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「Q&Aサイト大手の「OKWebコミュニティ」と「病院の通信簿」がサイト連携」 生兵法は大怪我の基。

◆記事:Q&Aサイト大手の「OKWebコミュニティ」と「病院の通信簿」がサイト連携

患者のための医療情報Q&Aサイト『病院の通信簿~どうなの?教えて!OKWeb~』12月20日サイトオープン

株式会社オーケイウェブ(東京渋谷区、代表取締役:兼元謙任、以下オーケイウェブ)と株式会社フィードバック・ジャパン(東京渋谷区、代表取締役:蔵敷健治、以下フィードバック・ジャパン)は、医療・健康関連Q&Aサイト『病院の通信簿~どうなの?教えて!OKWeb~』を開設し、12月20日よりサービスを開始します。

『OKWeb(オーケイウェブ)コミュニティ』は、35万人が参加する日本最大級のQ&Aサイトで、毎日1,500件以上の質問に対して4,500件以上の回答がやり取りされています。

『病院の通信簿~どうなの?教えて!OKWeb~』では、OKWeb上でやり取りされる多様なQ&Aの中から医療や健康関連のQ&Aを抽出し、患者向けの医療・健康情報として提供します。


◆コメント:危ないと思うなあ。

 

Q&Aサイトは今に始まった商売ではなく、それなりに儲かっているところを見ると、案外上手く機能しているのだろうか。

分からないことに関して情報を得ようというときには、系統だった知識を身につけようとしたら、やはり今でも、書物を読んで、まともに勉強するのが一番確実な方法であろう。
しかし、書物では、どうしても得られない情報がある。


例えば、ロンドンに赴任することになり、今年の今の季節、気候はどうか。どうしても日本で買っていった方がいいものは何か?というような、リアルタイムかつ細々としたことは本にならない。現在、現地で生活している人の話を聞くことができるのは、インターネットが出来てから、格段に便利になった。そういう使い方ならばよいだろう。


◆専門性の高い情報を素人同士がやりとりするのは、問題だと思う。

 

私も、実は、このようなQ&Aサイトで回答する側に回ったことがあるが、自分の専門の仕事とか、趣味の話に限った。

病気、医療、医薬品などに関して、結構、素人が回答しているが、これは、聴く方も答える方もちょっと軽率ではないかと思われる例が多い。

 如何に人間は「知ったかぶり」をしたがるかがよく分かる。どうしてこうなるかといえば、情報を何でも「ただ(無料)」で得ようとするからだ。

だが、身体のこと、クスリのことは慎重に取り扱われなければならない情報だ。

 同じ病気を患っていたとしても、一人一人、違う肉体を有しているわけで(当たり前だ)、同じくすりを同じ分量、投与しても、同じ反応が起きるとは限らない。

「自分はこのクスリが良く効いたけれども、貴方に同等の効果があるとは限らない。専門家の意見を聴くこと。納得がいかなければ、別の医師の意見(セカンドオピニオン)を聴いた方がよい」と答えるのが、一番親切なアドヴァイスだと思う。

文字通り、諺でいうところの「生兵法は大怪我の基」だ。「少しばかりその道を心得た者は、これを頼って軽々しく事を行うから、かえって大失敗をする」という意味だ。

無論、それでも、医者に診て貰うのは敷居が高い。気軽に訊けた方がよい、といって質問する人がいる。

 それは、そのときこそ、今年の流行語(だと、少なくとも私は、思っている)「自己責任」の概念を認識するべきだろう。


◆企業で自社製品に関してQ&Aサイトと提携しているのは無責任だ。

 

 医療のように、健康や、時には生命に関わる関わることでなくても、色々な企業がサポートサービスを楽にするためにQ&Aサイトを利用している。
例えば、アンチウィルスソフトで有名な某社は、サポートのページへゆくと、OKWebへのリンクが貼ってある。
無論、FAQはあるし、いざとなれば、そのソフトの会社にメールや電話で質問出来る。これが、当たり前の姿である。

 Q&Aサイトを利用せよ、とは、顧客からの質問があまりに多く、細かいこと、初歩的なことは答えているヒマがないから、お客さん同士で情報を交換して下さい、という意味である。そして、そこには、「免責事項」が書いてある。

「そこで得た情報でお客さんが損害を被っても当社は一切関知しないので、そのつもりで」


◆これを医療になぞらえたら、こういうことだ。

 

再び、医療に話をもどす。同じことを医療現場でやったら、次のような状況となる。

 大学病院に行く。外来は大変混んでいる。医師は十分な診察時間をそれぞれの患者に確保することはできない。

 ところが、患者はもっと話を訊きたがっている。

そこで、病院は、自由にお茶やコーヒーを飲める綺麗なロビーを作り、一種の「サロン」にする。

 そこには、メッセージが掲げられている。

「医師の説明が不十分だと思う方は、ここで、同じ病気の患者さんと情報交換して下さい。但し、その情報にもとづいて貴方が何らかの行動を取った結果、病状が悪化しても、当院は一切関知しませんので、ご承知おき下さい」


◆カネを取る側が払う側に頼ってはいけない。

Q&Aサイトと連携するというのは、おおよそ、このような状態なのである。

 アンチウィルスソフトは、人間の生命に直結しないし、Q&Aサイトとの連携により、サポート要員を減らせる。つまり、コストダウンのために行っているのであり、費用を削って収益が上がれば、株主に還元できる、というのだろうが、だからといって、こういうことをして良いものだろうか。

自分の会社が作って、客から対価を貰って販売した商品、或いは提供するサービスに関しては、どんなに「下らない」問い合わせでも丁寧に応じなければならない。

  それが、「商売」というものだ。


by j6ngt | 2004-12-31 01:36

<インド洋津波>「日本の防波壁が首都を守った」モルディブ こういうのを「人道支援」というのでしょう。

◆記事:<インド洋津波>「日本の防波壁が首都を守った」モルディブ

 

【マレ(モルディブ)福本容子】「日本の支援がなかったら、マレはなくなっていただろう」――。モルディブの人口の約3分の1が住む首都マレでは、日本からの公的支援で建設された防波壁が、島を津波の大惨事から守ってくれたとの見方が広がっている。

海抜1メートル程度しかない約1200の島々から成る同国は地球温暖化の進行で国全体が沈みかねないとの不安を抱え、常に海面上昇への恐怖と隣り合わせで生きてきたが、88年以降、進めてきた首都の護岸工事が壊滅的な被害を回避するのに貢献したと、島民は口々に語った。

災害対策本部の置かれたマレ市のイスカンダール小学校校庭でボランティア活動を指揮する元オリンピックマラソン選手のフセイン・ハリームさん(35)。彼になぜマレは3分の2が冠水しながらも死者が出なかったのだろうと尋ねた。するとすぐに答えが返ってきた。

「10年以上かけて作った防波壁が大いに助けになった。日本の援助のおかげだと聞いている」

 その防波壁を見たくて市南部の海岸まで案内してもらったタクシー運転手のアハメド・シャフィールさん(30)も

「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と語り、「助けてくれた日本人からこんな時に金を受け取るわけにはいかない」と決して料金を言ってくれなかった。

大統領府によると、日本はモルディブ最大の援助供与国で13年をかけた防波壁工事の費用6600万ドルの主要部分を日本の援助が支えたという。南部の海岸通りには、「日本とモルディブの友好のため日本政府が提供した支援で作られた」と消波ブロックに記した記念碑が海に向かって建っていた。(毎日新聞) - 12月28日15時32分更新


◆コメント:これこそ、本来の「人道援助」だろう。

 

 この記事を読んで、自分が護岸工事をしたわけでもないのに、嬉しくなった。

 人のために尽くす、とはこういうことだ。

モルディブ共和国は小さな島が集まって出来た、失礼ながら、本当に小さな国で、世界地図をみても、殆ど「点」が散らばっているようにしか見えない。

 全部合わせても面積は佐渡島の約3分の1だというから、東京23区よりも遙かに狭い。

 その中のマリ島のマリという街が首都である。人口は27万人(2000年)、民族はモルディブ人、言語はディベヒ語という、小さいが固有の民族なのだ。

 27万人とは、東京だと、八王子市の半分ぐらいである。

記事にあるとおり、我が国は80年代から、マリ島の護岸工事を無償で行っていた。

 どういう経緯で、日本がモルディブにODAを供与することになったのか、調べないと分からないが、私は、この件に関しては、日本政府を評価したい。

 何故かというと、モルディブを援助するにあたり、反対給付を一切期待していないことである。

私は、もしかすると、モルディブ諸島近海に海底油田か、天然ガスでも見つけたのかな、と勘ぐったのであるが、モルディブは天然資源に乏しく、土地も肥えていないので、作物もあまり収穫は期待できない。わずかな漁業と、観光で成り立っている国である。

 つまり、この小国に援助をしたからと言って、「何か実利的にいいことがある」わけではない。

にも関わらず、護岸工事の計画をはじめたのが80年代で、かなり日本人らしく念入りに調査して、工事を行った模様である。

無論、請け負ったのは、民間の土建屋だろう。イラクへの「人道復興支援」と異なり、武器なぞ、全く必要としない。

 何よりも、モルディブの人々が本当に喜んでくれているではないか。


◆【イラク】サマワでは茶化されているよ。

 

 感謝されようがされまいが、米軍支援が本当の目的である以上、自衛隊のイラク派遣は違憲である、という私の立場は変わらない。

ましてや、その上に、こういう記事を読んだら、余計に嫌な気分になる。



◆日本は「うそつき」サマワで陸自風刺の漫画

 【サマワ26日共同】イラク南部サマワの失業者団体の事務所で最近、陸上自衛隊の活動を風刺した漫画が展示された。日本を「うそつき」とやゆするものもあり、当初の日本側の説明から住民が期待した通りに進んでいない陸自の支援活動へのもどかしい思いや、不満が伝わってくる。

 失業問題に関する討論会に合わせて24日、失業者団体に属する地元画家が描いた風刺漫画が展示されたもので、地元行政当局の腐敗などのテーマに加えて、陸自を扱ったものが数点あった。

1枚は陸自の支援が困窮する市民に届いていないことを風刺。ベール姿の女性が宿営地前で「病気なので日本に連れて行って」と、携帯電話を持った陸自のイラク人通訳に頼むと、別の男性が「連れて行ってもらえるのはお役人だけさ」と皮肉る姿を描いた。(了)(共同通信) - 12月26日17時0分更新



◆【モルディブ】「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と感謝されて、嬉しくない人がいるだろうか?

 

 モルディブと米国の国力云々の問題ではない。

 「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と聞いて嬉しくない日本人がいるだろうか?

私は、元来人間が単純に出来ている。冒頭の記事を読んで、恥ずかしながら、少し目頭が熱くなった。

「助けてくれた日本人からこんな時に金を受け取るわけにはいかない」と決して料金を言ってくれなかった。(記事より)

 これぞ、日本人の勲章ではないか。

自国の打算で大金を投じて、憲法に違反して自衛隊をイラクに派遣して、一生懸命にブッシュ大統領閣下に喜んで頂こうとしても、アメリカやイギリスはそれぐらい当たり前だと思っている。イラク人から感謝されてもいない。そんなことをして、税金を無駄に使って、自衛官の生命を危険に晒して、一体何をしているのだ。

そうじゃなくて、このモルディブの例のようなことをしなくてはいけない。

 何の得にもならない、しかし、困っている国や人々を助ける。感謝はされても何も求めない。こちとら、江戸っ子である。こうじゃなきゃいけねえや。

 もう少し、きちんと述べるならば、憲法前文が述べているのは正にそういうことだろう。



【日本国憲法前文より抜粋】

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。


以上。何も、言葉を付け足す必要はないだろう。


by j6ngt | 2004-12-28 21:42

「痴漢の亜細亜大5人不起訴 」警察官が現行犯逮捕して証拠不十分なのですか?

◆記事:痴漢の亜細亜大5人不起訴 1人は別の日の行為で起訴 (共同通信)

 

 東京地検八王子支部は27日、JR中央線の電車内で集団でわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ未遂の現行犯で逮捕された亜細亜大2年の硬式野球部員5人について、証拠不十分で全員を不起訴とした。

 その上で、別の日の痴漢行為について、強制わいせつ罪で東京都日の出町平井、亜細亜大経営学部2年で硬式野球部員の和田毅容疑者(20)を起訴した。

 起訴状などによると、和田被告は11月30日午前8時すぎ、JR中央線国分寺-武蔵小金井駅間の上り電車内で、神奈川県相模原市の事務職の女性(20)にわいせつな行為をした。

 女性が30日の痴漢行為を警察に届け、警察官が7日、電車内の女性の周辺で警戒。5人を現行犯逮捕した。[ 2004年12月27日20時58分 ]


◆コメント:電車に乗っている間、ずっとビデオを回していなければならないのか?

 

 こんな、亜細亜大学如きの野球しか能が無い、バカなガキどもは前科者にしてしまえばよいのだ、と、少なくとも私は思うのだが、これは誰が悪いのか?

 確かに、痴漢のえん罪で社会的生命を絶たれた、悲惨な会社員も実在するわけであるから、無闇に有罪判決を下すべきでないことは分かる。

 しかし、本件では、複数の司法警察員が犯行現場を目撃して、現行犯逮捕したのに、なお、証拠不十分なったのですね。

 これは、ご専門の弁護士か裁判官に教えて頂きたいが、

じゃあ、一体、どうすりゃ良いんだ?

 警察官がビデオか普通のカメラで犯行の瞬間を撮影したら、証拠十分になるのか?

 被害者の衣服に被疑者の精液が付着していないと有罪にならないのか?気持ち悪い。

 このぶんでは、電車で通勤する人がみなビデオカメラをずーっと回し続けて、周囲の人々を監視し続けて、痴漢の瞬間を捉えられるようにするか?

 或いは、各、鉄道路線の全ての車両に、至る所に監視カメラをつけて(もの凄い数、従って費用が必要で、運賃に転嫁されるであろう)、回しっぱなしにするか?

妙なところで、厳格に「民主的な証拠裁判主義」を貫くのだね。

 私は、確信を持って予言するが、こいつら、また、犯行に及びますよ。どうもこのごろの日本は、おかしい。


by j6ngt | 2004-12-27 23:44

豪雪の山古志、村民有志が「雪下ろし隊」内閣はイラクへの自衛隊派遣には熱心だが新潟はどうするのか。

◆記事1:豪雪の山古志、自力で守る…村民有志が「雪下ろし隊」

 

 新潟県中越地震で全村避難している山古志村の雪下ろしに、村民による「雪下ろし隊」が結成されることになった。

 降雪が約1・5メートルになると、隊員は避難先の長岡市内の仮設住宅から、かんじきを履いて山に入り、豪雪の村を自らの手で守る。

 隊は総勢約250人で、地区ごとに5隊を結成。村民から要望が出ている住宅や公共施設など約870棟の雪下ろしをする。雪崩の危険があるうえ、寸断された道路の除雪はできないため、「地理や雪の状態などに精通した村民でするしかない」と、村が募集を始めた。

 土砂崩れダムで水没していた同村東竹沢地区は、水は引いたものの21日に本格的な雪が降り、25日現在の積雪は約50センチとなっている。積雪量は例年より少ないというが、多いときには3メートルに達し、ひと冬に6、7回の雪下ろしが必要な地区もある。

 村内2か所の積雪データのほか、村に残る役場職員や警察官らの情報をもとに、隊の出動を決める。隊員には、村から手当が支給される。

 被災家屋は雪の重みで倒壊する危険があり、雪下ろしは被災地の悩みの種となっている。県はボランティアを募っているが、避難勧告地域などでは自衛隊に除雪作業を要請することも検討している。ほかの自治体は原則として、住民が行うことにしている。(読売新聞) - 12月25日21時6分更新


◆記事2:自衛隊法より「災害派遣」

 第八十三条 (災害派遣)  都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を長官又はその指定する者に要請することができる。

2  長官又はその指定する者は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等を救援のため派遣することができる。ただし、天災地変その他の災害に際し、その事態に照らし特に緊急を要し、前項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、部隊等を派遣することができる。


◆コメント:イラクでの「給水事業(と称する米英軍支援)」よりも、自国の被災地を優先するべきである。

 

 いつも、勘違いする人がいるので、初めに断っておくが、以下に述べることは、政治家に向けているのであり、自衛隊を批判するものではない。

 自衛隊の出動には、1.防衛出動(他国の侵略を受けたときに個別的自衛権を行使すること)2.治安出動(警察では鎮圧できないような暴動などが起きたときに、出動すること)に続いて、記事2で引用したとおり、災害派遣出動というのが明記されている。読めば分かるが、原則として都道府県知事が防衛庁長官に自衛隊の出動を要請するのだが、緊急性が高い場合は、要請がなくても、国が派遣を決定することができる。

 新潟県中越地震が起きてから2ヶ月と3日経つ。災害勃発当初は自衛隊が随分と活躍してくれたけれども、余震が納まり、一応、落ち着いたら、引き揚げてしまった。家屋が倒壊して、下敷きになっている人がいる、というような「緊急性」は、確かにもう、ないかも知れない。

 ところが、周知の通り、なんという運命の皮肉であろう。地震が起きた場所は日本一の豪雪地帯であり、普段でさえ雪下ろしは大変なのに、そこに大地震が起きた。地震で痛んだ家屋は放っておけば雪の重みで倒壊することは、容易に想像できる。

 記事1によれば、避難勧告地域では自衛隊の出動を「要請することも検討している」という。遠慮せずに要請すればよい。普段から税金を納めているんだから。

 私が言いたいのは、防衛庁長官やその上司である内閣総理大臣は、「地震の山古志村では、雪が降って大変だろう」と言うぐらいのことを想像できないのか、ということである。気が利かない。

 市民社会では自立・自治が原則だといったって、場合による。

 繰り返すが、「日本一の豪雪地帯に」「冬に」「大地震が起きた」のである。

 倒壊家屋の数も半壊家屋の数も被災者の数も全て国は把握しているはずであり、それなのに、雪が降り出したこの季節に現地からの要請がないと自衛隊を出動させないのは、内閣の怠慢である。

 イラクの「給水事業」のためには、何百人もの自衛官を派遣しているというのに。他国の「復興支援(と称した米英軍支援)」を自国民を窮状から助けることよりも優先させる内閣があってよいのだろうか。


by j6ngt | 2004-12-26 13:41

ピンクレディーを久しぶりに見て思ったこと。

◆クリスマス・イブですから、ちょっと軽い話題で。

TBSにチャンネルを合わせたら、ピンク・レディーの特集を放送していた。

あの人達は私よりも年上なのだが、よく身体がうごいていましたね。感心したな。

ピンクレディー(二人なのに「ピンクレディーズ」と云わないところが、如何にも、日本的ネーミング)というのは、四半世紀も昔に一世を風靡した。

当時のテレビ番組は今よりも遙かに「歌番組」が多く、しかも生放送が多かった。

月曜日のフジテレビ「夜のヒットスタジオ」とか木曜日のTBS「ザ・ベストテン」が代表格である。

後者は、司会者が久米宏と黒柳徹子で、黒柳徹子という人は父上がNHK交響楽団のコンサートマスターで、弟さんはそろそろ定年だが、やはりN響のヴァイオリン奏者で、完全にクラシックの環境に育って、(自分が演奏する才能には恵まれなかったようだが)本人もクラシックが一番好きなのだ。

しかし、そこはプロのタレントとして歌謡曲番組の司会者を引き受けた以上、全力を投入していて、久米宏もべらべらとよくしゃべり、この二人の掛け合いが、高視聴率に結びついていた、といってよい。

若い方は、久米宏といえばニュースステーションを連想なさるであろうが、私たちの年代は、どうしても「ぴったしカンカン」「ザ・ベストテン」の司会をしていた久米宏であって、あのころの方が年齢が若かった所為もあるけれども、彼は生き生きしていたように思われる。

歌謡曲番組の話にしてはいささか大袈裟だが、注目すべき点は、「ヒットスタジオ」も「ベストテン」も生放送であるから、歌手も、伴奏のバンドも、司会者も、画面に映らない裏方も、ミスがゆるされなかった、という点である。緊張感が番組に迫力を与えていたのであろう。


◆緊張しすぎても駄目だが、緊張感がなくなっては駄目だ。

 どんな仕事も緊張しすぎては、却って失敗しやすくなるけれども、全然緊張感がない仕事は、あまり、人を感心させない。

テレビドラマがどうもダレて見えるのは、「NG集」を見れば分かるとおり、何度でも失敗できるからである。

歌番組に話を戻すと、伴奏をしていたバンドは、いずれもジャズのビッグバンドである。本当はジャズ演奏だけやりたいのだが、それでは食えないから、歌謡曲の伴奏をして生計を立てていたのである。


◆歌伴は大変だったのだ。

 歌番組で、歌手の伴奏をすることを歌伴(歌の伴奏)という。さきほど、ピンクレディーを聴いていて思い出したことがある。
普通の人は歌番組を見るときには歌手の歌を聴くであろう。しかし、私は、昔から、伴奏をしているビッグバンドを聴いてしまう。

歌謡曲の芸術的価値がさほど高いとは思えないが、伴奏をする側は、かなり難しい譜面を渡され、ほとんど初見で吹けるぐらいの名手がそろっていた。

「聴くと弾くとは大違い」であって、気楽に聴ける曲が、演奏する側にとっても気楽かというと、全く違う。

 以前、アコーディオンの横森良造さんのことを書いた。本当の名手なのに、世間は正しく評価できない。

歌伴のビッグバンドも同様である。音楽的・技術的に要求されるレベルは、一番華やかにスポットライトを浴びる歌手よりも、遙かに高い。

トランペットを吹く人がいたら、試しに、ピンクレディーの「ペッパー警部」のイントロ冒頭部を吹いてみるがよい。

 あれはC-moll(ハ短調)であり、固定ドで書くと、「ド・ド・ド・ドソドソシ♭ド」というフレーズで始まる。この音型はラッパ吹きにとって、実にいやらしい。「ド-ソ」の繰り返しと、中途半端なテンポであるために、タンギングがしにくくて、はっきり吹くのは、きちんと基礎からトランペットの勉強をした人でなければ、出来ない。

当時、「夜のヒットスタジオ」では「ダン・池田とニューブリード」というビッグバンドが伴奏を受け持っていたが、リードトランペットの人がどんな新曲でも見事に吹いてしまうのに、感心した。

ペッパー警部では、トランペットセクション4人のユニゾンで、先ほど書いた難しいフレーズを吹くのだが、タンギングと音程が完璧に合っていて、実に小気味良かった。


◆プロがプロたる所以をはっきり示していた時代であった。

 

 たまたま、自分が一番よく分かる、トランペット演奏上の細かい点について言及したが、上述のとおり、司会者も番組スタッフも歌手も、生放送特有の緊張感を持って仕事をしていた。それは、まさしく「プロたちの仕事」だった。
歌手は、昔も下手なヤツは下手だったが、平均値をとると、今よりはずっと上手かった。キャンディーズなんて、一応ハモッていた。音程も悪くなかった。

最近はひどすぎる。

 実に見事に耳が悪い奴、つまり音程が狂っていることを認識出来ない人間が、歌を歌ってカネを取っている。

耳の悪い者は、音楽のプロになる資格がない。

曲がりなりにもプロと称する人間が、素人に、「音程が悪い」ことを指摘されるなどということは、死ぬほど恥ずかしいことなのである。画家や漫画家を目指す者が、犬と猫を描き分けることができない、と言うぐらいのレベルである。


◆最近の「タレント」は一体何の「プロフェッショナル」なのかさっぱり分からぬ。

昨今のテレビが何故、つまらないかというと、「プロたる所以がはっきりしない人間」が、仲間内だけで騒いで、自分が喜んでいるからである。

「お客に芸を見せて楽しませる」のがプロの「エンターテイナー」なのだ、という意識がないのだろう。

バラエティーと呼ばれるものは、ただ、雑談しているだけであり、何の芸もなく、従って間違えるとか間違えないとかいう緊張感もない。

技術もなければ、緊張感もない仕事が人を喜ばせることが出来るわけはないのである。


◆ベルリンフィルのメンバーは、練習中に失敗すると、クビになる

比較しては失礼というものだが、世界一のオーケストラの一つ、ベルリンフィルでは、リハーサルでミスを重ねると、クビになる。

無論、本番でのミスも許されないが、本番はプレッシャーがある。プレッシャーのない、リハーサルで間違えるとはなんだ、と言うわけである。

本物の「プロ」の世界は、厳しいのだ。


by j6ngt | 2004-12-25 02:20 | 音楽

「イラク訪問、将来いつか」 自衛隊派遣期間延長の記者会見では、安全だといっていましたね?

◆記事1:首相「イラク訪問、将来いつか」(12月22日 (水)日経)

 

 小泉純一郎首相は22日、自衛隊が活動中のイラク南部サマワの訪問について「将来いつかの時点で。できれば」と表明した。ただ、具体的な時期に関しては「総合的に考える」として治安情勢などを慎重に見極める考えを示した。記者団の質問に答えた。 (20:45)


◆記事2:イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について(12月9日の記者会見より抜粋。首相官邸ホームページ)

 まず第1に、自衛隊の活動する地域は非戦闘地域でなければならない。現在も、非戦闘地域でありますから、国会における答弁におきましても「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である」という答弁をしてまいりました。

 私は、今後もこの非戦闘地域の状況が続くであろうと判断いたしました。もちろん、予断を許さない厳しい状況であります。


◆コメント:「サマワは非戦闘地域で安全」ならば、早く行けばいいじゃないですか?

 

 小泉首相がイラクを視察したい、と言い出した。何故か?

 小泉首相の生命線は何かと言えば「人気」である。

最近の毎日新聞の世論調査によれば、小泉首相を支持すると答えた人が小泉内閣発足以来、初めて4割を切った。生命線に翳りが見えつつある。

韓国の盧武鉉大統領は今月8日、ヨーロッパ歴訪の帰途、突然イラクに寄り、駐留している韓国の兵士達が大喜びしたのみならず、韓国国内でもこの行動については評価が高い。

 また、昨日は英国のブレア首相がバグダッドを電撃訪問して、選挙の準備に追われているイラク側の関係者を激励した。

ブレア首相がバグダッドを訪れたのはこれが初めてだが、英国軍が主に駐留しているイラク南部の街、バスラは既に2度訪問している。

イラクに派兵している主だった国で、指導者が現地を訪問していないのは、日本だけなのだ。

 ここらでひとつ、イラクを訪問して、人気の回復を図りたい。というのが、急にイラクを訪問したいと言い出した主な理由であることは、容易に推察できる。


◆今までにも、イラクを視察する機会はいくらでもあったでしょう。

 細田官房長官は、小泉首相のイラク訪問発言について、「現地の活動を自分の目で見たいという意志があるということだ」と説明したそうだが、何を寝ぼけた事をいってやがる。 

最初に航空自衛隊の先遣隊が日本を発ったのは、昨年の12月26日なのである。

首相は自衛隊の最高指揮官である(自衛隊法第3条)上に、イラク復興支援特別措置法第9条には、「配慮事項」として、



「内閣総理大臣及び防衛庁長官は、対応措置の実施に当たっては、その円滑かつ効果的な推進に努めるとともに、イラク復興支援職員及び自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない。 」



 

 と明記されている。

厳密に解釈すれば、昨年、自衛隊の派遣を閣議決定する以前に首相又は防衛庁長官は自ら、現地の様子を視察するべきであった。

実際には、十数回にも及ぶ調査団(自衛官や外務官僚その他)がイラクへ赴き、調査結果を報告しているのだが、首相ははじめから、自衛隊を派遣する、と決めていたので、「都合の悪い」情報は、報告しなかった可能性が濃厚である。

百歩譲って、事前に首相自らが足を運ぶのが、困難だったとしても、その後、今までの間に、自衛隊の宿営地のそば、又は宿営地の敷地内に迫撃砲や一番最近では、ロケット砲が合計8回も撃ちこまれている。

その度ごとに首相は「サマワは安全」を繰り返していたが、何の根拠もない訳で、自衛隊の最高指揮官として、自衛官の生命を左右する立場にある人間としては、このときこそ、自ら状況把握するために、現地を往訪するべきだった。

首相は多忙で、イラクへ行くヒマがなかったかといえば、そうは思えない。

8月には17日間の休暇を取り、その間は都内のホテルでアテネオリンピックをテレビ観戦していた。

9月13日からはブラジル・メキシコ・アメリカ歴訪という、首相就任以来、最も長期にわたる外遊を行ったが、ブラジル・メキシコ往訪に緊急性は認められない。

 ブラジルなどイラクより余程遠いところへ出かけて、現地の日本人、日系人の歓迎を受けて感涙にむせんでいるヒマがあったら、イラクの状況を視察することも出来たはずである。 従って、多忙であるが故に、今までイラクへ行けなかったという弁明は、通用しない。

今頃になって、ようやくイラクへ行くと言い出したが、「総合的に」現地の治安情勢などを配慮して、時期を決定するという。

自衛隊の派遣期間を延長したときに、「サマワは非戦闘地域で、その状態は今後も続くであろう」と云っていたのは、首相自身である。今更「治安情勢」などを「総合的に判断」しなければならない、というのは、理解しかねる。

逆の言い方をすれば、実は、自衛隊が駐屯している場所は、それほど安全ではない、ということを、首相自ら認めているようなものである。

 記事1はそういう意味で、小泉首相が完全に「ボロを出した」瞬間である、と見ていい。

必ずしも安全ではない場所への自衛隊派遣を、いきなり一年間延長した、とあっては、無責任のそしりを免れない。


by j6ngt | 2004-12-23 06:24 | ニュース

正月ぐらい、日本全体が休んだらどうだろうか。

◆ヨーロッパに住んでクリスマスに驚いたこと。

 

 ロンドンに駐在して、4回クリスマスを経験したが、驚いたのは、日本ではクリスマスイブから、クリスマス、そして正月に向かって、わーっと世間がせわしなくなるのに対して、あちらでは、クリスマスには、世の中全体が静止したかの如く静かになることである。街から人影が見事に消えるのである。

 日本では年中無休が普通になっているが、ヨーロッパのクリスマスは、商店、スーパーマーケットは全部休みになるし、イブの午後には、電車も殆ど運行しなくなり、ロンドン名物の黒タクシーも街から姿を消す。

ロンドンに赴任したばかりの日本人には、このことを教えてあげるのが親切というものである。

 コンビニなんて皆無だから、イブの前日ぐらいまでに食料を買っておかないと、本当に飢えてしまう。

 また、早く会社を出ないと、電車もタクシーも止まるのだから、帰宅出来なくなる。これは決して事実を誇張した話ではないのだ。

西洋人にとって、この時ばかりは、「休まなければいけない」日であって、働いていると顰蹙を買うようだ(無論、警察や消防署、電気・ガス・水道・といったインフラに関わる人やテレビ局には人がいるが、彼らさえも職場で大いに飲んで盛り上がっているのである。これを咎める人はいない。)

要するに社会全体が休む、という時間が年に2日だけではあるが、確かに存在する。

 クリスマスは、一族郎党が集まって、家族で過ごす日なのだ。外に食事に行くこともない。料理は手作りである。


◆国全体が年中無休の日本。

日本も、昔は正月がそれに近かった。

おせち料理というのは、正月三が日ぐらいは、日頃休まずに働く主婦が(昔は外食なんて滅多にしないから、主婦は週に7日働いていた訳だ)、ゆっくり手抜きが出来るように、予めご馳走を作っておく、というのがそもそもの目的の一つだ。

ところが、最近は、大手スーパーとか、デパートとか、元旦からバーゲンをやっている。客も大勢来る。

如何にも、せわしない。

ここのところ、日本経済は、肝心の個人消費が落ち込んだままで、物価が上がらず、デフレ不況から全然抜け出せないでいる、という状態だから、正月早々物が売れるのは、理屈では悪いことではない。

 とはいえ、正月の数日間だけ、モノが売れても、景気浮揚効果は殆どnegligible(取るに足らない)である。

日本人は勤勉であるといわれるし、確かにそれは間違いではいないが、社会全体が、「何もしないのは時間を無駄にすることだ」「常に、目標を持ち、努力しなければならない」という強迫神経症的様相を呈している。

いろいろなところで、不正が発覚するのも、この「強迫観念」が少なからず影響している。

 大きな企業が粉飾決算をして、実際よりも業績がいいように誤魔化そうとする。

 銀行は自己資本比率の不足により、公的資金を注入されて国有化されるのを逃れようとして、資料を隠す。


◆常に成長しなければならない、という思想を転換したほうがよい。

 

今は、もう、高度成長期ではない。

 小泉政権は、高度成長期と同じような経済成長を再現できる、と思っているようだが、無理だ。昔は年率10%とか11%の成長率を実現していたのだ。あれがむしろ、例外だと見なすべきである。

 どこの国でもずっと好況ということはなく、山の時もあれば谷の時もある。今の日本は、明らかに谷底を這っているような状態だ。

 そのときに無理に力ずくで山にしようとするのが、どだい無理なのだ。もう、いい加減、みんな、くたびれている。

国民全体がしばらく、小泉首相なみにのんびり遊んで、腹の底から笑う。楽しい。気持ちがよい。という感覚を思い出した方がいい。

 そうすれば、人心が穏やかとなり、エネルギーが充電されて、また元気な日本が取り戻せるような気がする。


by j6ngt | 2004-12-21 02:30 | クラシック

高松宮妃喜久子様、ご逝去。「最後の将軍」の孫、「高松宮日記」を積極的に公開。

◆高松宮日記の逸話。

 高松宮妃喜久子さまは高松宮さまの奥様で、最後の将軍、徳川慶喜のお孫さんだ。並の人ではないのだ。それは、単に身分が高いからだけではない。

夫君である高松宮さまは昭和天皇の弟宮である。

随分前に亡くなられたのだが、1991年、高松宮さまの日記が発見されて、大騒ぎになった。

何故かというと、高松宮さまは戦争中海軍軍人で、海に出ていたこともあるし、海軍の本部の軍令部という軍の機密にも接することができる部署で働いておられた。お飾りではないのである。

そして、高松宮さまは、非常に克明に、毎日の記録を残していて、開戦にいたるまでの海軍内部の混乱や、戦争中の東条英機の独裁制に対する怒り、終戦に至る経過など、それまで分からなかったこと、世間が知らなかったことが書かれていて、史料として、大変な価値がある。

宮内庁の役人は、宮様のプライベートも記されているから、出版するべきではない、と主張した。

しかし、喜久子さまは、「皇族のありのままを世間に知って欲しい」と仰って、作家の阿川弘之氏(たけしのTVタックルに出ている、阿川佐和子さんの父上。志賀直哉の最後の弟子)ともう一人、元海軍軍人に編集を依頼した。非常にオープンで、リベラルな方なのである。


◆高松宮日記の迫力

 

 大変な作業を経て、この日記は中央公論社から全8巻で出版された。地味な本だが、驚くほど売れた。

編集の過程での色々な逸話を、阿川弘之氏が高松宮と海軍に書いている。高松宮日記そのものを読む以前にこの本を読むといい。

これを読むと、高松宮さまは、何とか戦争を避けようと、必死に昭和天皇を説得していたことが分かる。

圧巻は、戦争が始まって、ミッドウェー開戦で海軍が壊滅的打撃を受けた後には、なんと兄上の昭和天皇に向かって、「何故、『絶対に戦争はしてはいけない』と言わなかったのだ」と怒鳴りつけたという逸話である。

何が何でも戦争、戦争で凝り固まっていた、当時の軍人や政治家の多くよりも、余程、思考が柔軟で、心底から平和を祈念しておられた。

また、戦時中、東条英機による、言論弾圧、憲兵を用いての恐怖政治を高松宮さまはひどく嫌い、なんと一時は、宮様は、東条を暗殺できないかどうか、思想を同じくする人と密談を重ねた、という記録があり、これには、本当に、驚きを禁じ得ない。

一刻も早く戦争を終わらせないと、国民が次々と犠牲になる。何とかしなければ、という、高松宮さまの苦悩と憔悴が、阿川氏の文章を通しての間接的な形ではあるが、ひしひしと伝わる。

喜久子さまは、国民は勿論、言葉にあらわせないほど、悲惨な目にあったが、皇族である高松宮さまも、ものすごく苦しかったのだということを知って欲しかったのであろう(無論、それだけが出版の理由ではないにしても)。

要するに、喜久子妃殿下がおられなかったら、「高松宮日記」は世に出ないまま葬り去られた可能性が高い。

つまり、 この、貴重な史料を読むことができるのは、喜久子さまの業績である、と云っていい。

さすがは進取の気風で知られた慶喜将軍のお孫さまである。

ご冥福を祈る。


by j6ngt | 2004-12-19 22:48

「ジャーナリスト鳥越氏ら、19日の特別番組『NHKに言いたい』に出演」 民放もいい加減だ。

◆記事:ジャーナリスト鳥越氏ら6人出演=19日の特別番組「NHKに言いたい」

 

 NHKは17日、19日午後9時から放送する特別番組「NHKに言いたい」の出演者に、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏、笹森清連合会長ら6人が決まったと発表した。

 同番組は、一連の不祥事を理由に受信料不払いが急増していることから、NHKの信頼回復のためとして急きょ放送が決まった。6人はNHKの在り方について海老沢勝二会長と討論する。

 他の出演者は、北城恪太郎経済同友会代表幹事、今野勉テレビマンユニオン副会長、日和佐信子前全国消費者団体連絡会事務局長、堀部政男中央大教授(NHK経営委員)。司会は評論家の田中直毅氏。  (時事通信) - 12月17日22時0分更新


◆記事2:河野太郎衆議院議員メルマガ「ごまめの歯ぎしり」より抜粋。

 原子力ムラの嘘

テレビ朝日が報道ステーションで核燃料サイクルに関して報道をしたとたんにスポンサー筋から強烈なアクションがあったそうだ。

報道ステーションは関連企業からのスポンサーはないそうだが、テレビ朝日全体に対するスポンサーの引き上げという圧力をかけているらしい。

要するに報道されては困るという政策を必死になって遂行しようとしているのだ。まともなわけはない。間違いを金で隠すのか。 やはり経団連の副会長に電力会社の人間が就任するのはおかしいではないか。


◆コメント:民放、大新聞の報道は本当に大切なことを伝えているのか。

 

 NHKには、今でも毎日、一日7000件もの抗議の電話がかかって来るという。

 お金が関わると、異常に神経質になる。勿論、私だって、一年に一回まとめて2万5千円を納めていて、そのお金がNHKプロデューサーに着服されていたのは愉快ではないが、或る程度、諦観している。

一般の方々が勤める事業会社であっても、過去、一度も不祥事が無かった会社は皆無であろう。

 日本の全ての会社を調べたわけではないが、自分が会社の管理部門にいて、いろいろな業種の色々な会社の、同じ立場の人と話す機会があるから、分かる。

某大手電器メーカーの人事担当者と話したら、何せ、メーカーは工場がある。そこでは、何万人という従業員が働いている。

 こういうところでは、「ほぼ、毎日不祥事がある」という。同じ工場の上司と女の子の不倫がばれちゃったとか、新人行員が先輩に苛められて、仕事を放り出して行方不明になったとか、例を挙げればキリがない。

 しかし、こういう「事件」は報道しても視聴率に結びつかないので、マスコミが無関心なだけだ。

NHKという「権威を感じる存在」を叩くのは、民放や新聞の得意技だ。

 今回のNHKが大騒ぎになっているのは、国民のお金が不正に使われた、という意識の他に、「普段、偉そうにしている奴」へ大衆の嫉妬心が作用しているものと考えられる。


◆本当のマスコミの不祥事は、誤報、或いは誤報隠し。大事なことを故意に伝えないこと、だ。

 

カネの使い込みはけしからんけれども、私は、民放も大きな口を叩けないと思う。

 具体的に云えば、なんといっても、TBS。

TBSは、オウム真理教信者に、故・坂本弁護士の活動状況を撮影したビデオを見せた。それによって、坂本弁護士一家は、オウム真理教によって殺された。

しかも、その後、国会に証人喚問で呼び出された、TBSの役員だったか報道局長だったか忘れたが、兎に角、責任者は、「オウムには見せていない」とウソの証言をした。

どう考えても、今回のNHKよりも、人殺しの片棒を担いだTBSの罪の方が遙かに重い。

カネを横領したNHK職員には、何年かかっても、使い込んだ金を返せということができる。

 一方、TBSの軽率な行動によって殺された坂本弁護士一家は、最早、永久に生き返らない。赤ん坊まで殺されたのである。

「取り返しが付かない」とは、このことだ。

また、人の命には関わらないが、全ての民放局は「ヤラせ」を真実のごとく装って報道している。

 今年の前半に日テレの「ヤラせ」が一瞬、大問題になりかけたが、他の民放各局は、この事件をあまり深く追求しなかった。

 何故なら、自分もやっているから、後ろめたいのである。

ニュースで、しばしば、街頭インタビューというのかな、市井の一般人に時の話題に関して意見を聞いている。

あれは、突発的な事件の時などは本当の一般人だが、例えば「韓流ブームについてどう思うか」というように、ニュース番組の特集コーナーで使われるインタビューのかなりは、「ヤラせ」である。

ああいうときにインタビューに答えているのは、、エキストラ事務所に登録しているひとなのである。

 まさか、と思うでしょう?しかし、私は、詳しくは言えないが「ギョーカイ人」から聴いたのである。
 その民放や新聞が、「NHKに言いたい」などと偉そうに言うのは、自分達の後ろめたさを誤魔化すためだろう。
要するに、「初めに真実ありき。」ではなくて、視聴率が取れるように事実を「演出」しているのだ。

 また、記事2で、衆議院議員の河野太郎氏が暴露しているように、民放が、スポンサーや国家の圧力によって、国民に重大な影響を及ぼす事柄について報道を断念することも、決して珍しくない。


◆河野太郎議員のメルマガ「ごまめの歯ぎしり」は、かなり面白い。

 

 河野太郎議員といえば、現在、衆議院議長を務める河野洋平氏の子息である。かれは、ごまめの歯ぎしりというメールマガジンをかなりの頻度で発行している。

 記事2にあるように、本来ならば、相当「書いてはヤバい」ことまで暴露している。

 河野太郎議員は、父親が現職の衆議院議長だから、あまりひどい目に遭わないと云うこともあろうが、その点を差し引いてもかなり大胆な政権批判をしている。

たとえば、自衛隊のイラク派遣期間延長については、



 2004年11月8日(月)なぜ与党を甘やかすのか?
非常事態宣言がサマワを含む地域に出されたということは、自衛隊は撤退しなければならないということ。

 通らない理屈を並べ立てるのはやめよう。

 きちんと撤退した後に、集団的自衛権の政府解釈を変更し、新たな立法をして、選挙で選ばれたイラク政府の要請と国連決議を経て、自衛隊を派兵するべきだ。

私は彼の意見に100%賛成ではない。しかし、昔だったら、いくら親が衆議院議長だからといっても、若手議員が自民党総裁=首相を公然と批判することなど、誰も発想に無かったに違いない。臆せずに書いているところがいい。


◆天木直人氏のblog「天木直人・マスメディアの裏を読む」

 

 天木直人氏は、元外交官で駐レバノン大使の職にあったときに、小泉首相に対して、「イラク戦争を支持してはいけない」ということを直訴した人である。

民間の組織でも云えることだが、特に役人の世界は、上下関係、秩序の維持ということに異常に敏感である。

 まずは直属上司に伺いをたて、そこで認められたら、外務事務次官、外務大臣と(実際にはもっと何段階もあるだろう)手順を踏むのが普通なのだ。

その途中のプロセスを省略することを、「ショートカット(近道)」などというが、役人の世界では、御法度なのである。

天木さんは、いきなり、そういうことをすれば、最悪の場合には、自分が仕事を失うかも知れない(実際、退職させられた)ことを承知した上で、何とか日本がイラク戦争に巻き込まれないようにしようとしたのだ。立派だ。

天木さんは、現在、天木直人・マスメディアの裏を読むというblogを書いておられるが、一般のオープンインフォメーション(新聞、雑誌など公開されている情報)を丹念に点検して、イラク情勢や拉致問題を論評している。

 その情報の目の付け所が実に見事であり、感服する。


◆全国紙やテレビよりも貴重

 今や、国の大本営発表の宣伝機関になりがちなマスコミよりも、このような優秀な人々が個人的に発する情報により、真実に近づくことが出来る。

 熟読し、参考にするべきだ。


by j6ngt | 2004-12-17 23:00

日銀も金融庁も不祥事。市中金融機関の検査をする資格があるのか。

◆記事1:日本銀行総裁談話・日本銀行券の不適正な取扱いに関する特別調査結果(今日)

2004年12月16日日本銀行

 日本銀行は、本日、日本銀行券の不適正な取扱いに関する特別調査結果を公表いたしました。

 この調査の結果、神戸支店において、職位者が関与するかたちで、日本銀行券の不適正な取扱いが行われていたことが判明しました。こうした事態は、職務の厳正性・公正性が強く求められる中央銀行として、誠に遺憾なことであり、改めて国民の皆様に深くお詫び申し上げます。

 私としては、これを重く受け止め、関係者について厳正な処分を行ったところです。また、二度とこのようなことが起きないよう、業務の進め方や管理体制の見直しなどを中心とする再発防止策を策定しました。今後、できるだけ速やかに実施に移していく方針です。

 日本銀行としては、こうした取組みを通じて、改めてその公共的使命や業務運営の基本を徹底し、信頼の回復に向け、総力を挙げる所存です。

以 上(日本銀行ホームページ)


◆記事2:総裁談話・日本銀行券に関する不適正な取扱いについて(11月24日)2004年11月24日日本銀行

 

日本銀行は、本日、前橋支店における日本銀行券の取扱いについて、不適正な対応があったこと、および、この間の経緯についての内部調査結果等を公表いたしました。

 日本銀行では、新しい日本銀行券が国民の皆様に確実にそして早く行き渡るよう、総力を挙げて取組んできましたが、そうした中で、今回のようなことが起きたことは、誠に遺憾であり、国民の皆様に深くお詫び申し上げます。私としては、これを重く受け止め、関係者について厳正な処分を行ったところです。

 行内役職員に対しては、改めて業務運営の厳格性・公正性確保についての意識徹底を図る所存です。また、他の銀行券関連部署において、適切な事務処理体制が確保されているか、直ちに特別調査に着手するとともに、再発防止のための取組みを早急に進め、必要な措置を講じるよう指示しました。

日本銀行としては、改めてその公共的使命や業務運営の基本を徹底するとともに、厳格かつ公正な業務遂行を確保することにより、皆様からの信頼が得られるよう努めていく所存です。

以 上



要するに何があったのかというと、↓。



◆記事3:特徴ある番号の新札すり替え、日銀神戸支店課長ら免職

 

日本銀行は16日、神戸支店の発券課長(59)ら3人が、11月に発行された新札のうち、続き番号や同一番号など特徴のある新札計4枚を、記念に保有する目的で不正にすり替えたとして、2人を諭旨免職、中村毅夫支店長を同日付で総務人事局付けとし、事実上、更迭するなど、関係者10人を処分した。

 日銀では、前橋支店で11月に同様のすり替えが発覚したばかり。今回、支店の発券課長という管理職がかかわっていたことで、日銀に綱紀粛正の徹底を求める声が高まるのは必至だ。


◆コメント:日本全体、不祥事が多すぎる。

 

お札のことは、正式には日本銀行券ということは、中学で習った。日本銀行券が通貨として通用するのは、日本銀行に対して圧倒的な「信用」を国民が、日本銀行に付与しているからである。

従って、日本銀行券を発行する母体であるところの日本銀行の、ことも有ろうに、一番関係が深い部署、発券課の課長が、その地位を利用して、個人的な楽しみのために、これから市中に流通させる紙幣に、手を出した。

盗んだわけではなく、特徴のある券をすり替えただけであり、国庫に損失が生ずるすることではない。

 が、それでも、これは、絶対にあってはならないことなのである。

要するに、信用の問題である。

 今回はすり替えただけだが、日本銀行の職員は日本銀行券の新券に自由に触れることができるとしたら、今度はいつ、盗むか、分かったものではない、という気持ちを世間が抱く。

 日本銀行の信用がなくなれば、日本経済全体がグラグラと揺れる。


日銀ではない、普通の銀行になぞらえてみる。

 例えば、貴方が市中銀行(民間企業である、みずほとか、三菱東京などの普通の銀行)の銀行員に自分のカネを渡し、定期預金に入金しておいてくれ、と頼んだとしよう。

その銀行員は貴方のおカネを盗みはしなかったが、そのカネで、一杯飲んで、翌日、自分の預金からカネを引き出して、貴方の口座に貴方から預かったと同じ金額を入金したとしよう。 

 貴方は元本を失った訳ではない。しかし、何も問題が無いといえるだろうか?

 事実が明らかになったら、それ以降、貴方はその銀行を信用するだろうか。

金融機関は信用が全てであり、それは、日本銀行であっても同じことである。

 日本中の市中銀行は、日銀当座預金という口座を持っていて、この口座の間で振り替え決済が行われる(日銀ネットという)から、どこの銀行から、どこの銀行へでも振り込むことが可能なのである。

日銀当座にある何兆というカネを日銀職員が適当に使っていい、ということになったら、決済システムへの信頼が揺らぎ、日本中の企業が倒産するであろう。

日銀職員ともあろうものが、キャリアであろうが、無かろうが、そんなことは、イロハのイ、殆ど「本能」になっていなければならない。


◆記事4:金融庁、個人情報含むフロッピー2枚紛失 (2004年10月18日)

 

金融庁は18日、2金融機関から郵送で提出された資金洗浄(マネーロンダリング)に関する情報が入ったフロッピーディスク(FD)2枚が7月末から同庁内で所在不明になっていると発表した。うち一枚には、取引の場所や相手の氏名など個人情報が含まれていた。紛失からすでに2カ月以上たっている。

 五味広文長官は同日の記者会見で「いまのところ個人情報が漏えいした痕跡はない」としたうえで「金融機関の監督を行う立場でこのような事件が発生したことは極めて遺憾だ。深くおわびする」と陳謝、再発防止策を早急に講じる考えを示した。

2枚のFDは現在もみつかっていない。紛失したFDはいずれも7月28日に金融庁が書留郵便で受領した。発送元の金融機関からの問い合わせで8月上旬に紛失が判明した。担当室長が知ったのは約1カ月後、担当課長や長官、伊藤達也金融担当相が知ったのは先週だった。 (01:07)


◆コメント:これが民間銀行なら業務停止命令だ。
 

この金融庁の大不祥事を、何故、もっとマスコミは大々的に取り上げ無いのか不思議で仕方がない。

金融庁は金融機関の監督官庁であり、UFJが不良債権の資料を「隠していた」として刑事告訴まで行った。

 ここには、掲載しないけれども、すでに東京地検は、現役行員はもとより、既に辞めた昔の頭取、のべ500人超、そして、今日は現職の頭取を呼び出して事情聴取した模様である。

当局の検査を受けるときに、こういう資料を隠すというような、所謂検査忌避というのは、一番重い処罰を受ける。当然である。

それにしても、UFJは顧客の情報を隠してはいた。つまり「管理」出来ていたのであり、紛失してはいない。どこに隠したか覚えているんだから。

ところが、である。

金融庁は、民間銀行から預かった、マネーロンダリングに関わるとはいえ、こともあろうに個人情報が入ったフロッピーディスクを「紛失」したのである。

 つまり、どこに資料があるのか、コントロール出来ていなかったのだ。

嫌味な言い方をすれば、その点に置いて、自らが摘発したUFJよりも能力が劣る。だらしがない、と批判されても仕方がない。


◆トップの性格、行動は部下に影響を与えるものだ。

 

本日発売の週刊文春では、小泉純一郎内閣総理大臣が、歴代の首相に比べて、著しく不勉強であること。時間にもだらしがないこと。そのくせ、遊びには、熱心であること、を記事にしている。

役人達は、首相宛の説明書類は全てA4一枚以内に納めるようにいわれているそうだ。

それ以上長い資料は小泉首相は読まないらしい。「A4総理」のニックネームが付いているという。

金権政治の是非は別として、昔の、例えば田中角栄などは、小学校しか出ていないのに、超エリートの大蔵省キャリア官僚が舌を巻くほど数字に強く、法律に明るく、毎日勉強していたという。

こういう人物が宰相になれば、役人も必死になる。事実そうなった。

それにひきかえ、我らが世界に誇る小泉首相は、イラク復興支援特別措置法の一番重要な条文すら覚えていないのである。

役人が、少々出鱈目のブリーフィングをしても、細かいことは何も言わない(勉強していないから、言えない)。

日本の役所の風紀がゆるみ、不祥事がやたらに目に付くのは、この行政府の最高責任者の仕事に対する姿勢と無関係ではない、と、私は考えている。


by j6ngt | 2004-12-17 00:17