<   2005年 07月 ( 32 )   > この月の画像一覧

「世界ウルルン滞在記」において認められる、「性善説」

◆「世界ウルルン滞在記」では、「普通の人々の善意」を見ることが出来る。だから、好きだ。

 この番組は、人間の「善意」を確認出来る、という意味で少なくとも私には貴重である。

  今週の「世界ウルルン滞在記」ではMEGUMIが、韓国済州島で海女さんの修行をしていた。

  最後は、ホームステイ(?)先の一家や、近所の海女のおばさん達がみんな集まって涙を流して別れを惜しんで泣いていた。


◆先々週の中国の人々も親切だった。

 

 先々週は中国・洛陽(北京の北西約400kmの街)に伝わる、「水席」(前菜以外は全てスープのフルコースという珍しい料理)の修行に、日本人の若いタレントの娘が挑戦した。

 別れ際は、今日と同じように、涙、涙であった。



 韓国の済州島も、中国の洛陽も、大都市から遠く離れているために、政治的な影響が弱いということは確かにあるだろう。

 また、番組を製作するに当たって、タレントがホームステイする先には、それなりの謝礼を渡していることも間違いない。

 だが、それだけでは、あの純粋な、好意に満ちた感情の発露を見ることは出来ないと思うのである。



 要するに、何を言いたいかというと、一部のマスコミがしばしば大げさに、「全ての中国人、韓国人は、日本人と見れば、憎悪をむき出しにする」(実際はそこまで書かないが、あたかもそうであるかのような印象を受ける)ように報道するのは、ミスリーディング(誤解を生じる)ではないか、ということである。

 実際に、生身の人間と人間とが顔を合わせ、たとえ言葉が通じなくとも、親切な心情が伝われば、国家間の過去の対立的歴史がどうであっても、関係ない、と私は考えている。


◆中国共産党が、人民に反日教育をしなければならないのは、放っておいたら、「反日」にならないからだ。

 

 中国は反日教育を行っているという。

 これをけしからんと考えるのは尤もだが、別の見方をすることも出来る。

 中国人が、もしも、放っておいても自然に日本人を憎悪する遺伝子を持っているなら、反日「教育」を施す必要は無いはずだ。

 中国人の自然な本性には、日本人への憎悪、偏見がないからこそ、強制的に日本人を憎むようにし向けて、中国共産党への不満を逸らすように画策しているのだ。

 中国の紀元前4世紀頃(戦国時代)思想家、孟子が唱えたように、やはり、人間の本性は善であると信じたい。


by j6ngt | 2005-07-31 23:39 | クラシック

<日航機トラブル>逆噴射不作動で着陸 子会社の整備ミス←日本人の仕事の質の低下

◆記事:<日航機トラブル>逆噴射不作動で着陸 子会社の整備ミス

 

 日本航空の羽田発新千歳行き1001便(乗員・乗客284人、ボーイング777ー300型機)が24日、左右エンジン(各1基)の逆噴射装置が作動しないまま着陸していたことが分かった。けが人や混乱はなかった。直前に子会社に委託した整備作業の終了時、同装置を不作動にする安全ピンを抜き忘れたのが原因で、同社は26日、今井孝雄・日航インターナショナル常務整備本部長を報酬1カ月10%カットの社内処分を発表。国土交通省は再発防止策を講じる文書で厳重注意した。

 日航によると、同機は始発便で24日午前7時57分ごろ、北海道・新千歳空港に着陸する際、機長が速度を落とすために使う逆噴射レバーが引けないことに気付いた。同機はそのまま着陸し、空気抵抗を増すための補助翼操作と、車輪のブレーキで速度を落として止まった。滑走路(長さ3000メートル)の路面が乾いていたこともあり、正常距離で止まったという。

 日航によると、今月19~23日に子会社「JAL航空機整備東京」に機体の塗装作業を委託。作業員が左右エンジン内の逆噴射装置に安全ロックピンを付けて不作動の措置を取った。

 この際、抜き忘れを防ぐために作業ドアの外に垂らす吹き流し(幅5センチ、長さ40センチ)が塗装の邪魔になったことから、内部にしまって塗装した。

 終了後に別の作業員がチェックしたが、同ピンが抜かれていると思い込み、内部を確認していなかった。

 作業は約40人が2交代で担当したという。日航も引き渡し時や、出発前点検でチェックをしていなかった


◆コメント:航空会社はたるんでいるし、監督官庁は監督能力がない。→飛行機、落ちるよ。

 

 私は、今年の五月に、日本のエアライン(航空会社)のトラブルが異常に多いことを指摘した。

 国交省も流石に放ってはおけず、上のリンク先の記事を読んでいただくとわかるのだが、JALにも、ANAにも立ち入り検査に入っているのだ。

 しかし、その後も問題が解決しない。
 6月、JALやANAが経費節減のために、航空機の点検整備を中国の工場に依頼していたことを知り、愕然となった。

 飛行中の旅客機から部品が脱落するなどという、初歩的なミスが頻発していたのは、この所為だったのか、と思いこんでいた。


◆中国人の整備士をバカに出来る筋合いではなくなった。

 

 ところがどうだ。冒頭に引用した記事が示すのは、

 「日本人の航空整備士の不注意が原因で、事故が起きる可能性があった」という事実である。

 今回、逆噴射が出来なくとも、滑走路をオーバーランすることがなかった、というのは、言うまでもなく「結果論」である。

 逆噴射という操作が本質的に無用なものなら、それに必要な装置も取り外しているはずである。

 実際は、どの飛行機も着陸後に猛烈な逆噴射をかける。必要でないわけがない。


◆国交省の検査官は一体、何を検査しているのだ?

 

 先ほども触れたが、国交省は5月から各航空会社に検査に入っている。

 国交省の検査官は、本当に、航空機の整備・点検の手順を知っているのだろうか?

 航空会社の整備の過程を観察して、手順・点検項目などが適切でないときに、それを指摘できなければ、検査ではない。

 5月から3ヶ月近く検査に入っていて、一体何を見ているのか。

 これほど、航空機事故が多発する責任の根本は、勿論、航空会社にあるが、国土交通省は、監督官庁として、十分な検査能力、監督能力を有していない。


◆全体として、日本人がいい加減な仕事をするようになってきているように思える。

 

 航空機事故とは、全く関係ないが、カネボウの粉飾決算に関しては、まるで悪夢を見ているかのようだ。

 そもそも、これほどの大企業、しかも「カネボウ」というブランドが定着した会社が経営不振に陥り、東証一部上場廃止、産業再生機構の管理下に置かれるというだけでも、日本経済にとっては、十分過ぎるほどの衝撃だった。

 その上に旧会長、社長ら、企業経営者が積極的に粉飾決算を指示していたとは、もはや日本人の仕事への几帳面さは消滅したのか?と疑いたくなる。


◆日本全体が、たるんでいる。

 

 このままいったら、日本はどうなるのだ?

 22日、厚生労働省は04年の日本人の平均寿命について、男性は78.64歳、女性は85.59歳となり、男女とも5年連続で過去最高を記録したと発表した。

 冗談じゃないよ。少子化が進んでいるのに、長生きする人間が増えたら、要するに老人ばかりの国になってしまうではないか。
 若い奴はNEETとかいって、働けるのに働きたくないから働かないという。甘えるな。

 これを国が何とか対策を講じなければというが、首に縄を付けてでも働かせりゃいいんだよ。

 技術が落ちて、年寄りが増えて、働ける若い奴が働かない、というような国が今の日本である。

 一方、どんどん人口が増え、産業が振興し、やがて世界一の経済大国になるだろうという中国が隣にいる。

 このままでは、日本は滅びてしまう、という結論を出さざるを得ない。


by j6ngt | 2005-07-31 01:43 | 航空機事故

タバコ以外の発ガン物質については、何故誰も騒がないのか?

◆タバコであれほど騒いだ人々は、受動喫煙がガンを発生させるメカニズムを説明できるのだろうか?

 

 近年、受動喫煙による健康への害を理由に社会的に喫煙を禁止しようとする動きが起きている。

 タバコに関する論争は、多分に感情的である。 要するに、煙かったり、くさかったりするのが嫌なのだろう。

 ありていにいえば、タバコの煙のにおいが嫌いなだけなのに、「科学」を持ち出すところが狡い。

 そもそも、タバコの煙がガン細胞を発生させるメカニズムは、いつ、誰が、発見したのだろうか?(ヒントをさしあげるが、そもそも解明されたの?)

 「科学」を論拠にする人々は当然答えられなければならない。いつ、誰が証明し、その論文は何という学術雑誌の何年何月号に掲載されているのか?

 「科学的に証明されている」という人は、これに答えられなければならない。 しかし、それが出来る人は、嫌煙論者の1000人に1人もいないだろう。



 彼ら、彼女らは、自分で本当に理解している訳ではなく、雑誌や本でちらっと読んだ知識を、さも自分が証明した科学的事実であるかのように用いているに過ぎないからだ。

 「いろんな、週刊誌などで、タバコの発ガン性とかいう見出しを見かけるから、きっとそうなのだろう」と言うレベルだろう。いい加減なものである。


◆嫌煙論者の身勝手を主張するために、非喫煙者になった。

 

 私はタバコを止めた。喫煙しながら喫煙を擁護しても、説得力に欠けると思ったからだ。

 今や私は非喫煙者であるが、やはり、嫌煙論者の主張は「科学」の大義名分を借りた感情論であり、喫煙者の人格にまで言及するのは明らかに言い過ぎだと考える。

 純粋に、「科学的に」発ガン性物質が人体に与える影響を問題にするのであれば、何故世の中の他の発ガン性物質に対する抗議運動が、社会的にもりあがらないのだろうか?


◆あっという間に有名になったアスベストは序の口。

 

 地球上には800万種類もの化学物質があるが、その中で、今までの所、発ガン性が認められたのは40種類しかない。

 アスベストはその中の一つに過ぎない。



 受動喫煙の害にあれほど口角泡を飛ばした人々は、 何故「タバコ以外」の発ガン性物質に関しては、それを製造している企業を攻撃せず、それを禁止しない政府に、抗議しないのだ?

 新聞を読んでいれば、分かるとおり、アスベストの発ガン率はもの凄いが、タバコに関して「伝家の宝刀、『科学』」を持ち出して、ムキになって書いていたBloggerで、「アスベスト、けしからん」という稿を見たことがない。医学生ですら、だ。いい加減じゃないか。

 不徹底だ。「受動喫煙による害」、などと云いながら、所詮、大多数の人間は、赤の他人の健康など、どうでも良いのだ。

 自分が、タバコのにおいが嫌いだったというだけの話じゃないのか?



 ああそうだ。書き忘れた。

 「科学的に」論ずるならば、タバコと並ぶ嗜好品アルコールに関しては、それこそ、害が明らかになっているではないか。

  例えば、飲まない人より、飲む人の発ガン率が高いことを述べないのは何故だ?

 自分は酒は好きだから?

 それが、「科学的」態度? 

 自分の嗜好と科学的真理を峻別できないのか?

 アルコールが原因で肝機能が低下し、引いては肝硬変になったら、食道静脈瘤が出来て、血を吹き上げて死にますよ、と何故書かぬ?

 毎年、アルコール依存症で入院する人間がどれぐらい多いか。一旦依存になったら一生治らないことを何故、書かぬ?


◆ディーゼルエンジン車を製造禁止にしろ、という「嫌煙家」はいない。

 

 繰り返し嫌味を書くが、受動喫煙による被害などと、一般公衆衛生を懸念するようなことを言っていた非喫煙者達は、猛烈な毒性のある排気ガスを巻き散らかして日本中を走り回っているディーゼルエンジン車の排気ガスについて、何故、問題にしないのだ?

 車の排気ガスは喫煙者が吐き出す煙どころじゃない。桁違いの量だ。

 環境省はディーゼル排気ガスにより、日本全体で1000人に3人が発ガンする可能性があるという試算を行っている。


◆環境ホルモン

 

 環境ホルモンの恐怖はタバコの比ではないと思うが、科学者の皆さんは、何故、これについて、国民に知らせないのだ?

 ゴミを燃やすことによって発生するダイオキシンの毒性は1977年、オランダで明らかになり、それ以来、ダイオキシンの毒性があまりにも強烈なので、欧州では、ゴミ焼却を大幅に減らしてきた。

 日本の(当時の名称でいうと)厚生省の役人はそのような海外の動向を知っていたに違いないが、後の薬害エイズや薬害肝炎と同じことで、責任を誰かが取らなければならなくなるかも知れないのを恐れたのだろう。

ダイオキシン対策は何もしていない。



 ダイオキシンを含む有機塩素化合物(医薬品の原料、ドライクリーニングの洗浄剤、今は使われていないが、スプレーに使われていたフロンガスなど、挙げればキリがない)は、環境ホルモンと呼ばれ、ごく微量でも、人間の生殖機能や免疫機能をかく乱し、子供にまで深刻な影響を与えることがはっきりしている。

 国が、ダイオキシン対策を何ら施さなかったから、日本はゴミの焼却率、焼却施設の数ともに世界一で、大気中のダイオキシン濃度を欧米平均の10倍以上なのである。

 このような事実は、調べればすぐに分かる。それなのに、着目するのがタバコだけというのは、殆ど滑稽である。

 今一度、繰り返す。タバコに害が無いとは言わない。しかし、タバコの害だけを強調するのは、もしも、本気で公衆衛生や、環境を考えるのであれば不徹底である。

 タバコの煙以外には、大気中に発ガン性物質が無いと思っている一般国民、また、国民に正しい情報を与えない日本政府の姿勢が問題だというのだ。


by j6ngt | 2005-07-30 00:14 | クラシック

北朝鮮拉致工作員が日本の国会で証言したというのに、妙に皆さん無関心だね。

◆記事:<北朝鮮元工作員>拉致は15人 安明進氏が拉致委で初陳述

 

 北朝鮮の元工作員、安明進(アンミョンジン)氏(36)が28日、衆院拉致問題特別委員会で参考人として意見陳述した。自らの目撃などで拉致確実とする被害者は、横田めぐみさん(行方不明時13歳)や市川修一さん(同23歳)ら15人に上るとしたうえで、「日本が経済制裁を発動しないのは、被害者を救出せず放置することを意味する」と述べた。安氏の国会での陳述は初めて。 

 安氏は、在籍した工作員養成学校の金正日政治軍事大学について「日本人拉致は(教官らの)自慢の種になっていた」と話し、被害者の役割を「海外工作員の日本語教官として勤務していた」と述べた。さらに、周囲の話から、拉致された日本人は30人以上に上るとの見解を示した。

 安氏が拉致確実とした被害者は、横田さんや市川さんのほか、増元るみ子さん(同24歳)、田口八重子さん(同22歳)、4月に16人目の拉致被害者として認定された田中実さん(同28歳)、特定失踪(しっそう)者問題調査会が「拉致濃厚」とする加藤久美子さん(同22歳)、古川了(のり)子さん(同18歳)ら。

 安氏は87年、工作員に選抜され同軍事大(当時は別名)に入学。93年に卒業し工作機関の朝鮮労働党作戦部に配属されたが同年9月、作戦の途中で韓国へ亡命した。(毎日新聞) - 7月28日18時18分更新


◆コメント:日本人を拉致した本人が、日本の国会で証言したんだぜ?

 

 これほど、劇的なことはない。動かぬ証拠である。

 安明進氏のことはこの日記でも、何度も取り上げた。2004年4月24日「独裁者にとって最も恐ろしい兵器とは、何者かが住民たちに正確な情報を提供してしまうことだ」04年11月24日「北朝鮮元工作員 安明進氏『横田めぐみさんは生きている』」 

 この他、04年12月15日今年の6月24日「炎天下5時間…拉致被害者家族らの座り込み1日目終了←小泉、お前はそれでも人間か?」で、安明進氏に触れた。

 本当のことを言っているか分からないではないか、と言う人は、安明進氏が書いた、北朝鮮拉致工作員をいう本をとにかく読んで見ると良い。

 1997年、彼が証言したことにより、横田めぐみさんらが北朝鮮に拉致され、北朝鮮の工作員に主に日本語や日本の風俗習慣を教える役目に就かされていることが明らかになったのだ。


◆ここまで、はっきりとした証言が行われて、本気で被害者を救出しようとしないのなら、内閣総辞職しろ。

 

 今日の証言と、上で紹介した本の内容とはピタリと符合しており、特に本は、あまりにも細部に亘って書かれており、到底ウソとは思えない。



 それにしても、横田めぐみさんのご両親は、何と心の優しい方々なのだろうか。

 初めて、安明進氏と横田夫妻が対面したのは、ずっと前のことだ。

 安明進氏は、何しろ、自分が日本人を拉致していた張本人(横田めぐみさんを拉致したのは安氏の教官だが)なのであるから、横田夫妻にどれだけ罵声を浴びせられても仕方がないと覚悟していた。 

 ところが、めぐみさんの母上、横田早紀江さんの口から、安明進氏に発せられた最初の言葉は、「貴方も、ご家族を(北朝鮮)に残して来られて、さぞやお辛いでしょう?」という慰めの言葉だった。

 余りの温情に安氏は感極まり、その場で号泣したという。

 安明進氏は先日、炎天下での座り込みにも参加し、今日は、国会で証言し、自らの生命を危険に晒しているのだが、そこまで、彼を動かしたのは横田さんご夫妻のお人柄と必死さだろう。



 父君の横田滋さんは、あまりにも好人物で、見ていて気の毒でたまらない。

 以前、在日朝鮮人・韓国人(3世で拉致とは勿論関係が無い)と話しているときに、横田滋さんは、「拉致問題を理由に、罪もない在日朝鮮人の方々が言われ無き差別を受けるようなことは、決して、あってはならないことだと思います」と仰っていた。理屈はそうなのだが、なかなか言えることではない。ところが、横田さんは本心からそう思っておられるのが分かり、私は、どうして、このようなご夫妻が、かくも残酷な運命に翻弄されなければならないのか、と考え、落涙を禁じ得なかった。



 人の世は住みにくく、このような「いい人」が損をする。

 私は日本政府が動かない、一つの大きな理由は、横田めぐみさんのご両親があまりにも優しく、つまり、脅威に感じないからではないかと言う気がして仕方がない。

 そうだとしたら、政治家や、役人どもや、拉致問題を見て見ぬふりをする全ての奴は、人間の屑だ。


by j6ngt | 2005-07-29 00:56 | 北朝鮮

「ディスカバリー外部燃料タンクから破片脱落か」 コロンビアが空中分解した原因と同じじゃないか。

◆記事:「ディスカバリー上昇時に外部燃料タンクから破片脱落か」

 [ケープカナベラル(米フロリダ州) 26日 ロイター] 米航空宇宙局(NASA)は26日、スペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げに成功したが、ビデオ検証で、上昇時に外部燃料タンクの断熱材から破片がはがれ落ちていた可能性があることが分かった。2003年には外部燃料タンクの断熱材崩落が、「コロンビア」が空中分解する原因になった。

 落下物は上昇時のシャトルにはぶつかっていないもようだが、飛行担当責任者によると、技術者らは31日までに、シャトルが破損したかどうかや、乗組員による修理が必要かどうかについて把握したい考えを示した。 (ロイター) - 7月27日19時45分更新


◆コメント:いい加減な仕事をするな。

 

 冗談じゃないよ。

 2003年にコロンビアが空中分解したときの状況と同じだ。

 あの前後の様子は、偶々だが、良く覚えている。

 2003年2月1日は、テレビ放送開始50周年だというので、NHKが一日ぶっ通しの大特別編成で放送を行ったのだった。

 南極の昭和基地からの初めての衛星中継をやるというのが、一大イベントで、南極の位置の関係上、衛星放送に電波を届かせるためには、南極に設置した、送信用のアンテナの角度を非常に高い精度でセッティングしなければならない、とNHKは盛んに技術を誇っていた。

 南極生中継は兎にも角にも成功して、実にクリアな画像を見ることが出来た。

 NHKのスタジオには、南極には直接関係ないのだが、放送開始50周年にふさわしいゲストが大勢呼ばれていて、その中に毛利衛さんがいたのである。

 その南極中継ではニコニコ笑っていた毛利さんが、翌朝、真っ赤に泣きはらした目で再びテレビに映ろうとは想像だにしなかった。



 日本時間の2月1日の晩、着陸まであと少しだったスペースシャトル「コロンビア」は大気圏再突入後、断熱材が破損していたために、熱に耐えきれなくて空中分解したのだった。

 あと、僅か、16分で着陸だった。16分機体が持ちこたえれば、全員生還できたのだった。

 あまりにも、酷い最期であった。

 コロンビアに日本人は乗ってはいなかったものの、乗っていた宇宙飛行士は、全員毛利衛さんのNASAの同僚で、家族ぐるみのつきあいをしている人たちばかりだったのだ。

 毛利さんは葬儀に参列するため、あわただしく、アメリカへ発った。

 私はその時のことを毛利衛さんの悲しみという文章に書いた。


◆コメント2:「コロンビア」事故調査報告書が生かされていない。

 

 今回の「ディスカバリー」は、当初、日本時間7月14日午前4時50分に打ち上げられる予定だったが、打ち上げ直前、液体水素燃料の残量を検知するためのセンサーに異常が見つかり、打ち上げ中止となった。

 燃料センサーそのものは、ごく大雑把にいうなら、自動車のガソリンメーターのようなもので、これが異常だからといって、機体が空中分解したり、爆発する直接的な原因になるものではない。

 それにしても、燃料センサーの異常の原因が不明のまま打ち上げるという、その「不徹底な仕事」が気になった。

 2003年のコロンビアの事故調査委員会は、「安全よりもスケジュールを優先する安易な姿勢」が大惨事に結びついたという点を厳しく指弾した。

 それから、僅かに二年半しかたっていないのに、また、同じことを繰り返している。

 そうしたら、何とも嫌な話で、断熱タイルが打ち上げ時に脱落したかも知れないという。 一体、世界に冠たるNASAの仕事はどうなってしまったのか。


◆コメント3:何故、急いで打ち上げなければならなかったか?

 

 NASAがスペースシャトルの打ち上げを焦るのは、ブッシュのお達しがあるからなのだ。

 コロンビアが空中分解するまでは、スペースシャトルの1回の打ち上げに要する費用は500億円だった。

 ところが、コロンビアの事故以来、安全対策を徹底したため、1回の打ち上げ費用が約800億円になった。

 ブッシュはサイエンスなんか良く分からないくせに、「次は火星、そして、(アポロに続いてもう一度)月探査だ」という宇宙開発政策をぶち上げている。

 勿論ブレーンの誰かに聴いたことをそのまま言っているだけだ。 ブッシュ自身はもしかすると、太陽系の惑星を全部言えないのではないか、と思われる。



 いずれにせよ、そういう背景がある。

 火星、月に宇宙戦略を方向転換するために、NASAは大統領から「カネのかかるスペースシャトルは2010年までに終わりにしろ」とせっつかれているのだ。

 そういわれても、スペースシャトルは国際宇宙ステーションの建設に関わっているのだ。そして宇宙ステーション計画は大幅に遅れている。

 勢い、NASAは、2010年のタイムリミットまでに出来るだけ何回もシャトルを打ち上げる必要がある。

 それが、今回のようなずさんな打ち上げの一因である。

 しかしながら、月や火星に一刻も早くという主張には、科学的必然性はない。まずは、乗員の安全を最優先課題に据えるべきなのは、言うまでもない。



 ジョージ・ブッシュは、政治家としてのステータスを上げるために、宇宙開発を利用しようとしているだけである。

 くどいようだが、あの、アホのブッシュが「宇宙の神秘」に思いをはせているということは、天地がひっくり返っても、あり得ない。

 政治家の野心のために、宇宙飛行士の生命がより大きい危険に晒されているのである。

 このような世の中は間違っている。


by j6ngt | 2005-07-28 00:41

日本、チームで銀=ロシアが4連覇-世界水泳・シンクロ←どうしても金を取れない原因に関する一考察

◆記事:日本、チームで銀=ロシアが4連覇-世界水泳・シンクロ

 

 【モントリオール(カナダ)23日時事】水泳の第11回世界選手権第7日は23日、当地のジャン・ドラポー公園内各会場で行われ、シンクロナイズドスイミング・チーム決勝のフリールーティン(FR)で日本がテクニカルルーティン(TR)との合計97.834点で2位となった。日本はこの種目で4大会連続の銀メダル獲得。

 合計99.334点のロシアが4連覇を達成。3位はスペインだった。シンクロはこれで全日程を終了し、日本は銀2、銅1のメダルを獲得した。 (時事通信) - 7月24日10時1分更新


◆コメント:JIROの独断的日記では殆ど初めてのスポーツネタ。世界水泳シンクロで日本が金を取れない要因に関する一考察。
 

 初めてではなかった。以前、プロ野球の審判について書いたことがあった。 もともとスポーツは、するのもみるのも大嫌いであるが、たまたまテレビでみてしまうことがある。

 競泳に関しては、全く技術的なこともレースの駆け引きも分からないからコメントしない。



 シンクロに関しては、綺麗なお姉ちゃんが泳いでいるから、野郎の泳いでいるのよりは見る気がする。

 あれは、ものすごくしんどい種目であろうとおもう。運動量がハンパではない、という意味である(他は楽だといっているのではない)

 もう、過去の人だが、かつて、小谷実可子選手が、毎日水の中にいる時間の方が長くいほど練習し、肺活量が6000cc台(一般人は3000cc台だろう)もあるのに、何分も演技を続けていると、息が苦しくて、文字通り目の前に星がちらついて見える、といっていた。

 それほどの苦しい練習を毎日、10時間も、何年も続けて、それでも日本はどうしてもロシアに勝てない。

 審査員が白人だから、白人が有利なのだという見方も出来る。それは、確かにあるだろう。

だが、それだけではないと思う。


◆音楽がダサすぎるのである。

 

 シンクロの泳法に関する技術的な知識は皆無であるから、そのことに関しては触れない。
 但し、私の、比較的得意な領域である、「音楽」の見地から観察すると、言いたいことがある。あれは、一体誰が選曲しているのだろうか?

 日本のシンクロの演技で用いられている音楽は、はっきり書くが、あまりにも、野暮ったい。ダサい。

 シンクロナイズドスイミングとか、フィギュアスケートは半ばスポーツで、半ばパフォーマンス(演技)であるから、芸術性が求められる。

 日本のスポーツ関係者で芸術性を兼ね備えている人は、失礼ながら、日本水泳連盟には皆無なのだろう。

 早く、バレエと、音楽の専門家に相談した方が良い。

 とにかく、今のを聞いていると、あまりにも薄っぺらい曲が、ひどい録音と、再生装置で用いられていて、こちらが赤面してしまう。


◆東洋とか日本情緒とか、考えない方が良い。

 

ガイジンと同じように、例えばチャイコフスキーのバレー音楽を使ったら損だ、という計算から、「日本らしさ」「東洋の神秘」を演出使用としているのかも知れない。

 ところが、実際には、水戸黄門のクライマックス。

 「ひかえおろう」直前の助さんと格さんが悪党を懲らしめるシーンで使われているような「効果音楽」と大差無い。

 中途半端なのだ。ああいう音は、全て、音楽自体五線譜で書かれ、西洋音楽の平均率の音階が用いられている。西洋音楽なのだ。

 しかし、日本らしさを出さなければならない、と考えるからであろう、三味線なんかがペンペケペンペンと混ざっている。もう、目も当てられない。



 それでは、本格的に、日本の音楽、たとえば、東儀秀樹氏の吹くひちりき(短い笛みたいなの)や笙(しょう)で演奏した「雅楽」がシンクロナイズドスイミングに使えるかというと、それは原理的に不可能である。

 純粋な日本の音楽には拍子が無い。西洋音楽は「1,2,3,4,」とカウント出来る。だから、踊りのタイミングを合わせることが出来る。

 踊り自体も西洋のバレエは、狩猟民族の踊りだから、跳ねる。ジャンプするわけです。いわば垂直の踊り、縦の踊りなのだ。

 これにたいして、歌舞伎とか能とか日本舞踊とか思い出してご覧なさい。ジャンプなんてしないでしょう。すり足で、床をズズーっと滑っていく。日本の踊りは水平の踊り、横の踊りなのだ。

 どちらが良いといっているのではない。本質的に両者は違う、といっているのだ。


 ◆シンクロは西洋の縦の動きなのだから、西洋音楽で、日本人に会うものを懸命に捜すしかない。

 

 シンクロナイズドスイミングで金メダルを取りたかったら、ロシアチームなどを見れば分かるとおり、シンクロは、西洋の踊り(その究極的に洗練されたものがバレエだ)、縦の踊りを基調としている(勿論、横に流れるような動きもあるが、本質はあくまで垂直である)のであり、その土俵で戦うしかない。

 日本風を厳密に追及したら横のリズム・拍子が無い音楽を使わなければならない。それでは、シンクロナイズドスイミングはできない。

 要するにはじめからハンディを負っているのだが、いくら何でも、もう少しましな西洋音楽の選び方があるはずだ。

 とにかく、中途半端に「フジヤマ・ゲイシャ・サムライ」を西洋の大衆に連想させるような、三味線入りの水戸黄門風の「ペンペケペン」を使ったいたら、永久に金は取れないと思う。

 あの、やたら、びしびし怒鳴りつける関西弁のコーチのおばちゃんが全てを決めているのだとしたら、早く芸術監督を見つけることを日本水泳連盟は考えた方が良いと思います。


by j6ngt | 2005-07-27 00:09 | 芸術

死者88人に-エジプト保養地テロ ←テロはロンドンだけではない。

◆記事:死者88人に=アルカイダ系組織が犯行声明-エジプト保養地テロ(エジプト、23日)

 

 【カイロ23日時事】エジプトの紅海沿岸の保養地シャルムエルシェイクとナアマベイで23日未明(日本時間同日午前)に発生した同時多発爆弾テロによる死者は23日夕(同24日未明)までに88人、負傷者は200人に達した。ロイター通信などが報じた。

 エジプトで起きたテロとしては、1997年11月に南部のルクソールでイスラム過激派が日本人10人を含む観光客58人を殺害した事件以来の惨事となった。

 警察筋はAFP通信に対し、英国人2人を含む外国人9人が死亡したと述べた。在カイロ日本大使館によれば、これまで日本人が被害に遭ったという情報はない。(時事通信) - 7月24日1時4分更新


◆記事2:車爆弾で40人死亡 警察署に突っ込む バグダッド(イラク24日)

 

 【シャルムエルシェイク=加納洋人】ロイター通信は二十四日、イラク駐留米軍の話として、バグダッド東部で爆弾を積んだトラックが警察署に突っ込んで爆発し、警察官ら少なくとも四十人が死亡、二十五人が負傷したと伝えた。自爆テロとみられる。

 駐留米軍などによると、死者のほとんどは市民で、荷台の二百二十キロ爆弾は警察署の正門に突っ込んだ際に爆発。警察車両二台を含む車二十台以上が炎上し、付近の商店なども破壊された。地元テレビが放映した爆発現場の映像では、地面に大きな穴が開いており、爆発のすさまじさを物語っている。
 バグダッド周辺では過去十日間に二十件以上の自爆テロが発生し、二百人以上が死亡している。

 大半がイラク移行政府管轄下にある警察や治安部隊の施設が標的となっており、来月中旬に迫る新憲法起草期限に向け、米主導による政治プロセスの妨害を狙う武装勢力の反発が激化している。(産経新聞) - 7月25日2時58分更新


◆記事3:<パレスチナ>武装勢力がイスラエル夫婦を射殺 ガザ地区(パレスチナ、24日)

 

 パレスチナ・ガザ地区中部で24日未明、イスラエル人の車が銃撃され、乗っていた中年夫婦が死亡した。

 現場付近のイスラエル軍が応戦し、武装したパレスチナ人2人を射殺した。

 パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ系の武装集団アルアクサ殉教者団とイスラム原理主義組織イスラム聖戦などが襲撃を認めた。(毎日新聞) - 7月24日23時8分更新


◆記事4:<イラク>自動車の自爆テロ2件 14人死亡、30人負傷(イラク25日)

 

 【カイロ高橋宗男】バグダッド中心部で25日朝、自動車爆弾による2件の自爆テロがあり、警察によると、少なくとも14人が死亡、約30人が負傷した。AP通信が伝えた。

  警察当局などによると最初の爆発は同日早朝に、サディールホテル近くの検問所で発生し、警備員ら12人が死亡。

 さらにこの約3時間後には、元大統領宮殿にある警察関係施設でも自爆テロがあり、警官2人が死んだ。(毎日新聞) - 7月25日22時7分更新


◆コメント:ニュースで「日本人の死者はいない模様」とすぐに付け加えるのは、あまり感心しない。

 

 7月7日のロンドン同時多発テロでは52人の死者が出た。場所がロンドンだから、犠牲者は主に西洋人である。

 日本人は西洋人、ことに白人が死ぬと大騒ぎする。

 勿論、それだけが理由ではなく、ロンドンには、全盛期ほどではないにしても、日本人駐在員が大勢住んでいるし、観光客も多い、ということも理由だろう。

 しかし、エジプトで23日に起きた自爆テロでは、88人の死者が出ており、7月7日のロンドンの犠牲者(52人)よりもずっと多いのに、誰も話題にしない。



 エジプトは、アラブ諸国の中では、最も、穏健派で、西よりだが、中立的な国だ。 過去、何度他国が間を取り持って、アラブ、イスラエル紛争を終わらせるため、両者を交渉のテーブルにつかせた。

 結果的には、アラブ=イスラエル紛争(=パレスチナ問題)はいまだに解決していないが、こういうときに、エジプトが何度も、会見の場所として選ばれた。

 謂わば、西側自由主義国ととイスラム世界の架け橋のような役割を果たしていて、その意味では、大変重要な国家なのだ。

 皮肉なことに、その「立派さ」がイスラム過激派には気に入らないのだろう。「なまじ、アメリカにも媚びを売りやがって」、ということだ。

 しかし、何も自動車の自爆テロで抗議することは無かろう。死んだのは殆ど、イスラム過激派の同胞であるアラブ人なのだ。アラブ人同士で殺し合いが始まったら無茶苦茶なことになる(イラクでは既に、それが、始まっているが)。



 日本のテレビ、新聞は、この事件を「一応」報道した。
 だが、テレビニュースを聴いていて気になったのは、いつものことなのだが、「大勢の死傷者が出たが、日本人はいない模様」という一言が必ず加えられる習慣である。

 「日本人が死んでいないなら、まあいいや」、という日本人全体の意識を反映しているように思われる。

 白人が死ぬのは気の毒だが、アラブ人ならどうでもいいのか?

 記事2と記事4は、イラクで2日連続して生じたテロである。記事2を見よ。

 「バクダッド周辺では過去10日間に20件以上のテロが発生し、200人以上が死んでいる」という。 そんなことは、日本では報道されず、専らロンドン・テロの52人の死者にばかり、関心が向く。これは、良くない習慣である。

 記事3は、アラブ=イスラエル紛争である。これは、もう、本当に絶望的で、イスラエル人とパレスチナ人は人類が滅びるまで殺し合う呪われた運命にあるのではないか、と、ひどいことをつい、考えてしまう。

 ガザ地区やイスラエルで、殆ど毎日のように、この類の殺し合いが行われていることを意識する日本人は殆どいない。

 私もうっかりすると忘れる。

 だから、忘れないように、日記に書いている。


by j6ngt | 2005-07-25 23:39 | ニュース

ロンドンで射殺の男性、テロと無関係←ロンドン市民「やむを得ない」

◆記事:ロンドンで射殺の男性、テロと無関係

 

 【ロンドン=長谷川由紀】英ロンドン警視庁は23日、声明を発表し、22日にロンドン南部の地下鉄ストックウェル駅で警官が射殺した男性は21日の同時爆破テロとは無関係だったことを明らかにした。

 なぜ射殺する事態になったかを調査しているという。

 男性は22日、同駅近くで警察の監視下にあった民家から、地下鉄に向かったところを警官に追跡され、地下鉄の車両に入ったところで、取り押さえられ、射殺された。

 一方、英捜査当局は22日深夜、ロンドンで21日に起きたテロに関連し、新たに男1人を逮捕した。

 男は、ストックウェル駅近くの家宅捜索で拘束された。同事件を巡っては、22日、同駅近くで別の男1人が逮捕されている。(2005年7月24日1時57分 読売新聞)


◆コメント1:ロンドン警視庁「申し訳ないが、やむを得ない」



 

 ロンドンでテロとは無関係のブラジル人の電気技師が殺された。

 私は、世界の主だった国の警察・公安担当者に同情する。さぞや、毎日頭が痛いだろう。

 7月7日のロンドンテロ以降、警備を厳重にせざるを得ない。

 しかし、警備を厳重にするということは、極端に言えば「人を見たらテロリストと思え」という事だろう。

 一番厳格にこれを実行したら、あらゆる繁華街で、検問、手荷物検査を行い、少しでも怪しい者は検挙する、ということになる。

 まるで、治安維持法の世界である。

 だが、そこまでは、とても出来ない、と判断して、「適当に」警備していて、また、自爆テロを実行され、死者が出たら、世論は「警察は過去の教訓を生かせないのか?」と勝手なことを云って責めるのである。

 こういう勝手なことを云う傾向は、残念ながら、日本において著しい。しかし、英国では、だいぶ様子が違う。



 BBCの見出しはこうなっている。

 "Police chif sorry over death"(警視総監、誤射事件に遺憾の意を表明)

 驚くほどあっさりしている。

 警視総監のサー・イアン・ブレア氏は、

 「ロンドン警視庁は今回の件につき、全面的に責任を認める。ご遺族に対しては、ただただ、深い遺憾の念を表する。」

 とテレビのインタビューに答えているが、その後、続けてこのように述べているのである。

 "Shoot to kill" policy for dealing with suspected suicide bombers would remain in force.(自爆テロの容疑者は射殺するという方針は、今後も変えるつもりはない)。

 もしも、テロリストだったら、また、何十人も死んでいた。間違える事もあるが、やむを得ない。と、やや乱暴に要約すると、ロンドン警視庁のスタンスはそういうことなのである。


◆コメント2:視聴者投稿欄「今回の警察の行動を100%支持する」

 

 これにも驚いた。

 BBCの投稿欄を読むと、勿論、「ロンドン警視庁はいくら何でも、いきなり射殺する前に、本人が爆発物を持っているか、など、確認するべき事があったはずだ」という趣旨の、つまり、治安当局批判の意見もある。

 しかし、日本人の感覚から見るとかなり驚くべき事に、

 

「警察がやったことは正しい。走って地下鉄に飛び乗った被害者は、(テロリストと間違われるような)紛らわしい行動を取ったのがいけないのだ」

 「怪しい者は射殺するべきだ。もしも、本当のテロリストを逃がして、テロが実行されたら一人の死では済まないからだ」

 という、警察を擁護する一般市民の発言が驚くほど多いのである。

 こういう考え方が普通になっている理由の一つは、ロンドン市民は、長く、IRA(北アイルランド独立を目指すテロ集団)の脅威にさらされてきた、という背景にあると思われる。

 テロに対抗するには犠牲もやむを得ないと割り切っているのだろう。

 但し、私が一つ気になるのは、今回、間違って殺されたのがブラジルからの移民だということである。

 もしも、これが、生粋のイギリス人だったら、果たして、英国国民は、同じ意見を述べただろうか?


◆コメント3:ほぼ間違いなく言えるのは、これが日本だったら、警察は必死になって隠蔽しようとしただろうということだ。

 

 今回のことは、「間違えました」ですまされるべき事ではないのだが、それにしても、事実は事実として公表したロンドン警視庁の姿勢は正しい。

 今朝、「昨日、射殺した人物はテロとは全く関係が無かった」というロンドン警視庁の記事を読んで非常に驚いた。

 これが日本で起きたことなら、ただごとではすまされないから、警視庁は口が裂けても「テロと無関係の人を間違って射殺した」ことを認めようとしないだろう。

 ひた隠しにして、何ヶ月か或いは何年か経ってから、結局、真相が明るみに出て大騒ぎになるだろう。

 正直に事実を認めれば、どのようなミスを犯しても構わない、というわけではない。

 しかし、少なくとも、隠すよりは遙かに健全である。


by j6ngt | 2005-07-25 00:36

非常に残念なことが起きた…「飲酒問題」で日枝会長 ←「起きた」のではない。「起こした」のだろう。

◆記事:非常に残念なことが起きた…“飲酒問題"で日枝会長

 

 ジャニーズ事務所の人気グループ「NEWS」のメンバー(18)とフジテレビ社員が同席して飲酒した問題で、民放連の日枝久会長(フジテレビ会長)は21日の定例会見で「メディアとして注目されるので身を正すのは当然。そういう意味では、非常に残念なことが起きた」と述べた。

 さらに「テレビは視聴者や国民に対する影響力も高い。(番組での)発言や出演者は責任感を持たなければいけない」と注意を促した。

 この問題で、フジテレビは飲酒した社員ら計10人を減給処分にしている。(ZAKZAK 2005/07/22)


◆コメント;他人事みたいに言うな。

 

 これは、民放連会長の定例記者会見であるから、日枝氏は民放全体を代表して意見を述べたのである。

 それは、分かっている。

 他の業界--生命保険協会、証券業協会、全銀協など、挙げればきりがないほどだ--も同様の定例記者会見を行う。

 その場では、各業界の会長は、個別の企業に関するコメントは避けるのが普通である。

 特に自分の会社(大抵の業界は1年交替の持ち回りである)に関して、積極的にコメントは述べないのは勿論、記者から自社に対しての質問を受けても、業界全体についての一般論という形で答えるのが慣例である。あくまでも業界団体の代表として記者会見を行っているからである。

 その意味では日枝フジテレビ会長の発言の仕方は、完全に間違っているとは言い切れないのだが、それは、原則論である。

 何事も原則に対して例外がある。

 今回の菊間アナ事件は、自分の会社の不祥事であり、それが業界のイメージを損ねている。その「異常事態」が発生した後での記者会見であるから、例外である。



 本件の問題は、フジテレビのアナウンサーが未成年の芸能人を未成年と認識しつつ、共に飲酒することを目的に深夜に呼び出した、ということである。

 呼ばれて、出かけた未成年のタレントに責任が無いとは言わないが、年頃の男の子が「女子アナ」から呼び出されたら、悪い気はしない。遊びたい盛りの年頃でもあるし、当然出向くだろう。

 その後、この未成年のタレントは事件(ケンカ)を起こし補導され、所属事務所から無期限謹慎、或いは解雇される可能性も高いという。

 若いからやり直しが利くだろうけれども、菊間アナウンサーの行動により、これから、ますます売りだそうという、前途ある少年タレントの人生に重大な影響を与えてしまったことは否定できない。

 私は、この事務所の芸能人を知らなかったし、一般的には、「芸能ニュース」には、関心が薄い。

 だが、たまたま、仕事の関係で、この有名な芸能事務所の事務担当者とは面識がある(今は私は、異なる部署にいる)。

 そして、この会社が表面の華やかさとは裏腹に、如何に、「堅い」企業であるか、承知している。

 何しろ、この会社の事務担当者の几帳面なこと、真面目なこと、見た目が業務内容からは想像が付かないほど地味であることは、ほとんど驚異的、という表現が当てはまるほどである。

 このような、堅実な事務方がいることが、同社の長年にわたる繁栄の基礎になっているものと思われる。

 そういう次第である。だから、不祥事を起こした、タレントに対する処分が厳しいのは、十分に頷けるのである。それだけに、アナウンサーに呼び出された少年は運が悪かったという気がする。

 この事件は、フジテレビアナウンサーの菊間という歴とした大人が、一人の少年の人生を棒に振らせたかも知れないと言う点において深刻である。

 さらに、本件により、世間のかなりの人々は、

 「やはり、テレビ局などというものはは規律が乱れており、カタギではない。「女子アナ」とちやほやされている連中は、他局も含めて、年中こういうことをしているに違いない」という偏見を持つであろう。

 つまり、民放連会長局たるフジテレビの一社員の行動が、民間放送他社にも大なり小なり「迷惑」をかけた形になっている。

 これは、大変みっともないことなのである。



 従って、冒頭に引用した、日枝会長の「非常に残念なことが起きた」とのコメントは、反省が足りず、不適切であり、非常識である。

 「残念なこと」は「起きた」のではなく、自分の部下が「引き起こした」のだから、謝罪すべきなのだ。

 「これは、民放連会長としてではなく、フジテレビ会長として申し上げる。このたびは、当社社員の不見識な行動により、前途ある青年の経歴に疵をつけたことは、誠に申し訳なくお詫び申し上げる。また、民放連加盟他社の皆様方に、ご迷惑をおかけしたことを、深くお詫びする」という趣旨のことを述べるのが、経営者としては常識である。

 やはり、フジテレビは常識がない。トップが常識が無いのだから、社員が常識が無いわけである。

 社長など、関係ないと思われるかも知れないが、そうではない。

 企業は各々、独自の雰囲気(社風などと表現されることがあるが、私が述べたいのはもっと生々しい、その職場の空気、ムードというものである)を持っている。

 それはやはり、経営者の姿勢が大なり小なり反映している。

 これは、商社、証券会社、メーカー、生保、損保、銀行、石油、など、色々な会社を訪ねた自分の経験から、ほぼ、断言出来る。

 結論的に繰り返すが、本件は、一応、名の通った会社の社員が未成年の人生を狂わせた、という意味において、単なる芸能ニュースとして軽くとらえるべきではなく、言語道断な事件である。


by j6ngt | 2005-07-23 23:49

英特殊部隊、地下鉄車内でテロ容疑者を射殺←普段は、警官が拳銃を携行しない英国では、極めて異例だ。

◆記事:英特殊部隊、地下鉄車内でテロ容疑者を射殺 (読売新聞)

 

 【ロンドン=土生修一】英捜査当局は22日、ロンドンの地下鉄ストックウェル駅の地下鉄車両内で同日午前10時すぎ、男1人を射殺したと発表した。

 射殺された男について、英BBC放送は21日にロンドンの4か所で起きた同時爆発事件の容疑者と報じ、英スカイテレビは自爆テロを企てていたと伝えた。

 ロンドン警視庁は2000人以上の警官を駅やバス停に配備すると同時に、武装警官も大量動員しており、2度のテロに対し前例のない大規模態勢で犯人グループ摘発に乗り出している。

 BBCによると、同駅に停車した地下鉄ノーザン線の車両に、南アジア系とみられる男が走って飛び乗ってきた。

 この男を追って私服警官らしい3人の男が車内に入り、1人が取り押さえた男に向け5発発射した。

 射殺された男は、野球帽をかぶり、冬に着るような綿入りのコートを着ていたという。英国のパトロール警官は通常、銃器を所持しておらず、射殺したのはロンドン警視庁の特殊部隊とみられる。
 容疑者が現場で警官に射殺されるのは異例で、テロ事件に対する捜査当局の前例のない強い姿勢が反映されているといえる。BBCは「警察は男が明らかに自爆テロの捜査対象であると確信を持っていたようだ」と指摘した。 - 7月22日23時27分更新


◆コメント:英国の出来事としてはもの凄く異例です。

 

 今日の、英国政府は、非常に大胆な行動に出た。

 日本時間の昨夜、けが人は出なかったものの、爆発がロンドンの4カ所で起きた。

 その後のニュースで、英国政府は、これをテロと断定した。

 今日の英国政府のすごいところは

  「テロ容疑者とみられる男を射殺」

 というフレーズに集約される。

 射殺された男は、テロの容疑者である、という確証もなかったのである。

 BBCの記事を読むと、アジア人風の男が地下鉄に駆け込んだところを、私服の男達がこれを捕まえて、床に押さえつけて、動けないようにした。

 そして、何も尋問もしないまま、地下鉄の中でですよ。この男に5発の弾丸を撃ち込んだというから、すさまじい。

 「容疑者とみられる男」を射殺する前の駅で、乗客を地下鉄の車両から非難させたと言うぐらいだから、何か情報を掴んでいて、この男を殺さないと、自爆テロをやるに違いない、ということだったのだろう。

 推測の域を出ないが、そのように考えざるを得ない。

 いざとなると、容疑者の人権もへったくれもない。それぐらいでないと、テロは防げないということなのだ。

 7日のテロと昨日の爆発(テロ)で英国治安当局は、怒り心頭に発したのだろう。

 動けない容疑者に5発も撃ち込むというのは、念を入れたと言うよりも、英国政府の憎悪を感じる。

 人間を殺すには、頭に2発も撃ち込めば十分な筈だからである。



 英国治安当局には「これ以上テロで英国の一般市民の犠牲を出したら、英国政府の沽券に関わる」という意識が、非常に強く、あったのだろう。

 何しろ、情報に関しては、ジェームズ・ボンド、ダブルオー・セブン(007)が属していたことになっている、世界に冠たる諜報組織、MI5という部署があり、特殊部隊としては、陸軍の特殊空挺部隊SASがいる。


 テロリストの思うままにさせてなるものか、と言うわけだろう。

 こういうとき、欧米人というのは、容赦ない。 普段は英国もフランスも優雅そうなことをいっているが、特殊部隊のすさまじさは、日本人の想像を超えている。


◆テロに屈しないと小泉首相はいうけれど、日本でここまで出来るのか。

 

 英国は米国の味方をしたから、イスラム世界の恨みを買ってしまったのである。

 日本は、武力行使が禁じられているので、イラク人をただの一人も殺していないが、アラブ諸国の人々は、小泉首相がアメリカの武力行使を支持していることを、ちゃんと知っている。

 それどころか、それ以前から、イラクを空爆する戦闘機が日本の米軍基地から発進していることを、アラブ世界の人たちは、我々が想像するよりも、良く分かっている。

 話が逸れるが、これは、日米安全保障条約に違反している。

 

日米安全保障条約 第六条より抜粋

 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。



 つまり、在日米軍の使命は日本とその周辺地域の平和を維持することで、その限りにおいて、日本国内の施設(米軍基地など)を使用することが許されるのだ。日本の基地からイラクへ飛んで爆弾を落とすことは、この範囲を明らかに逸脱しているのである。



 さて、それは本論ではないのでこれ以上触れない。

 問題は、日本もテロの標的になりうること。

 小泉首相は何かある度にバカの一つ覚えのように「テロには屈しない」といっているが、アラブ人にとっては、「テロ」とはイスラエルのパレスチナ攻撃や、イラクを攻撃する、米軍を意味するのである

 だから、小泉首相が「テロ」というたびにイスラム武装勢力はムカッとしているはずである。小泉首相は不必要にアラブ人の神経を逆なでしているのである。

 それに目をつぶるとしても、日本にテロリストが潜伏し、自爆テロを地下鉄で敢行しようとしていることが判明した場合、今日のイギリス政府のような、半ば「超法規的」な措置を取る覚悟と準備は出来ているのだろうか?

 2003年3月20日に、米国がイラクに対する武力行使、つまり、イラク戦争を始めたときに、世界で最初にこれを支持する、と声明を発し、大量破壊兵器が無かったことが明らかになっても、まだ、「イラク戦争は正しかったと思っている」と、馬鹿なことを言って、イスラム武装勢力に睨まれる原因を作ったのは、小泉純一郎内閣総理大臣に他ならないのであるから、ちゃんと責任を取ってくださいよ。


by j6ngt | 2005-07-23 01:02