千円の引き下げとなる人事院勧告の完全実施を決めた。

 また十八年度から五年かけ段階的に都市部に手厚く配分するよう給与構造の大幅改正を求めた勧告についても実施を決めた。

 開会中の特別国会に関連法案を提出する。



 構造改正では、地方で公務員給与が民間の水準を上回っているため、基本給を平均で4・8%引き下げた上で、

 民間賃金の高い都市部に勤務する職員には地域手当を支給する。

 人件費総額はあまり変えずに配分方法を見直す内容だが、国家公務員に準じて給与改定して

いる地方公務員にも同様の制度が導入されれば、地方では総額削減に直結することから影響は大きい。



 そのほか、年功序列的な昇給制度を是正、勤務実績に応じた査定昇給制度なども導入する。

 十七年度の給与改定は、月給を0・36%引き下げる一方、期末・勤勉手当(ボーナス)は〇・〇五カ月分増やし、年四・四五カ月とする

 月給の引き下げは二年ぶり。


◆コメント7:年間たったの4000円ですよ。年間ですよ。これが「公務員給与カット」だそうだ。

 

 要するに、月給(基本給)は減らすが、都市部に務める役人には地域手当を創設し、それで補う。

 月給は減るが、収入は殆ど減らない。ボーナスは増やすのだそうだ。

 因みに、この件に関しても、9月7日に指摘したとおりである。

 こんな予想が当たっても嬉しくも何ともない。

 今日のニュースを読んでご覧なさい。

 小泉首相は「今回の選挙で、自分は郵政民営化のみならず、全ての政策で国民の支持を得た」と豪語している。

 もう、「何でもあり」なのだ。


by j6ngt | 2005-09-28 23:09

古いニュースだが、「安保理改革 G4案、採決断念」←米国が中国と協力して反対しているのです。

◆記事1:安保理改革 G4案、採決断念 常任理入り戦略見直しへ

 

 政府は二十日、日本、ドイツ、インド、ブラジルの四カ国(G4)が国連安全保障理事会の常任理事国入りを目指して共同提出した「枠組み決議案」の採決を断念する方針を固めた。

 これで日本の常任理事国入りは絶望的となった。

 大票田であるアフリカ連合(AU)との決議案一本化が不可能になったことを受け、枠組み決議案採択に必要な加盟国の三分の二以上の確保は不可能だと判断したためだ。

 政府は今後も外交の主要課題に常任理事国入りの実現をすえる方針だが、米国や中国などの強い反対を踏まえ戦略の抜本的見直しを迫られるとともに、

 日本の常任理事国入り支持を取り付けるため巨額の政府開発援助(ODA)をばらまいたとされる外務省の責任論も浮上しそうだ。(産経新聞) - 8月21日2時47分更新


◆記事2:米首都に10万人超 イラク駐留反対訴え

 

 【ワシントン=有元隆志】米軍のイラク駐留に反対する十万人規模のデモと集会が二十四日、ワシントンで行われた。

 二〇〇三年三月のイラク戦争開戦後、首都での反戦デモとしては最大規模だ。

 ただ、イラクでは新憲法承認のための国民投票など重要な政治日程を控えており、ブッシュ大統領は米軍の即時撤兵論に強く反論している。

 警察当局は正確なデモ参加者数を確認していないが、米ワシントン・ポスト紙(電子版)は参加者を「十五万人以上」と伝えた。

 デモ主催者が当初予想された十万人を超えたことで、米国内で反戦機運が高まっていることを示すものとしている。ロンドンでも同日、一万人が参加して、イラクからの英軍撤退を求めた。

 米国でのデモには、イラクで息子が戦死し、八月にブッシュ大統領が休暇を過ごすテキサス州クロフォードで抗議活動を展開したシンディ・シーハンさんも参加。

 シーハンさんはホワイトハウス南側の広場で開かれた集会で、「この戦争を終わらせるためには人々の行動が必要」と訴えた。

 イラクでの米兵の死者はこれまで千九百人を超えている。現在約十四万七千人が駐留しているが、十月に行われる新憲法承認のための国民投票、十二月の総選挙に向けて、武装勢力の攻撃は激しさを増している。
 今回のようなデモが行われる要因のひとつとして、いつまで駐留を続けるのか期限が明確でないなか、米軍の戦死者が増え続けていることがあり、

 大統領の支持率も低下している。(産経新聞) - 9月26日2時36分更新


◆コメント:G4(日本、ドイツ、インド、ブラジル)の常任理事国には米中が共闘を組んで反対していた。

 

 記事1のニュースが流れたのは、もう一ヶ月以上前なので、今更の感はあるけれども、

 何せ、衆議院が解散されて13日後、マスコミ報道は選挙一色で、このニュースは埋没してしまった感があるので、取り上げる。

 よく読んで下さい。

 日本は、安保理改革と称して、ドイツ、インド、ブラジルと協力して国連安全保障理事会入りを目指していたが、反対が強く、

 採決に持ち込んでも無駄だろうということで断念した。反対したのは中国と米国である。

 中国は腹立たしいが、意外ではない。

 発展途上国の中国は常任理事国ぐらいしか、日本に優越感をかろうじて覚えることが出来る要素がない。

 日本に入られたら、アジア唯一の常任理事国だ、と威張れなくなる。このため、中国はムキになってアフリカ諸国に対してまで反日キャンペーンを繰り広げた。

 しかし、問題は、米国である。「この裏切り者」と言いたい。

 反対の理由は色々と述べているが要するに後付け理由である。

 米国の本音は、日本が常任理事国という国連の最高機関に入り、対等の立場になることは面白くないということである。はっきり言えばレイシズム。

 彼らにとって、日本はあくまで「子分」である。外交儀礼上は対等のようなフリをしているが、彼らの意識においては違うのである。



 日本は国連分担金の世界最大の拠出国であるばかりでなく、私はいまだに反対だが、アメリカの要求に応じて、イラクに自衛隊を派遣し、

 アメリカの要求に応じてイラク復興資金を50億ドル拠出すると約束した。

 当時の川口外相は役目が果たせたとか何とかバカなことをいっていた。


◆小泉首相は米国に見捨てられつつあるのかも知れぬ。

 

 小泉首相は衆議院の3分の2を獲得して、「権力という麻薬にとりつかれている」(中曽根元首相)ようだが、それも、アメリカのバックアップがあってこそ、なのだ。

 ブッシュ自身は、はじめから、ホワイトハウスで小泉首相を「小泉軍曹」と呼んで、バカにしている。

 まさか、と思われる方は、第38回 海外メディアが伝えた小泉・郵政解散劇の評判 - nikkeibp.jp - 立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」の3ページ目を読んでご覧なさい。

 少々、引用させていただくと、
 


 もう30年ほど前になるが(大平内閣の頃だったと記憶する)、あるとき、日本のトップ官僚の最右翼的立場にある人と、くだけた懇談をする場に居合わせたことがある。

 はじめその人は、私が「角栄研究」の筆者と知って警戒心をもって私に接していたが、座がかなりくだけてきたところで、いきなり、私に向き直って、

 「立花さん、あなたは、日本の政治(政策)を動かしているパワーの中で最大のものは何だと思いますか?」と正面きった質問をぶつけてきた。

 私は自民党の大派閥のボスたち、財界、圧力団体、イデオロギー的指導者、大マスコミなど、一般にその問いに対する答えと考えられているものをいろいろならべたが、

 彼はニコニコしながら、その答えのすべてに頭をふり、その後で、スパッと、

「アメリカの意志ですよ」といった。

 残念ながら、わが国はこういう国なのである。

 話が逸れるが、だからこそ、9月23日に書いたが、後藤田さんが中曽根内閣の官房長官だったときに、

 アメリカが要求してきた、ペルシャ湾への掃海艇派遣を「絶対だめだ」といって、中曽根首相を説得したのは立派なのだ。下手をすれば命の危険があったからである。



 話を戻す。小泉はブッシュに支えられている。

 ブッシュと小泉が友好関係にあるなどというのは、戯言である。

 アメリカの報道官は「小泉首相はアメリカにとって折り紙付きの友人である」と美辞麗句を並べているが、

 それなら、何故、G4のうち、せめて日本は常任理事国入りさせろ、と中国に言わなかったか?

 繰り返すが、アメリカは中国と協力して、日本の常任理事国入りに反対したのだ。

 ところが、ざまあみろ。当の「親分」はアメリカ国内での支持率を急速に失いつつある。

、最近ハリケーンの対応が遅かったことで、国内から猛烈な非難を受けている上に、

 記事2にあるとおり、イラク戦争の遷延化に伴い、つい、2日前、ワシントンに何と10万人を超える米国市民が結集して、

 「イラク駐留反対デモ」が行われた(先日、イラク戦争開始以来米国兵士の死者数が1,900人を超えた、というニュースも引き金になったのであろう)。

 近年にない、大規模デモである。

 ブッシュは相当やばい。ということは・・・。


◆ブッシュが「日本どころじゃない」、と見限ったら、小泉政権は意外と脆いだろう。

 

 小泉首相は、衆院選で盤石の基盤を築いた、と大いばりだが、忘れてはいけない。政界は一寸先は闇である。

 国政選挙は当分無いけれども、今回の選挙で、小泉首相はもの凄い恨みを買っている事を忘れてはならない。

 いつ、マグマのように地中で渦巻いている怨念が結束して反撃に出るか分からぬ。

 そのとき、ブッシュの援護射撃を得られなかったら、小泉純一郎氏はどうなるか、分かったものではない。


◆憲法改正に関して:これだけ、便宜を図った日本の常任理事国入りを、米国は反対した。それでも信用するのか。

 

 なにやら憲法第9条を改悪して、集団的自衛権の行使を可能にするべきだという御仁が多いが、

 この場合の集団的自衛権は、言うまでもなく、米国を同盟国として認識している。

 一体どこまで人がいいのか。

 三たび繰り返すが、これほどアメリカに便宜を図った日本の常任理事国入りをアメリカは反対したのですよ?
 その程度にしか我々を見なしていない国なのだ。

 それでも、集団的自衛権の行使可能にして、アメリカに滅私奉公していれば、有事の際に米国が本気で日本を守ると思っているのか。

 第一、米国は、年がら年中戦争している。

 日本の集団的自衛権行使を認めたら、日本は極端な話、世界中へ飛んでいって、米国の「お手伝い」をして武力を行使することになる。

 憲法改正はアメリカの圧力によるものだ。これでも、憲法第9条を改正するのか。


【追記】

  この種のテーマを取り上げると、メールやブログのコメント欄にしばしば反論があるが、

  その殆どの場合、「個別的自衛権」と「集団的自衛権」の区別すら分かっていない。

  ENPITUのindexでは、全文検索があるから、そこで、「集団的自衛権」(ついでに個別的自衛権)と入力して

  検索してください。両者の違いは過去、何度も説明している。

  私は、日本国民の「平和的生存権」を確保するための個別的自衛権を否定したことはない。ところが大抵のひとは集団的自衛権との差異を認識していない。


by j6ngt | 2005-09-27 23:47

後藤田氏について、書き足りないので、また書く。

◆Yahoo!検索ランキング4位に「後藤田正晴」

 

 私は、一種の情報収集活動を生業(なりわい)としている。

 というと、何か諜報機関か公安か、と思われそうだが、それは言えません。

 そうかもしれないし、そうでないかも知れない。

 それはどうでもいい。

 いずれにせよ、情報収集といっても、なにもスパイ映画のようなことをするのではない。

 どこの国の情報機関も同じだが、情報源は殆どが、オープン・インフォメーション、つまり、誰でも手に入れることが出来る、一般に公開された情報なのだ。

 ただ、商売だから、普通の人が無視してしまうような記事から、貴重なヒントを得たり、新聞だったら記事よりも写真の方が雄弁に事実を物語っていることもある。

 目の付け所が違う。別の云い方をすれば、独特の「嗅覚」が求められる。



 それはともかく、何を書きたいかというと、私が今日驚いたのは、Yahoo!検索ランキングをチェックしていたところ、

 確か、午前11時30分頃だったと思うが、検索キーワードの4位が「後藤田」になっていたことである。失礼ながら、長老政治家が亡くなっても検索上位に来たことは、ほとんど無いのである。

 人々の関心の高さを、端的に表している。


◆「これほど惜しまれた死は珍しい」(岩見隆夫氏 毎日新聞特別顧問)

 

 岩見氏はよくテレビに出ているからご存じの方も多いと思う。

 失礼ながら一見、クセのある人物に見えるけれども、主張は非常にバランスが取れていて、合理的だ。

 毎日新聞に毎週土曜、岩見隆夫の「近聞遠見」というコラムを書いている。

 同時に、日曜の朝6時からTBSで放送される(従って、あまり見ている人はいない)時事放談という番組に出ているので、

 後藤田さんと一緒に出演した事がたびたびあった。

 というか、旧知の仲なのだ。現場の政治記者だったころから、現役バリバリの後藤田さんをよく知っている。

 岩見氏が最新号で、「これほど惜しまれた死も珍しい」と書いている。同感である。

 ネット検索を観察し、或いはブログで、後藤田正晴氏逝去を真面目に取り上げているエントリーが多いのを見ると、それは、本当であることがよく分かる。

 信じられなかったら、ココログのホームページの右側にココログ全文検索の欄があるから、

「後藤田正晴」と入れてサーチしてご覧なさい。あまりにも沢山のブログがヒットすることに驚くだろう。


◆後藤田さんに関して、非常に詳細かつ簡潔にまとめた方がおられる。

 

 このサイトは大変にありがたい。

 http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/3429/ijin/gotouda.htmlである。

 後藤田さんに関する、極めて詳細かつ簡潔な資料である。


◆後藤田さんの最後の言葉は、「時事放談」8月21日放送分にもかなり詳しく載っている。

 

 私は、9月23日に後藤田さんの言葉を引用したが、それは、この時事放談の発言から抜粋したのである。

 迂闊だったが、時事放談のWebサイトには、過去の出演者達の発言の要旨が記録されている。

 後藤田さんの最期の出演での発言は8月21日分に記録されている。

長くなるが引用する。
 

 ― 今回の解散は?

後藤田 :「僕は無理があったんではないかと思いますね。参議院で法律案が否決になったんですよね、

その時に重要な法案であれば、院内の手続きとして両院協議会でどう扱うかを決めてそして場合によれば衆議院で再審議という事ですね。

だけどもあの状況じゃ時間的にも、また票数も否決になる事は確実ですよね。

しかし、やはり民主主義というのは手続きが一番大事なんですよね。ならば、院内の手続きを踏んだ上で解散というのが当然ではないのかな。私は手続きが粗雑すぎるのではないかと思うんですよね。

それから、もう一点はやはりこの法律案が否決だったんですね、ところがその法律案を解散後は郵政法案の闘いの選挙だとおっしゃる。

代議制民主主義というのは憲法改正の様に国民投票にかけるなら、憲法で決まっていますから良いですけどね。

やはり、代議制の場合、立法府で通らなかった法律案を実質的に国民投票にかけるのと同じような手続きになりつつあるんですね。

これは私は代議制の上から見ても少し行きすぎではないのかな。

3番目は、非公認。私は、これは当然だと思います。37名の反対派は…。

しかし、それへの立て方が、少し無理ではないのか強引すぎますよと、見方によれば極悪非道なやり方ではないのか。

国民というのは感情で動くわけですから、あんまり強引な事をやるとしっぺ返しを受けると…。

そこらはやはりお考えにならないかんのではないかなと。

まぁ、こういった事を色々考えましてね、政治は厳しい闘いですから、こういう成り行きもある意味においてはやむおえんなと思いながらも、

もう少し情味のあるやり方というものでやらんといかんのはないかなぁと、こんな気がしますね」

― 政界再編は?

後藤田 :「いや、再編よりも、自由民主党というものは、あまり非情な政治はやってもらいたくない。

それから、民主党に対しては野党第一党というものはどういうものだと、自由民主党とあなたどこが違うんですかと、そこをはっきりしてもらいたい。

あるいは、公明党に対しては、やはり福祉と平和の立党の精神、これをいつまでも守ってもらいたい。

あとは共産党と社民党ですね。共産党はマルクス主義はやめて当面は共産党という党名を改めて日本の政治の中で、

社民党と一緒になって、社会主義的な政党としての柱を一本立ててもらいたいと、こんな気がしますけど…」

― 『官』から『民』へについては

後藤田 :「今の『官』から『民』へという時に、私は是非言いたいのは、一体『官』が担当しなければならない境界点はどこまでで、

それから、利潤というものを美徳としておる『民』が引き受ける事が出来る限界はどこだと。

そこの分界線を明示しないままに、『官』から『民』へ、それは少し乱暴だと…。議論でもう少し定義をしてもらいたいと。

そうでないからこそ、現在イラクで何が起きてますか、軍事会社じゃないですか。

株式会社が大変な高い値段で戦の一部を引き受けてやっている戦いなんて、これは国の役割ですよ。

それが民間会社になっている、こんなべらぼうな話があるわけがない。

しかし、うっかりすると『官』から『民』へと何でも境界なしにいうことは、私は非常に危険性がある。

これはもう少し真剣に分界点を示して、ここまではこれは『民』に任していいではないかと、ここまでか『官』がやらなきゃいけないんだと…」


◆後藤田さんは「これは遺言だ」といっていたそうだ。

 

 岩見隆夫の「近聞遠見」の最新号を読んで、ギョッとした。

 詳細はリンク先(当分無くならないはずだ)をご参照いただきたいが、岩見氏によれば、

 

本番前の打ち合わせで、後藤田は

 「どうしても言っておかなければならないことがあるんだ。これは遺言だからな」 とつぶやいたという。

 スタッフは、おやっ、と思った。ひょっとすると、死期が近いことを予感しているのではないか。

 しかし、いつもどおりに後藤田はしゃきっとしていた。案ずることはあるまい。先日も

 「来年のことはわからんぞ」 と笑っていたぐらいだから。

 番組が始まり、司会者が 「選挙となると、現役のころを思い出して血が騒ぐ?」と問いかけると、後藤田は

 「騒がんさ。よくぞあんな修羅場におったもんだ。ぼくは(旧徳島全県区で)いつも同士打ち、しかも相手は総理大臣(三木武夫)だから」

 と軽く応じた。 しかし、本題に入ると、とたんに熱を帯び、眼光険しく、背筋がぐっと伸びる。


 ということだ。

 そして、その後、先ほど長々と引用した発言が始まるわけである。

 実際の放送ではもっと話しているはずだ。 



 ひょっとしたら、後藤田さんは本当に死期を悟っておられたのかも知れぬ。

 私の愛読するある日記の作者は、「後藤田氏は、第3次小泉内閣が発足する2日前に亡くなられたが、

 これは、後藤田氏が国民に警鐘を鳴らしたのだ。政治家としての「最期のカード」を、これ以上はない、 というタイミングで使われたのだ。

 自分のその思いは殆ど確信に近い」

 と書いておられた。 私は、これには、感銘を受けた。

 こういうことは、理屈ではない。人は自殺なら別だが、この世を去るタイミングを調整出来る者ではない。

 そんなことは、言われずとも承知している。

 しかし、後藤田さんのすさまじい、民主主義と平和への執念を思うと、この日記作者は、真理を洞察しているように、私には思えるのだ。


by j6ngt | 2005-09-27 01:12 | 訃報

ショパンのワルツとか、どうですか?

◆ショパン・コンクールってのが、ついに始まりました。

 

 一昨日からワルシャワでは5年に一度のショパンコンクールが始まってます。

 とにかく、世界一権威のあるピアノ・コンクールです。

 「クラシック」、「権威」と聴いただけで、反感を覚える人もいるでしょうね。 まあ、そう、ムキになりなさんな。

 ここでいう「権威」とは、「評価が正しい」ということなのです。

 上手いピアニストは若い人でも沢山いますよ。そりゃもう、並のピアニストだって、子供の頃は神童と言われていたのだから。

 だから、テクニックなんかはもうできあがっている人ばかりなのですね。そんなのは、最低条件(にもならないかな?)。

 但し、ただ、「上手い」というだけではダメで、将来そのピアニストがどれぐらい伸びるか。

 難しく言うと、どれだけ、この先音楽的に成熟するか、ということを見極めるのは大変難しい。
 はっきり言って、そういう天賦の才があるかどうかは、天賦の才がある人にしか分からんのです。

 ショパンコンクールで優勝した人が、その後全員世界的なピアニストになったわけではないけれど、アシュケナージ、アルゲリッチ、などなど、

 もの凄い大家は、皆、若い頃、ショパンコンクールで優勝したり、2位になっている。

 それだけ審査員の耳が確かだということ。それから、聴衆。これは一般人だけど、彼らの評価が厳しい。これは採点には影響しないけど、

 耳が肥えた客ばかりというのは、弾く人間にとっては怖いよ。

 権威があるというのはそういうことです。


◆ショパンっていうと、ナヨナヨした感じがします?

 

 なんか、病弱で、神経質で、ジョルジュ・サンドに捨てられて非業の死を遂げた「ピアノの詩人」ということになりますね。日本だと。

 まあ、そう言うこともあるけど、彼はピアノ曲しか書かなかった人(厳密に言うと、他にもあるが、要するにピアノだけですよ)だけど、大変な数の作品を遺してますね。

 作曲ってのは、ナヨナヨしてたら出来ないんですよ。

 勿論、インスピレーションっての?創作力という才能は不可欠だけど、それだけじゃ、ダメなのです。

 単純に音符を書く作業だけでも、大変な気力と体力がいりますよ。

 楽譜が読めない人でもショパンの楽譜を一度開いてみるといいですよ。目が回りそうです。


◆ショパンはモノまねが上手かったらしいよ。

 

 これはね。どこで読んだか忘れたけど、友人達の証言が残ってるのです。シューマンとか、リストとかベルリオーズとかのね。

 写真を見ると如何にも、陰気くさいけど、実際のショパンは他人のモノマネがやたら上手くて、

 これら作曲家の友達が集まる場所では、しばしば、「お前、なんかやってみせろよ」と請われ、そうするとすぐにノッて来たらいいですよ。

 バカ受けしたらしい。

 人間の性格、人格ってのは、単純じゃないのですよ。


◆ショパンはね。一度聴いてみてもいいとおもいますよ。おすすめ曲1つめ。

 

 これは、CDで薦めたいのも沢山あるけど、折角、iTunes Music Storeが使えるようになったから、そこから、2曲。いずれも有名なやつ。

 ショパンのピアノ曲といっても、ソナタ、エチュード、プレリュード、ポロネーズ、マズルカ、スケルツォ、ノクターンとかいろんなグループがあるのです。

 で、取っつきやすいのは、ワルツです。子犬のワルツとか、名前ぐらい聴いたことがあるでしょ?

 1曲目。ロマンティックとしか言いようがない。私にはこれを言葉で表現できる才能がないです。

 ただね。私はこれを生まれて初めて聴いたとき、背筋がゾクゾクっとした。こんな美しい曲があるかと思ったね。

 Waltz No. 7 in C Sharp Minor, Op. 64, No. 2 3:20 Vladimir Ashkenazy

 ワルツ第7番、嬰ハ短調、作品64の2って意味です。3分ちょっと。

 今、N響の指揮者になっているアシュケナージが弾いたもの。とにかくね。この人は音が美しい。

 それからルバートが抜群。

 この曲に限らず、ショパンの殆どの曲に言えるけど、ただ弾いてもダメなのです。一定のテンポでずっとこの曲を弾くピアニストがいたら、ぶん殴っていいです。

 ルバート、正しくは、テンポ・ルバートといって、一曲の中でも、その部分に最適なテンポはなにか、というのをそれぞれピアニストが自分で考えて、テンポを変化させて弾くのです。

 それでこそ、ショパンのロマンチシズムが表現できる。 

 どのようなルバートを取るか、によって、そのピアニストの音楽性が出るのです。(ショパン以外の作曲家の作品でも勿論ルバートしますが、ショパン弾きは特にそこで、才能が見えてしまうのです。)

 イン・テンポ(一定のテンポ)でショパンを弾くのは、芝居になぞらえたら、台詞の棒読みと同じ事。問題外。

 アシュケナージは勿論、抜群。

 iTunes Store URLは、Waltz No. 7 in C Sharp Minor, Op. 64, No. 2です。


◆2曲目「華麗なる大円舞曲」

 

 これは、どこかで聴いたことがある人多いのではないかな。結婚式とかで弾く人がいるから。

 ただ、素人だと大抵下手だからね。面白くない。

 これは、景気がいいです。「華麗なる大円舞曲」という訳は、誰がやったのかしらないけど、ぴったりです。

 これの聞き所。細かい、マニアックな話なんで余り気にしなくていいです。

 言葉で表現するのは難しいが、途中、同じ音を6回連打する音型が何度も出てくるのです。

 プロなら出来て当たり前だけど、普通の人がこの曲を練習すると、ここが、かなり難しい。

 同じ指で6回叩くのではないのです。それじゃ、このテンポでは、無理。

 ピアノでは親指から小指に番号が振ってあって、右手なら親指が1,小指が5ということになってます。

 それで、楽譜を見ると、この6回同じ音が続くところでは、同じ鍵盤を指を変えて3,2,1,3,2,1とやるのです。

 中指、人差し指、親指を素早く入れ替えて同じ鍵盤を叩く。かなり練習しないと、音の粒が揃わない。

 音の間隔が違ったり、強さが均等にならなかったりするわけです。

 まあ、アシュケナージは天才だからね。そうことで余り苦労しなかったと思うけど。

 聴いている分には、別に難しくなさそうな箇所が、演奏する側にとっては意外に難しいことがありますよ。という例です。

 iTunes Store URLは、Waltz No. 1 in E Flat, Op. 18 "Grande Valse Brillante"Vladimir Ashkenazyです。

 いずれもご存じ、150円。 まあ、300円ぐらいならいいでしょ? 騙されたと思って聴いてみてください。

 
by j6ngt | 2005-09-26 01:31 | 音楽

郵貯・簡保は民営化か廃止 前原氏、対案に明記方針←よく考えた方がいい。

◆記事:郵貯・簡保は民営化か廃止 前原氏、対案に明記方針

 

 民主党の前原誠司代表は24日午前、政府の郵政民営化関連法案の対案として提出する同党の独自法案に、

 郵便貯金・簡易保険の将来的な民営化または廃止を明記する方針を明らかにした。

 前原氏は「民営化もしくは廃止という形で明記してもらおうと思っている。

 民営化と廃止の両方を書いたらいい。(民営化と廃止に)あまり大きな違いはない」と述べた。大阪市で記者団の質問に答えた。

 同党の衆院選マニフェスト(政権公約)は、郵便貯金と簡易保険の規模縮小を盛り込んだが、

 経営形態については「政府系金融機関との統合も含め、あらゆる選択肢が可能」とするにとどまっていた。(共同通信) - 9月24日11時2分更新


◆コメント:郵政民営化について(だけではないが)の、非常に貴重な情報源がありました。

 

 知っている人はとっくに知っておられるだろうが、私は、恥ずかしながら最近になって、初めてその存在を知った。

 ビデオニュース・ドットコムという、日本で初めてかつ唯一のニュース専門のインターネット放送局である。

 同社の「サイト説明」の一部を引用させていただくと、
 

【ビデオニュース・ドットコムとは】

 ビデオニュース・ドットコムは、日本人ビデオビデオジャーナリストの草分けとしてテレビ朝日ニュースステーションやTBSニュース23などで精力的なジャーナリスト活動を行ってきた神保哲生(じんぼうてつお)が、「日本にも広告に依存しない独立系の民間放送局が必要」との考えのもとで1999年11月に立ち上げた日本初のニュース専門のインターネット放送局です。

 【広告に依存しない報道を目指して】

「報道本来の役割を全うするためには、広告に依存しない収益構造が必要となるが、そのためには、多くの視聴者の方々に浅く広くサポートしていただくシステムを作る必要がある」との認識に基づき、ビデオニュース・ドットコムは2001年より有料会員制を採用。一部のプレミアムコンテンツをご視聴いただくためには、1ヶ月525円(税込み)の会員登録が必要となります。

 視聴者の方々に毎月の会費をご負担いただくことで、スポンサー圧力を受けない良質な報道を目指します。


 というわけで、なによりも、広告(CM)に依存しないというのは大変に勇気のある行動であり、画期的なシステムである。

 選挙戦の最中も、全国紙、テレビは、郵政民営化の本質的な問題を取り上げず、自民党優勢の世論調査を繰り返し発表していた。あれを見る度に、

 マスコミは国家権力の広報機関に成り下がってしまったかと思われた。

 そして、最早この国では、真実を知ることは不可能なのかと思っていたら、幸運にも教えてくださる方がいて、ビデオニュース・ドットコムを知った。

 選挙前、もう少し早く発見して、ここでも紹介したかった。悔しい。

 このインターネット放送局は本当に大事な情報は無料で配信している。


◆荒井広幸参議院議員の説明を、とにかく聴いてみるべきだ。

 

 その、無料配信されているビデオ(オン・デマンド)の一つに、一貫して郵政民営化に反対して、小泉首相に睨まれ、

 一回衆議院で落選して参議院で復活した、あの荒井広幸氏に、神保哲生氏が長時間に亘ってインタビューしているものがある。

 荒井広幸氏は、衆議院で郵政民営化反対から賛成に寝返った、あの有権者への裏切り者たちと比較するのが失礼なぐらい、

 徹頭徹尾、民営化反対論者で、どんな迫害を受けようがその持論を曲げないのは、立派だと思う。

 勿論、荒井氏は、単なる総理への反発心で反対、などという幼稚なレベルではない。

 長年、各国の郵便事情、郵政民営化した国のその後の状況などに関してよく勉強し、通暁している。

 情報、統計に裏付けられた荒井氏の論理は、極めて妥当である。


◆小泉首相は、郵政民営化の問題点を理解していない、と思われる。
 

 荒井議員は、今回、選挙前に、小泉首相に会って議論したい、と申し込んだが、何度頼んでも断られたそうだ。

 そうだろうと思う。小泉首相の民営化法案は、素人の私が考えても、問題があると思われた。
 そのことは、郵政民営化の詭弁を検証する。(衆院選前解説シリーズ1)
 郵政民営化、小泉首相に関する素朴な疑問など、何回か書いたが、

 荒井氏の説明を聞いて、私の考えていたことが、それほど見当違いではないことが分かった。

 小泉首相が何故荒井氏との議論を拒んだのは何故かと言えば、 議論に勝てるだけの自信が無い、というのが本当のところだろう。

 首相が、選挙期間中、「劇場型選挙演説」に徹したのは、その方が大衆に受け入れられやすい、という理由もあるが、

 小泉首相自身、恐らく、郵政民営化の全体像、将来に及ぼす影響が良く分かっておらず、論理的な説明が出来なかったからだろうと思われる。


◆前原代表は、よく考えて発言しないと恥をかくぞ。

 

 前原代表は「防衛・安全保障オタク」で、民主党内部でも「得意分野が偏りすぎているのでは」と危惧する声があると聞く。

 どうやら、それは、本当らしい。「とにかく自民党に対抗しよう」と、拙速な結論を出すべきではない。 恥をかくぞ。



 簡保は誰でも加入できる唯一の保険である。

 最近、コマーシャルや新聞広告で、外資系生保がやたらと好条件の商品を掲載している。

 ところが、世の常で、うまい話にはウラがある。

 読者諸氏は、この次に新聞で、生保の広告、それも非常に「美味しい」ことばかりを強調している広告を見かけたら、

 紙面の一番下の隅に書かれている「但し書き」をよく読まれると良い。

 「職業によっては、加入出来ない場合がある」という意味のことが書いてある。

 民間会社にしたら、どうしてもそうなる。民間企業は株主の利益を優先しなければならないから、必然的に、そうなる。

 前原代表は、郵貯・簡保は民営化又は廃止といっているが、そんなことをしたら、国民なら誰でも入れる保険が 無くなってしまうではないか。

 それでも、民営化、若しくは廃止する合理性があるのか?民営化と廃止が同じようなことだ、というのも乱暴な議論だ。


◆何はともあれ、一度聴いてみてください。

 

 少々長いけれども、郵政民営化法案の全貌が良く分からないが、何となく賛成、という人には特に勧めたい。

 「私が郵政民営化に反対する本当の理由が上から4番目にある。

 これを聴くと、これほど重要な問題点を、国民に正しく、分かりやすく提示しなかった、大新聞やテレビ各局が、如何に怠慢であったか、良く分かる。

 ビデオニュース・ドットコムは貴重なメディアだ。

 一ヶ月525円ぐらい払う価値は十分にある。日経4日分(560円)より安いのだから。


by j6ngt | 2005-09-25 03:46 | 郵政民営化

<納税者情報盗難>47万人分保存のPC2台 東京国税局 責任者は財務相ですよね?

◆記事:<納税者情報盗難>47万人分保存のPC2台 東京国税局

 

 東京国税局は16日、局内で保管していたノート型パソコン2台が盗まれた可能性が高いと発表した。

 1台には納税者約47万人分の個人情報が保存されていたおそれもあるが、データ流出は確認できていないという。

 同国税局は15日に、窃盗容疑で警視庁丸の内署に被害届を提出した。



 同国税局によると、パソコンは徴収部と課税2部からそれぞれ1台ずつ紛失。

 課税2部のパソコンにはデータは入っていなかったが、徴収部のパソコンには、収入1000万円以上の個人事業者の氏名、住所、

 電話番号、生年月日などの個人情報が入っていた可能性があるという。

 作業終了後に消去する取り決めだったが、消去されたかは確認されていない。 

 パソコンはパスワードを入力しないと起動しないうえ、データは暗号化されているため、同国税局はデータ流出の可能性は低いとみている。

 同国税局は「国民の皆様方の信頼を損なうもので誠に申し訳なく、深くおわびします」とコメントを出した。

問い合わせは、同国税局徴収部管理課(03―3216―6855)まで。(毎日新聞) - 9月16日21時15分更新


◆コメント:マスコミは、「マドンナ議員」(下らん!)や、あのバカなガキのことなど、取材している場合ではない。

 

 冒頭に引用したニュースは、知らない人が多いのではないか。

 16日はまだ国会が始まっていなかったのに、テレビ局は当選した「マドンナ議員」(料理研究家に天下国家が論じられるのか?)を追いかけ、

 自民比例35位で代議士になってしまった、あまりの程度の低さにこちらの気が遠くなりそうな、頭の悪いガキ(流石の武部も頭が痛いらしい。

 何せ、この坊やは、自分の両親について話すとき、「おとうさんとおかあさんが、~と、おっしゃっていました」という日本語を用いる、

 正真正銘、超弩級のバカである)をおもしろがって取材している場合ではない。

 この男の子は、 「グリーン車、乗り放題!」などとはしゃぐので、武部から「お前は口を利くな」といわれているらしい。



 こいつの歳費も我々の税金から出るのですね。

 国民が一生懸命に働いて納めた税金がこいつの給料になるのですな。なるほどね。


◆国税庁が個人情報を盗まれた?個人情報保護法を作ったのは、国ですよね?

 

 47万人分の個人情報が保存されていた、国税庁のPCが盗まれたらしい。ですって???

 盗まれた可能性が高い?断言できないのですね?

 つまり、本当は単に無くしたのかも知れないわけだ。

 例えば、国税局の役人がパソコンを持ち出し、帰宅途中に飲んで酔っぱらって、どこかに置き忘れた可能性もあるのだ。

 それでは、あまりにもひどい失態で、役所として国民に示しがつかないので、盗まれた可能性がある、などと曖昧なことを言っているのかも知れぬ。

 十分あり得る。

 推測でものを言ってはいけないのが原則だが、昨年は金融庁が個人情報の入ったフロッピーディスクを、僅か半年の間に2回も紛失しているのだから、

 役所仕事のいい加減さが疑われても仕方がない。



 国税局つまり国税庁は、財務省の外局だ。

 無くしたにせよ、盗まれたにせよ、管理不行き届きである。

 直接の責任者である国税庁長官はもとより、本局たる財務省の責任者、谷垣財務相の責任について、何故マスコミは触れないのだ。

 谷垣 禎一 (たにがきさだかず)財務相は、何食わぬ顔で第3次小泉内閣に入閣したが、無責任ではないか。

 勿論、小泉首相は何も知らないか、知らないフリをしているが、知らないでは済まされない。

 こういう日々の細かい仕事を杜撰にしておいて、「構造改革」など、出来るわけがない。



 個人情報保護法をわざわざ作り、今年の4月から施行して、民間企業その他に対して個人情報が洩れないよう、

 きちんと管理せよといっているのは、他ならぬ日本政府なのだ。

 その国の役所が、よりによって42万人もの個人情報を紛失しながら、責任の所在を明確にせず誤魔化しておいて、

 民間に偉そうに監督・指示できるというのか?


◆コメント2:粉飾決算問題。カネボウと監査法人で思い出したが・・・。

 

 民間企業のモラルも低下している。

 事もあろうに、東証一部上場企業であったカネボウは、実際には利益が出ていないのに、出ているように記した虚偽の有価証券報告書を作成していた。

 証券取引法では、上場会社は内閣総理大臣に財務諸表を提出しなければならず、その財務諸表は公認会計士又は監査法人(同じ事。公認会計士を大勢雇って、

 会社の財務諸表の点検を商売にしている会社を「監査法人」というのだ)の監査証明を受けなければならないとされている。



 これは、勿論、株式市場に流通する会社が、上場基準を満たす財務状態にあることを確実にするためである。

 儲けが出ていなかったり、大きな負債を抱えていて、もしかしたら潰れるかも知れないような会社の株が証券取引所で取引されていたら、

 投資家が大損害を受け、証券市場に混乱を招くからである。



 ところが、カネボウと監査法人はグルになって、嘘の財務諸表(正確には財務諸表は商法の用語、同じ物を証券取引法では有価証券報告書というのだ)

 を作っていたというとんでもない事態が発覚して大騒ぎなのだ。


◆粉飾決算といえば、昨年、西武鉄道が問題となったが、自民党はこの会社から献金を受けている。

 

 実は、ご承知のとおり、同様の大事件は既に昨年、西武鉄道グループで発覚していた。

 同社は数十年にわたり、虚偽の表示をした有価証券報告書を内閣総理大臣に提出していた。

 つまり、本来、証券取引所で取引されてはいけない株式が長い間、公然と売買されていて、国もそれに気づかず(或いはそのフリをして)放置していた。

 これを重大視した、民主党の岩國哲人衆議院議員は、昨年10月から、衆議院予算委員会、財務金融委員会で本件につき追及した。詳しくは氏のホームページ、

 「ツツミ隠して五十年」(2005年3月7日付)を参照されたい。

 同議員によると、「与党・自民党の答弁では、過去10年間に政治資金収支報告書に記載された、西武鉄道・コクドグループから受け取った政治献金は一億円だ」という。



 政治資金収支報告書はだれの監査も受けないから、10年間で1億円が本当かどうか、誰も分からない。

 小泉純一郎内閣総理大臣ですら、これ以外受け取っていない、と断言できない。 限りなく黒に近いグレーの臭いがする。 がそれはともかく、

 自民党は、違法に上場し、経営者が逮捕までされている会社から、少なくとも1億円の政治献金を受け取っていたことが判明したのである。

 岩國議員はこの政治献金は返金するべきだと、予算委員会などで主張している。

 私は極めてまっとうな論理であると思うが、自民党が今日に至るまで、西武鉄道に1億円返金したという話は報ぜられていない。

 そのことを指摘、批判する新聞の論説も無い。



 そもそも、東京証券取引所に上場されている他の企業の中にまだ他にも虚偽記載をしている会社はないのか?

 金融庁は、西武鉄道の問題が発覚してから(この発覚の過程もはっきりしないのだ)、50日も経って、やっと全上場企業に、

 「有価証券報告書の自主点検」を指示した。自主点検である。もしも、長いことインチキをしてきた会社があったとしたら、

 ここで、突如、白状するわけがない。

 このような、いい加減なことがまかり通っているのが、今の日本である。


 ◆追加:記事:民主・山田衆院議員、2支部に制限額超える寄付金

 

 民主党の山田正彦・衆院議員(63)(比例九州ブロック)が2003年、旧自由党と民主党の二つの政党支部に対し、

 政治資金規正法の制限(2000万円)を超える計2425万円の寄付をしていたことが24日わかった。

 山田氏によると、旧自由党に所属していた03年1月から8月にかけて、「自由党長崎県第3総支部」に11回、計1815万円を寄付。

 民主党と合併後は、「民主党長崎県第3区総支部」に同年11月から12月にかけて4回、計610万円を寄付した。(読売新聞) - 9月24日12時47分更新


 ◆コメント:480人全員調べたら如何でしょう?
  

 これは、寄付を受け取ったのではなくて、政党支部に制限金額を超える寄付金を支払った、ということですね。

 とはいえ、勿論法律の規定に違反していることに間違いない。

 この種の記事では珍しくないことだが、事実がどのような経緯で発覚したのかに関して全く書かれていない、のが奇妙なことである。

 今回の衆議院議員選挙では定足数ぴったり、480人が選出されたわけだが、全員の政治資金収支を点検してみてはどうだろうか。


by j6ngt | 2005-09-24 11:11 | マスコミ批評

「後藤田正晴元官房長官死去」 一貫して論理的な主張を持っていた政治家だった。

◆記事:後藤田元副総理が死去、91歳=カミソリの異名、護憲派の論客

 

抜群の情報収集力と的確な判断力から「カミソリ」の異名で知られた後藤田正晴(ごとうだ・まさはる)元副総理が19日午後8時53分、肺炎のため都内の順天堂大病院で死去した。91歳だった。

 徳島県出身。密葬は親族のみで執り行われた。「お別れの会」を東京、徳島で行うが日取りなどは未定。喪主は妻松子(まつこ)さん。(時事通信) - 9月21日15時1分更新


◆コメント:つい最近まで、健在だったのに。残念。

 

 何故、残念かというと、正論を述べる人だったからだ。

 後藤田さんは東大法学部から「内務省」という警察・地方行政・選挙などを統括する戦前の役所に入った。

 内務省は1947年に廃止になったけれども、その後、警察庁長官まで上り詰めたエリート役人だ。

 新聞を読むと「カミソリ」の異名を持っていたと必ず書いてあるが、それは、今の誰かさんみたいに、自分に反対する人間をばっさり切り捨てるということではなくて、

 カミソリのように鋭い頭脳、明晰な判断力を持って、はっきりと「言うべき事」を言う人だった、という意味だ。
 
 後藤田さんが偉かったのは、私欲に固執しなかったことだろう。

 そりゃ、人間だから多少の権力欲などあったかも知れないし、

 政治家だから汚い手を使ったことも有るかも知れない(←本当は無くなったばかりの故人にこういう事を言ってはいけません)が、

 総理に、という声もあったのに辞退した。晩年は「いつまでも現役にいるべきではない」と言って、まだ元気だったが引退した。

 そう言うところを私は「私欲がない」と言っているのである。

 そして、もう一つ、大事なこと。

 後藤田さんは、思想が一貫していた。

 私は覚えている。

 後藤田さんが、第一次中曽根内閣の官房長官の時に、ペルシャ湾に自衛隊の掃海艇(機雷を取り除く為の船舶)を出せというアメリカの強い要求があった。

 ところが、後藤田さんは、「絶対にいけない」とテコでも譲らなかった。「これを認めるなら自分は官房長官を辞める」といってまで、中曽根氏を説得し結局辞めさせたのだ。

  それまで、私は、「後藤田さんて、何だかいろいろ権謀術数を駆使して権力をほしいままにしているのだろうな。頭いいからな」

 と、失礼ながら、色眼鏡で氏を見ていたのだが、この時は驚き、感心した。

 今、そんなことを総理大臣に言える人がいますか? 郵政反対派があっという間に賛成派になる世の中だ。



 後藤田さんは、自民党だけど、徹底的に護憲派。別に左とか右とか関係が無い。

 回想録を読むと、その主張の根拠はずっと変らない。

 「自分自身が戦争に行っているから、その時の経験から分かるが、軍隊というのは、必ずエスカレートして、行き過ぎた行動を取るものだ」、ということと、 

日本はアメリカのいいなりになりすぎだ」、

 という2点に集約されるのだ。 この思想はずっと変らなかった。

 だから、小泉首相がイラクに自衛隊を派遣したことをずっと批判していた。

「イラクへの自衛隊派遣は間違っている。小泉は戦争を知らない」って言っていましたよ。

 官房長官の時から、変っていない。一貫している。

 主張を変えないのは、それなりの思想があるからで、本来、そういう人でなければ、政治家になってもらっては困る。

 郵政民営化に反対していたのに、小泉首相から公認を外されたらあっさり寝返って、郵政民営化賛成に票を投ずる代議士なんて信用できない。



 ここで反論があるだろう。

 一貫していると言えば小泉首相も「郵政民営化が一番大事だ」と言い続けている点において、一貫しているではないか、と。

 確かに。

 しかし、間違った方向に一貫していても仕方がない。

 小泉首相の主張には論理性がない。何故郵政民営化が一番大事なことなのか。ついに、最後まで論理的な説明がなかった。

 「これが行政改革の始まりなんです」

 何故?郵政を変えても、国の政治が全て良くなるわけがない、ということぐらい中学生でもわかるであろう。



 後藤田さんが亡くなって、氏の発言を改めて読み返してみた。

 そこには、やはり論理性・合理性がある。同じ「一貫性」の持ち主でもここが大きな違いだ。

 何しろつい先日まで、健在だったのだから、8月8日に郵政民営化法案が参議院で否決されて、小泉首相が衆議院を解散したときも、見ていたのである。

 そして、こういう言葉を残している。

 

「代議制民主主義だよ、日本は。立法府で通らなかった法律案を、(衆院解散によって)実質的に国民投票に掛けるのと同じような手続きになりつつあるのは、代議制の上からみて、行きすぎではないか。憲法改正のように、国民投票の手続きが憲法で決まっているならよいのだけどね」(8月21日の民放テレビで)

 91歳である。本来、もうどうでも良い、と知らんふりをしていてもいいのに、最後まで「論理」を貫かれた。これは、立派だ。

 小泉総理は後藤田さんのこの最後の言葉をもう一度よく読んで頂きたい。

 後藤田正晴氏のご冥福を祈る。


by j6ngt | 2005-09-23 01:55 | 訃報

特別国会で共謀罪成立期す 反対論依然根強く ←犯罪を計画(冗談でも)しただけで、逮捕されるのです。

◆特別国会で「共謀罪」成立期す 反対論依然根強く

 

 政府、与党は重大犯罪について、実行されなくても謀議に加わるだけで処罰可能とする「共謀罪」を盛り込んだ組織犯罪処罰法などの改正案を21日召集の特別国会にあらためて提出、成立を期す。

 改正案は2003年の通常国会に提出されたが、野党や市民団体が「共謀罪の要件が分かりにくく、適用対象が犯罪集団に限定される保証はない」と強く反発。

 継続審議や廃案を繰り返し、今年6月に衆院法務委員会でようやく審議入りしたものの、衆院解散に伴い、廃案となった。

 特別国会には、同じ内容の法案が提出されるが、反対意見は依然根強く、与党側からも「国民の理解を深めるため時間をかけるべきだ」との指摘がある。

 ただ与党が衆院定数の3分の2を上回る議席を得たことで、どのような審議日程を組むかも焦点となる。(共同通信) - 9月17日16時43分更新


◆参考:「共謀罪」とは。

 

 「犯罪の相談(冗談でも)をしただけで、犯罪と見なす」、と言うことです。

 元来は、国連が2000年に採択した、「越境組織犯罪防止条約」の批准の為に必要とされる立法だ、と法務省は言い訳しています。

 つまり、マフィアとか、アルカイーダとか国境を越えて縦横無尽活動する「組織的犯罪集団」による犯罪を未然に防ぐために、

 怪しい奴は見張っておけるような法律(というか、罪名ですね)を作る、という大義名分なのです。

 しかし、恐ろしいことに、法務省案では「国際的・組織的」犯罪ではなくても、「懲役4年以上の刑に相当する犯罪を、団体で遂行することを共謀した者」に適用範囲が広がっているのです。

 懲役4年以上の刑が科せられる構成要件は、500件を遙かに超えます。

 あるサイトの専門家の説明は次のようになっています。

 

新たに導入されようとしている「共謀罪」は、長期四年以上の刑期を定めるあらゆる犯罪(合計では500を超える)について、「団体性」があれば(「二人以上で」と読め!)、犯罪の合意だけで共謀罪が成立するというものだ。 犯罪の「合意」とは二人以上の者が犯罪を行なうことを意思一致することだけであねへそれ以上の行為、たとえば「誰かに電話をかける」「凶器を買う」といった犯罪の準備行為に取りかかることは処罰の要件となっていない。

 共謀罪ができるとどんな事態が起こるのだろうか。Aと知り合いのBがCをやっつけようと合意したとする。AとBにはこの段階で傷害の共謀罪が成立する。

 Bがこの会話の録音テープを持って警察に出頭すればBは刑を減免され、Aは、何の準備も始めていなくても逮捕され、三年以下の懲役刑に処せられることとなる。

 Aがこの会話は単なる冗談であったと主張しても、Bが検察宮側の証人として法廷に出廷して、「Aは真剣でした」と証言すればおそらくその主張は認められないだろう。

 このように、共謀罪のもとでは、」犯罪はなにか他人の利益を現実に侵害することというよりも、人が「悪い意思」を持つことそのものが犯罪とされてしまうのだ。



◆コメント:与党が3分の2ですから審議無しに可決可能です。恐ろしい世の中です。

 

 巨大与党が誕生し、衆議院定数の3分の2を超えたということは、何でも出来てしまうと言うことです。

 気にくわない議員を辞めさせることすら、首相の胸三寸で決まってしまう。

 それはとにかく、この共謀罪が成立したら、引用した弁護士の方の説明にもあるようにうっかり冗談も言えませんよ。

 そして、お分かりと思いますが、犯罪の準備をしなくても、つまり物的証拠が何ら無い段階でも犯罪行為を共同して行おうという会話が、それ自体、犯罪になる。

 これは、必然的に国民が至るところで盗聴されることを意味します。

 国家は恐ろしいことを考えますね。でも、現実にこの法案が審議されるのです。

 正確には、くどいようですが(記事にもあるとおり)、衆議院定数の3分の2を超える議席を与党が獲得していますので、

 全然討論しないで、いきなり採決しても、今の自民党なら、小泉氏に誰も逆らえないので、あっと言う間に決まってしまいますね。

 そういう状態なのです。日本は。


by j6ngt | 2005-09-21 23:54

「廃止の流れ変わりない サラリーマン定率減税で財務相」←ところが法人税減税はそのまま。

◆記事1:廃止の流れ変わりない 定率減税で財務相

 

 谷垣禎一財務相は20日の記者会見で、2007年にも全廃の方向となっている所得税と住民税の定率減税について「昨年に半分の廃止を決めたが、そういった流れは変わっていない」と述べ、減税打ち切りが基本路線との認識をあらためて示した。

 景気の現状については「企業業績が好調で、それが家計や消費に広がっていく動きが基本的にある。大局的には緩やかな景気回復が続いている」と述べた。(共同通信) - 9月20日12時38分更新


◆記事2:IT投資促進税制の延長を 経団連が提言

 

 日本経団連(奥田碩会長)は16日、2006年度税制改正について、06年3月に期限切れを迎える、コンピューターのソフトウエアなどの取得価格の10%を法人税額から差し引く「IT投資促進税制」の延長などを求める提言をまとめた。近く、政府・与党に要望する。

 IT投資促進税制は03年度税制改正で導入された3年間の時限措置で、企業のIT投資を対象に税額控除か取得価格の50%の特別償却を認める制度。

 経団連は「日本企業のIT投資の水準は全体としては米国や韓国などに比べ劣っている」として期限延長を求めた。

 同様に06年3月に期限切れを迎える研究開発促進税制の税額控除率の上乗せ措置についても延長を要望している。(共同通信) - 9月16日18時22分更新


◆コメント:既得権益を享受する集団がシフトしただけではないか。

 

 首相は、選挙期間中。「郵便局員は警察官の数よりも多い。一部の人間の特権階級を守るのでは、国民政党とは言えない。」とテレビCMで主張していた。

 郵便局員は確かに公務員だが、郵政公社は独立採算であり、税金は投じられていない。

 ただ、国民にとって、「公務員」という地位が保証された「安定した」職業に対する嫉妬心がある。

 嫉妬心は醜い。ところが、小泉君が威勢良く「これは改革なのだ」と叫んでくれた。

 そのおかげで、「そうだ、改革に賛成するのは良いことなのだ」と、上手く自己欺瞞することが出来た。

 郵便局員は、国民の公務員への鬱憤の体(てい)の良い吐け口になった。

 郵政族も、支持基盤という既得権益を喪失した。


◆公務員の替りに企業経営者が喜んでいる。

 

 経団連の奥田会長は、今回の衆議院選挙に限らず、一民間企業の経営者なのに、以前から、国政に対して公式発言をし過ぎる嫌いがあり、

 一体、何様のつもりだ、と丸の内、霞ヶ関、永田町界隈では噂されていたが、今回の選挙でも、あまりにもはっきりと自民党支持を表明した。

 「やり過ぎ」だというのは、魂胆が見え見えだからである。

 トヨタをはじめ、上場企業の3分の1以上が史上空前の利益を上げているのだ。

 しかし、従業員の所得は、企業収益にスライドして増えていない。

 つまり、会社だけがトクをしている。

 小泉首相は、財政再建に当たって、歳出削減では間に合わない。増税もやむを得ないという。

 私が記憶するところでは、小泉首相は、選挙期間中、しきりに「サラリーマン増税を薦めた税制調査会の答申を無視する」といっていた(9月7日の自民党が勝利すると、こういうことが起きるをご参照下さい)。

 ところが、選挙で自民党が勝利を収めたら、予想通り、手のひらを返したように、記事1の通り定率減税を廃止すると明言している。

 そして、記事2では経団連の奥田会長が、(選挙の時に支持してあげたのだから)法人税減税は来年3月で廃止される予定だが、減税を続けてくれ、とヌケヌケと頼むつもりでいる。

 小泉首相は当然これに応じるだろう。


◆法人税増税、所得税減税維持が本当だろう。

 

 小泉首相は、なんだかんだ云って、儲かっている企業の減税措置は延期して、

 収入が減って困っている(統計によれば昨年から預金の取り崩しが起きている)勤め人から余計税金を取ろうとしている。

 自民党守旧派の既得権益を破壊したといって小泉首相は得意気だ。

 しかし、現実には、郵便局ではなく、事業法人(民間企業)の既得権益を守ろうとしている。

 要するに、対象がシフトしただけだ。


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by j6ngt | 2005-09-21 00:56