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「日経平均終値、1万6400円台回復…5年3か月ぶり」←ヤバいですねー。

◆記事1:日経平均終値、1万6400円台回復…5年3か月ぶり。

 

 5日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は、前日比63円83銭高の1万6425円37銭で取引を終え、

 4日の「大発会」に続き2005年の最高値を上回った。

 終値で1万6400円台を回復するのは2000年9月以来約5年3か月ぶりだ。

 東証株価指数(TOPIX)も同12・08ポイント高い1685・15と、

 2000年5月以来約5年8か月ぶりの高水準で取引を終えた。第1部の出来高は約28億3900万株だった。

 電機や自動車など輸出関連株を中心に値上がりした。国内景気の回復期待を背景に、

 情報通信や化学製品など内需関連株にも買いが入った。(読売新聞) - 1月5日18時25分更新


◆記事2:11月の新車販売、前年比8.2%減の30万5569台――30年ぶりの低水準(12月2日の記事)

 

 景気の回復基調が強まるのをよそに、新車の国内販売の不振が際立っている。

 11月の新車販売台数(軽自動車除く)は30万5569台で、前年同月比8.2%減と5カ月連続で減り、

 前月に続き30年ぶりの水準に低迷。景気の波に乗れない背景には、

 ガソリン高による軽自動車志向や買い控えなどの要因が横たわる。

 好調なボーナスなどに各社は期待をつなぐが、成算はまだ見えない。 (日経)


◆記事3:12月の新車登録、6カ月連続減少・「軽」へのシフト進む (本日の記事)

 

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が5日発表した2005年12月の登録車の新車販売台数は、

 前年同月比9.7%減の27万3834台となり、6カ月連続で前年実績を下回った。

 販売台数が30万台を下回るのは2003年12月以来2年ぶり。

 小型車から軽自動車へのシフトが進んでいるほか、「一部地域では大雪の影響も見られる」(自販連)という。(日経)(15:47)


◆コメント1:景気の実態はさほど良くない。

 

 経済指標をウォッチしていると、必ずしも経済の実体(ファンダメンタルズ)は良くないのではないかと思います。

 記事2と記事3を見て下さい。

 自動車が国内で売れていません。

 去年11月の新車販売など、30年ぶりの低水準。

 記事3を読むと、やはり、前年同月比マイナス9.7%です。

 自動車が全てではありませんが、日本最大の企業群にはトヨタ、日産がいつもランキングされます。

 クルマの売れ行きは、住宅着工件数(家を建て始めた件数)などと共に景気に大きな影響を与えるので、大事な指標です。

 これが全てではないけれども、「景気が必ずしも順調に好転しているわけではない」

 と判断する材料の一つになります。


◆コメント2:実体は良くないのに、投機によって株価が高騰する。これこそバブルです。

 

 バブル経済というのは、株価や地価が実際の資産の価値と乖離して、大きく一人歩き(上昇)してしまう状態です。

 日本は、日本史と長期的視点から見れば、「つい最近」と云って良いでしょう。

 1980年代にバブル経済とその崩壊を経験したばかりなのに、またやろうとしているのです。

 ほとほとあきれます。こう言うときは、目端が利く奴が儲けるのです。

 株を買っている連中とて、バブルであることは分かっているのです。

 それでも、とにかく自宅にこもって、短期的な株や債券の売買を繰り返し、

 差益を稼いでしまえば、他の奴のことなど知ったことか、と言うわけです。



 先頃、みずほ証券の誤注文で20億円だか儲けた無職の20代の男性は、

 ほんの数年前に100万円から始めた、まだ初心者だそうですね。

 週刊新潮のインタビューに答えて、「楽しくない。苦しいです」と云っていますが、

 そこは「笑いが止まりません」と云ったら生命の危険がありますから、まあ、社交辞令でしょう。

 しかしながら、私が12月28日に、「プロジェクト X」は、やはり、良い。

 で書いたように、そういう人ばかりでは、世の中は成り立たないのです。


◆コメント3:バブルより怖い、インフレ。

 

 昨年11月25日に書いたのですが、現在、日銀は量的緩和という金融政策を実践していて、

 日銀当座預金には常時恐るべき量のおカネがだぶついています。

 マネタリズムという経済学の立場では、通貨供給量が物価水準を決めます。



 インフレが起きるメカニズムにはごく大雑把に言って2種類です。

 1つは、モノを作っている企業のコスト、原材料費とか人件費、が上昇してそれが、製品の価格に転嫁されて、物価全体が上昇してゆくもの。

 もう一つは、通貨供給量が増えて、国民の懐が豊かになりすぎて、需要に供給が追いつかなくなって、物価が暴騰するものです。



 繰り返しますが、今、日銀当座には30兆から35兆というすごい量のお金があります。

 ガソリンに火がつかないのは、国民のところにまで流れてきていないからですが、

 何かをきっかけとして、国民に流れてきたら、ドッカーンと爆発、

 つまり物価の暴騰を招くのではないか、という懸念があります。


◆コメント4:日本銀行は、インフレ警戒。小泉政権は経済成長を持続と称してインフレ期待。

 

 日銀の福井総裁をはじめ、日銀は金融政策の本当のプロですから

(それについても11月25日に書きました)、

 日銀の独立性を尊重するべきなのですが、小泉首相、安倍官房長官、竹中平蔵、バカの中川政調会長などが、

 「このまま、まだまだ、ゼロ金利政策を維持せよ」と日銀総裁を恫喝していますが、余計なことです。



 日銀はジーッと日本経済をウォッチしています。

 インフレになりかけの時にゼロ金利政策解除に失敗したら、すごいインフレになりかねないのを懸念しています。

 これは専門家に任せておいた方が良い。


◆コメント5:何故、自民党はムキになって「ゼロ金利維持」にこだわるのか。

 

 これは、色々な人が既に分かっていてなかなか云わないのですが、

 要するに日本国のにっちもさっちもいかなくなった700兆円の借金をチャラにするのには、

 すごいインフレを起こすのが、もっとも手っ取り早い方法だからです。

 インフレはモノの値段があがり、相対的におカネの価値は下がります。

 今、貴方が100万円の借金があって、月収が10万円だとします。

 インフレが起り、つまり通貨供給量がドカンと増えて10倍になれば、単純に云って月給は100万円になります。

 すると100万円の借金を返すのも簡単です。



 1920年代にドイツが実際にこの手法を使ったので、今の小泉首相もそれをやろうとしているのではないかというわけです。

 国の借金がチャラになるのはよいですが、皆さんの金融資産の価値もゼロになります。

 それに一旦インフレになったら、それを抑えるのが大変です。

 インフレは社会的弱者を苦しめます。名目の給料が増えてもキュウリが1本1万円もしたら、意味がない。

 今バブルを利用して、働かずに株で儲けている奴らは、それを横目でせせら笑うわけです。


◆コメント6:だから、日銀に任せろというのだ。

 

 このように、日銀が早めにインフレを警戒するのはそれなりの理由が存在するわけです。

 それに、これも11月25日に書きましたが、

 ゼロ金利政策が続いているおかげで、預金金利もゼロに等しいわけですが、

 これによって、失われた「国民の得べかりし利益」は154兆円だそうです。

 自民党の政治家が「ゼロ金利政策を続けて経済成長を促せ」というのは、聞こえは良いですが、

 その政策は、大きなデメリットと危険をはらんでいます。


by j6ngt | 2006-01-05 19:33 | 経済

「6証券、全額返還へ 株誤発注利益」

◆記事:6証券、全額返還へ 株誤発注利益

 

 UBS証券グループなど、ジェイコム株の大量誤発注で利益を得たことが判明している国内外の証券六社が、

 計百六十八億円程度とみられる利益を全額返還する方向で最終調整に入ったことが十四日、分かった。

 みずほ証券の発注ミスに付け込む形で、多額の利益を得たことに対しては、

 与謝野馨金融担当相や自民党から批判的な意見が出ており、こうした声に配慮することにしたとみられる。

 今回の誤発注では、UBSの他に国内外の証券会社五社が多額の利益を得たことが判明している。

 これらの証券各社が利益を返還すれば、四百億円強とされるみずほ証券側の損失額が大幅に圧縮される。

 UBSは十三日、ジェイコム株を三万八千百九十八株取得していたと発表。

 取得価格と強制決済価格である一株九十一万二千円との差額を受け取っていた。(産経新聞) - 12月14日15時26分更新


◆コメント:狡猾な手段が公然とまかり通る世の中ではいけないのだ。

 

 三日も連続して、金融市場に関する記事を書くのは、私の日記では初めてのことである。

 昨日は、マーケットで取引をする者の「仁義」と書いたが、

 「道義」(人として行うべき正しい道)と書いた方が適切だったかも知れない。



 昨今の世の中には、「自分さえ良ければ他人がどうなろうが知ったことではない」、という風潮がある。

 今回、みずほ証券のミスにつけ込んで、ジェイコムの株を大量に買った証券会社は、

 いずれも、世界的に名を知られている会社ばかりである。

 野村証券は日本を代表する証券会社である。みずほの売り注文を見た瞬間に、

 それが誤って出された注文を理解していたはずなのだ。

 それでも、法律に違反しない限りは「買ってしまった者が勝ち」という状況が放置されるならば、

 日本は、インチキしてでも、儲ければ良い、他人などどうでも良い、

 という社会通念が存在すると云うことだ。

 それは、正しくない。

 記事に掲載したとおり、UBS証券ら6社が、今回の騒動に乗じて得た利益をみずほに返すという。

 おかしいことが、おかしいと指摘されるのが正しい世の中である。


◆金融当局の責任もある。

 

 今回は、みずほが誤注文を取り消そうとしたのに、それが出来なかったのは、

 東証のシステムに問題があったことが原因だというので、東証ばかり、責任が問われているが、

 そもそも、注文を出し間違えたみずほ証券が一番悪いのだ。

 同時に、証券会社の検査を行う証券取引等監視委員会がそれを発見できなかったのか?という責任がある。

 この点はメディアは国に遠慮しているのか、全然触れないので、ここに、指摘する。


◆返還を決断するのも大変だったろうな。

 

 利益を返上する決断をした、各証券会社の責任もかなり、辛い立場だろう。

 一度計上した利益を取り消すのだから、内部的には責任が生ずる。それが、会社というところである。

 特に、今回、一番利益を上げたUBS証券は、日本法人だがUBSはスイスの会社である。

 当然、数日前にはスイスの本社に対して百数十億円儲かりました、と報告をしたばかりである。

 それを、あの株はやはり買ってはいけないと思うので利益を返上することにしました、といったら、

 本社は「一体何をしているのだ」と、別に損失があるわけではなくても、責めてくることは、ほぼ間違いない。

 その意味では、各証券会社の自己売買部門の責任者は覚悟のうえで決断しているのだ。

 その「勇気」は評価しないと、不公平だ。


by j6ngt | 2005-12-15 20:51 | 経済

「みずほ証券誤発注問題『証券5社の手法、美しくない』金融相」云うまでもなく、同感である。

◆記事:みずほ証券誤発注 「証券5社の手法 美しくない」金融相
 

 与謝野馨金融・経済財政担当相は13日の閣議後会見で、みずほ証券の大量誤発注の後に

 日興コーディアル証券など証券5社が自社の資金でジェイコム株を大量に取得していたことについて

 「美しくない」と批判した。

 与謝野金融担当相は「誤発注を認識しながら買い注文を出すことは法的には問題はない」とした上で

 「顧客の注文を取り次ぐのではなく、自己売買部門で間隙(かんげき)をぬって売買するの

 は証券会社として美しい話ではないと思う」と述べた。

 また「証券会社の経営者は行動の美学を持つべきだろう。今回の行動は、

 心温まる『ちょっといい話』を載せた本には決して掲載されない話だ」と注文をつけた。

 (毎日新聞) - 12月13日17時17分更新


◆コメント:色々なディーラーに尋ねてみたが同じ意見でした。

 

 この問題ばかり取り上げるのも、平衡感覚に欠けるきらいがあるが、

 自分がマーケットに携わっていた所為で、どうしても気になるのだ。

 昨日の日記で、野村証券や、日興コーディアル証券、モルガン・スタンレーなど、

 この世界を熟知した人々が、明らかに、みずほ証券の誤注文と分かっているのに、

 平気で大量に買い占め、本日、クリアリング機構による強制決済で、

 各社数十億円の利益を上げるのを、「汚い」と言った。



 奇しくも、金融相は、本日の閣議(毎週火曜日と金曜日には閣議があり、その後、各大臣は記者会見を行うのが慣例である)

 後の記者会見で、記事に引用したとおり、証券五社(これ以外にも、外資系証券会社も大量にジェイコム株を買っているが)

 の行動は「美しくない」と表現した。

 やっぱりね。普通そう思うだろう。

 私は、自分の感覚がおかしいとは思わなかったが、その思いを確認したくて、

 今日は色々なマーケットディーラー(株・外国為替、金利、債券、デリバティブなど)に、

 「今回の騒動についてどう思うか?」とたずねた。

 皆、答えは同じだった。

 「こういう場合、取引は取り消されるべきだ。みずほ証券の注文ミスだと分かっていながら、

 大量の株を購入した証券会社は、マーケットの人間の仁義を分かっていない」というものだった。

 あるディーラーは、

 「ダメだよ。こんな取引はなかったことにしなくちゃ。

 間違いだと知っていて、大手の株屋(証券会社)が買い占めるなんて、とんでもないよ。みっともねえよ。」

 と吐き捨てる様にいっていた。


◆人の不幸に乗じて「儲かった」と自慢するのは下品だ。

 

 Yahoo!掲示板を見ると、「個人投資家」(投資家じゃなくて、投機家だな)が、

 今回の騒動で如何に大儲けしたか、「自慢大会」を繰り広げている。

 実に「下品」だ。こういうのを「人品が卑しい」という。
 この誤注文によって、ミスをした自分が悪いとはいえ、悲惨な目に遭ったであろうみずほの担当者、

 その上司、担当役員、とばっちりを受けた東証の社長、富士通のエンジニアが、

 これから多分、暮れも正月もなく、後始末に奔走しなければならないことなど、想像もしないようだ。

 間違えた人間が悪いと言ったらそれまであるが、

 ジェイコムやみずほのことを誰も全く考えない世の中というのは、冷たいものだ。

 私は、「世の中厳しいのだ」、などと云いたくない。

 そういう気持ちをここ数日ずっと抱いていたので、

 担当大臣が、他人の不幸に乗じてはしゃいでいる「大」証券会社の行動を

 「美しくない」と言ってくれたのは、せめてもの救いだった。


◆「美しくない」という表現を用いる与謝野金融相は与謝野鉄幹・晶子の孫である。

 

 ここからは余談であり本題から逸れるが、かなり興味深いので、自らの覚え書きの意味で記す。

 政治家が「美しくない」というのは、極めて珍しい。

 つまり、否定の助動詞が付いているものの、「美しい」という形容詞を使う政治家は、記憶にない。

 他の代議士なら、せいぜい、「望ましくない」「感心しない」と云うだろう。

 また、「心温まる『ちょっといい話』を載せた本には決して掲載されない話だ」というくだりを、

 「当たり前じゃないか」と云う人。センスがないね。

 こう言うのを「皮肉」若しくは「嫌味」というのだ。

 先般の内閣改造で「与謝野馨」という人物が金融・財政担当大臣になった。

 「与謝野」という苗字は滅多になく、当然、「みだれ髪」の与謝野晶子を連想する。

 知ってますよね?

 「柔肌の熱き血潮に触れもみで悲しからずや道を説く君」


 の与謝野晶子です。

 意味が分からない人は、調べて下さいね。その方が記憶に残ります。

 与謝野大臣のサイトには、与謝野家の人々というページがある。

 この家系図を見ると一目瞭然だが、与謝野金融相はなんと本当に、鉄幹、晶子の孫なのだ。

 ははあ、なるほど。血は争えない。 「美しくない」の起源が分かった気がする。

 やはり文学的才能の遺伝子が組み込まれているのだな、と思った。少し短絡が過ぎるかも知れぬが。

 いずれにしても、この人のプロフィールをWikipediaで読むと、かなり面白い。

 昭和13年生まれで、パソコンを自作する人、しかも政治家は、あまりいないのではないか。

 Linuxに付いても詳しいのだそうだ。


◆閣僚は云うべき時には云わなければならない。

 

 前の伊藤金融相は、40歳を少し過ぎたばかりの、典型的松下政経塾出身優等生トッチャンボーヤで、

 ただひたすら安全運転。

 何を訊かれても、

「個別の問題にはお答え出来ませんので、あくまで一般論として申し上げますが、

 法律の規定にのっとり、適切に措置したいと考えております」と言うばかりだった。

 当たり前だろ?どこの大臣が「法律を破って、不適切に処置したい」と云うのだ!

 記者会見の度にイライラさせられた。

 今回の一件だけで、与謝野金融相を絶賛するほど、私は単純ではないが、

 稀に見る大混乱に乗じて狡いことをする奴が出たときに、

 担当大臣がぴしりと一言発言するのは、結構なことだと思った。


by j6ngt | 2005-12-14 00:49 | 経済

みずほ証券ジェイコム株誤注文問題 東証の社長だけ辞めるのは不公平だろう。

◆記事1:東証システムにも不具合 鶴島社長が辞意表明

 

 みずほ証券の株大量発注ミス問題で、東京証券取引所の鶴島琢夫社長(67)は11日夜、

 緊急記者会見し、みずほが誤発注を取り消せず売買が成立した原因について、

 東証の売買システムの不具合が主因だったと明らかにし、引責辞任する考えを示した。

 誤った売り注文に気付いたみずほは直後に取り消そうとしたが、

 東証のシステムは取り消し指示を、取り消し価格にかかわらず一切受け付けない状態に陥っていた。

 東証は損失の一部肩代わりをみずほ側から求められそうだ。

 発注ミスで大量の売買が成立したままのジェイコム株について、東証は12日、9日に続き売買を停止した。

 株取引の決済を保証する日本証券クリアリング機構は12日に、

 みずほ証券が株の買い手に株券でなく現金を払う「強制決済」を正式決定。

 13日には市場に残る10万株弱の取引を終了させ事態収拾を図る。

 (共同通信) - 12月12日12時54分更新


◆記事2:東証の責任明確化は当然 株発注ミスで官房長官

 

 安倍晋三官房長官は12日の記者会見で、みずほ証券の株大量発注ミスで、

 東京証券取引所の売買システムの不具合が混乱拡大の原因になったことについて、

 「重大な事態を招いた責任の明確化は行われて当然」と述べ、

 東証トップの辞任は避けられないとの認識を示した。

 官房長官は、鶴島琢夫東証社長の進退については「社長自身が判断する問題」と述べ、

 後任人事については「時期尚早だ」と語った。

 また、東証を監督する立場にある金融庁に対しては「事態の正確な解明と正常化、

 再発防止に万全を期すよう指示した」と述べた。(共同通信) - 12月12日13時11分更新


◆記事3:1株91万2千円で強制決済=ジェイコム株誤発注で―クリアリング機構

 

 みずほ証券がジェイコム <2462> 株式を大量に誤発注した問題で、

 証券取引の決済を担う日本証券クリアリング機構は12日、同株式を買った投資家に対し、

 株券の代わりに1株=91万2000円の現金で決済する強制措置の適用を決定した。

 (時事通信) - 12月12日20時1分更新


◆記事4:決済安定性確保で大きな決断=ジェイコム株めぐる機構の措置で-みずほ証券

 

 みずほ証券は12日、誤発注問題のジェイコム <2462> 株式について証券取引の決済を担う日本証券クリアリング機構が、

 同日、同株式を買った投資家に対し株券の代わりに1株=91万2000円の現金で決済する非常措置の適応を決定したことに対し、

 「証券市場の決済における安定性確保の観点から、大きな決断を機動的に実施された」

 とのコメントを発表した。 (時事通信) - 12月12日20時1分更新


◆記事5:みずほ証券誤発注:日興など3社がジェイコム株65%保有

 

 日興コーディアル証券など3社がジェイコム株の発行済み株式総数(1万4500株)の

 計65.48%を保有していることが、3社が12日に関東財務局に届け出た大量保有報告書で新たに分かった。

 これまで野村証券とモルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッドが計38.08%を保有していることが分かっており、

 5社の保有する株式を合算すると1万5016株で、発行済み株式総数の103.56%にのぼり、

 本来あり得ない異常事態がおきている。

 毎日新聞(最終更新時間 12月12日 20時55分)


◆コメント:東証の責任もあるが、まず、みずほが間違えたのがいけないのだ。

 

 長い間マーケットを見ている(株ではないが、株も為替も、債券も、デリバティブも互いに無関係ではない)が、こんな事は初めてだ。

 ただの一度のミスディールが東京の株式市場を大混乱に陥れたのである。

 どのメディアも株の発行体であるジェイコムに全然言及しないが、

 上場するまさにその日にこのようなミスをされて気の毒だ。

 最初から、自社の株に「ケチがつい」た形になってしまった。

 そもそも、事の発端は、間違った注文を出して市場を混乱させたみずほ証券だ。

 そのみずほ証券の社長は辞めないのに、東京証券取引所の社長が辞任すると言う。

 安倍官房長官もメディアも世論も、東証の責任だけを追及するのは、不公平である。

 記事4。みずほ証券のコメント。「証券市場の決済における安定性確保の観点から、大きな決断を機動的に実施された」だと?

 何を偉そうに言っているのだ。みずほの所為だぞ。すったもんだしてるのは。


 ◆日本証券クリアリング機構

 

 日本証券クリアリング機構というのは、証券市場の交通整理係とでも言ったら良かろうか。

 株式や先物など売買を効率的に行うため、当事者に代わって、株式や代金の受け渡しを証券会社や銀行に指図する機関である。

 証券取引法に基づき各証券取引所がそれぞれ持っていた清算機能を統合して、2003年に設立された組織である。

 本日ここが決めたのは、どういうことかというと、ジェイコムが発行した株式は世の中に、1万4,500株しかないのである。

 それを、みずほ証券はなんと間違えて、「61万株を1円で売ります」とマーケットに公表してしまった(これが売り注文を出すということだ)。

 発行済み株式が14,500株しかないのに、610,000株売ることは原理的に不可能である。

 ところが、その多くの架空の株を買うと言う市場参加者が現れて、取引が成立してしまったのである。

 成立してしまったが、株はない。

 仕方がないから、株の変わりにそのときの株価に迷惑料を上乗せした現金を渡すことにする、と、クリアリング機構が
 決定したのである。

 みずほ証券は、証券取引法に基づき、クリアリング機構の決定に従わなければならない。


 ◆汚い世界なのですよ。素人が手を出さない方がいい。

 

 今回は、トラブルを起こしたのがたまたま、みずほ証券だったが、システム設定や体制の不備により、

 他の証券会社でも起こりうることなのですよ。

 だから、本当は、私が思うのは、 架空の株を買った人々(会社)みんなが、

「いいですよ。間違えたのでしょ?この取引はなかったことにしましょう」と、言ってくれればよいのだが、

 株などというのは、人間の欲が渦巻く、ヤクザな世界である。

 「間違えた奴が悪いのだ」という世界。誰もそんなことは言わない。


  私がムカつくのは、プロの連中である。

 記事5をお読みいただきたい。日興、野村、モルガンスタンレー。汚いなあ。

 ミニ株をパソコンでチョコマカやっている素人じゃあるまいし、同業の失敗に乗じて、大儲けして喜んでやがる。

 くどいようだが、「相場」なんて、こういう世界なんですよ。

 素人さんだって、株の売買の時には気をつけることだ。

 株数か、指し値を間違えてインプットしたり、損切り出し忘れて、運が悪ければ(相場がアゲンストに動いたら)、

 破産ですからね。


by j6ngt | 2005-12-12 23:27 | 経済

東京証券取引所における、株取引誤発注問題に関する一考察

◆記事:東証、責任を否定=みずほ証券の失態指摘-誤発注問題

 

 東証の天野富夫常務は9日未明、みずほ証券がジェイコム株で誤った売り注文を大量に出した問題で記者会見した。

この中で同常務は、極端に多い売り注文数から誤発注を疑った東証が、

 注文取り消しを3回にわたって要請したにもかかわらず、実行されなかったと指摘。

 「東証の手続きに誤りはない」と強調し、みずほ証側の失態との見方を示した。 

 (時事通信) - 12月9日7時1分更新


◆コメント:昔の東京証券取引所なら誰かすぐに気が付いて注意したのですけどね。

 

 最初に、この大騒動とは関係がないが、ちょっと触れておくと、 東京証券取引所(東証)というのは、株式会社なのです。

 日本には、他に札幌、名古屋、大阪、福岡にも証券取引所がありますが、

 このうち東京、名古屋、大阪の証券取引所は株式会社なのです。

 だから、東証の常務取締役という人がいるのですね。

 株式に限らず、外国為替市場も、債券市場もルールは同じで、

 売買が成立(Done)したら、原則的に、取り消すことはできないのです。

 ただし、取引額がもっと小さくて、売買の当事者の数が少なければ、

 間違えて注文を出した市場参加者が相手を訪ねて、頭を下げて、

 買い戻し、或いは売り戻してもらうことが出来る場合もあります。

 一度も注文を間違えたことのないディーラーというのは、株でも、為替でも債券でも、いないと思います。

 ここで言うディーラーとは銀行、証券会社などでお客さんの注文を市場に取り次ぐ役目のひと、

 或いは、会社自身のおカネで市場でディーリングをして、

 収益を上げることを仕事にしている人を指します。



 今回は、「61万円で1株売りたい」というべきところを

 「1円で61万株売りたい」という誤った注文を出して、それが成立してしまったわけですね。

 ミス自体は、プライス(価格)とアマウント(量)を逆にしてしまったという極めてありふれたミスです。

 これは、株でも外為でも間違えたことが一度も無いディーラーを見つける方が難しいぐらいでしょう。

 株に関して言えば、以前は、外為や債券とことなり、実際に東京証券取引所という空間(建物)の中で、

 大勢の「場立ち」と言われる、売り買いの実務専門の人だけが実際に一堂に会して取引が行われていたのです。

 昔はよくニュースで株式市場の様子が映りました。

 あまりに人が多いので、大声を出しても取引所で注文を仲介する人に聞こえない。

 それで独特のジェスチャーで、銘柄、売買の別、希望する値段を伝えていたのです。

 これはこれで、非常に危ない方式で、勘違いにより、当事者の希望しない取引が成立してしまう、

 ということがやはりあったのですが、ただし、場立ちは皆プロですし、

 大勢が同じ場所に現実にいるわけです。ですから、今回のような注文を出したら、

 あまりにも間違いが明らかなので、誰かが気づいて「おい、それ、違うだろ?」

 という互いの監視というか助け合いというか、人間ならではの融通が利いたのです。

 違う会社であってもね。株の世界の人間の仁義とでもいいましょうか。


◆システム売買ならではの悲劇

 

 ところが、今は、株式市場も、外為のように、コンピューター端末を用いた取引なので、

 誰かが注文を出して、他の人が殆ど間を置かずにヒットしてしまったら、それで取引が成立する。

 システムによる売買は、取引内容の記録が確実に残るし、

 ある注文を複数の人が殆ど同時にヒットした場合、場立ちだとどちらが先か良く分からなくて揉める事もあったわけですが、

 機械なら、100分の1秒の違いでも判定できますから、そういうところは便利で安全になったのですが、

 その代わり、あまりにも、文字通り、「機械的」に売買が成立してしまう。

 昔なら誰かが絶対に「これは、おかしい」と取引所の係員に注意を喚起したでしょうけど、

 今はそれがない。おまけに、プロだけじゃなくてインターネット取引で素人が参加するようになったので始末が悪い。



 プロ同士ならば、このような明らかな注文ミスはヒットしないか、

 しても、みずほ証券が頭を下げてきたら、「ま、仕方ないか」と売り戻してやるでしょうけど、

 素人はネット取引で1株1円でジェイコム株を買うことにより、 後で大儲けしたと言って喜んでいるようですね。

 理屈で言えば、間違えた方が確かに悪いのですが、

 本当は、今回のような、他人の間違いに乗じて儲けるという、株の世界の「仁義」に反することはしないものです。

 ただ、素人さんだからそういう慣行が通用しない。

 株式市場が活況を呈するのは原則として悪いことではないが、こういう市場参加者が増えてしまったのが、

 システム売買が普及したことによる「悲劇」です。


◆システムの不備 取引権限設定はどうなっていたのか。

 

 株・外為・債券、いずれの取引でも、証券会社や銀行内では、

 現場の一人一人が一回に売買出来る取引金額(又は、株数など、何らかの単位で。)

 の上限を定めているはずなのです。

 それは任命簿に本人がハンコを捺していて、保管されているはずです。

 初めてマーケットに出る坊やは1,000株まで、とか、ベテランなら何万株、或いは何十万株とか。

 いずれにしても、一人あたりの取引限度額を低めに抑えておくこと。

 そしてそれをシステムで設定しておくことが絶対に必要です。



 このディーラーの限度額がいくらだったか分からないけれども、

 60万株などということは、まずあり得ない。

 だとすると、限度額がシステムに反映されていなかったということです。

 システムに反映するとは、例えば1万株の取引権限のディーラーがそれを超える量の注文をインプットしても、

 エラーになって、注文できない、という設定をすることです。

 そして、間違ってそういう取引をしそうになったら、直ちに、「ミドルオフィス」といって、

 取引を監視する部署(現場の売買する部署をフロント、取引後に売買の明細確認や決済事務を行う部署をバックオフィスといいます)

 がそれを認識できるような、アラームシステムを設置しておくのが常識です。

 今回はフロントの担当者に注意を促すサインが表示されたけど気が付かなかった、

 と新聞にあります。そりゃ、取引する人間じゃなくて、ミドルが監視していなくては、ダメですよ。

 まだ、事件の全貌が明らかになったわけではないが、

 みずほともあろうものが、そこはちょっとお粗末ですね。


◆東京証券取引所の責任

 

 株でもなんでも、、一瞬の判断ミス、勘違いで、大損失を出す可能性が常にあります。

 だからこそ、プロの世界、自己責任の世界であり、みずほが後始末をするのが当然なのですが、

 東京証券取引所とて、株式会社とはいえ、売買の場を提供する組織には監視義務がある。

 もの凄い数の取引がマーケットが開いている(場が立っている、といいます)間じゅう続くのですから、

 監視は大変ですが、それに対応するためにシステム化したのですから、やはり責任が無いとはいえない。



 問題の取引は木曜日に起りましたが、

 他の参加者はどういう事態かすぐに把握できなかったのです。

 そして、なにかヤバいことが起ったらしいというとき、

 ポジション(売り持ちか買い持ちかということ)はなるべくスクエア(プラスマイナス、ゼロ)にするのが原則ですから、

 買い持ちだった人が売り戻したので一時日経平均が300円も暴落しました。

 その後もどしたからよかったけど、結果論です。

 東京の株式市場は世界三大市場の一つなのですから、ここでの暴騰・暴落は、次のロンドン、ニューヨークに影響する。

 下手をすると世界じゅうに迷惑をかけます。

 個別銘柄の異常値を瞬間的に把握して、明らかにおかしい今回のような取引は、

 即座に売買停止出来るようにするべきです。


by j6ngt | 2005-12-10 16:34 | 経済

「組織的詐欺」と慰謝料も=外為証拠金業者に賠償命令-東京地裁 素人が外為に手を出してはいけません。

◆記事1:「組織的詐欺」と慰謝料も=外為証拠金業者に賠償命令-東京地裁

 

 少ない資金を元手に多額の外貨を売買する金融商品「外国為替証拠金取引」で損害を被ったとして、

 千葉県の女性(76)が業者の「サンユートレックス」(東京都中央区)に約183万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は14日、全額の支払いを命じた。

 原道子裁判官は「虚偽の説明で取引を開始させるなど、取引全体が会社と従業員らによる組織的詐欺で違法」と非難。

 精神的苦痛を受けたとして、女性側が求めた50万円の慰謝料も認めた。 (時事通信) - 11月14日20時1分更新


◆記事2:外為証拠金取引業 破綻急増 規制強化で今年20社

 

 少ない元手で多額の外国為替取引ができる外為証拠金取引を手掛ける業者の経営破綻(はたん)が、今年に入り二十社に上ったことが、帝国データバンクが十五日発表した調査で分かった。

 七月の金融先物取引法の改正で電話による勧誘が禁じられるなど規制が強化され、当局による監視も厳しくなったことが影響したとみられる。

 調査した平成十二年から今年十月まででは二十二社が破綻、負債総額は四百五十二億円に達した。

 帝国データバンクは「個人からお金を集めながら、実際に運用していたかどうかすら怪しい業者も散見される」として、今後も同業者の破綻は続くとしている。

 帝国データバンクの調査では、外為証拠金業者のほか商品先物業者なども含めた資産運用関連企業の破綻は、

 十二年から今年十月までに四十五社、負債総額は二千百四十億円に達した。

 形態は破産や清算が多く、投資した個人にはお金が返ってこないケースがほとんどとみられている。

 このうち負債規模で四位、今年七月に破綻したジェスチオン・プリベ・ジャポン(東京)の債権者は富裕層の個人が多かったとされており、

 帝国データは「カネ余り、資産バブルの兆しが見え始めている」と指摘している。(産経新聞) - 11月16日3時11分更新


◆コメント:要するに丁半バクチなのですよ。

 

 為替(外国為替)に限らず、株でも債券でも同様ですが、素人が相場にのめり込んではいけません。

 何故、私が偉そうなことを言えるかといえば、詳しくは書けませんが、そういう世界に十数年いたからです。

 記事に載っているようないかがわしい会社ではないです。

 東京外国為替市場という概念があります。

 概念と言ったのは、株式取引を行う東京証券取引所は実際にそういう空間、バーチャルではなくて、場所があるのに対して、

 外国為替市場というのは、専用の通信手段(一番初めの頃はテレックス、次いで、専用電話回線、

 そして、ロイターディーリングシステムというものが出来ました)で世界中に張り巡らされたネットワークの総体を指すのです。

 東京中歩き回っても、「東京外国為替市場」という建物はありません。

 そして外国為替(以下、外為(がいため)と書きます)の主な参加者は銀行、証券会社、生保、損保などの金融機関の他、

 商社、自動車会社、石油会社など、輸出入を行う事業法人などですが、24時間、世界中の国の同様の連中が相場を見ているわけです。

 巨額の資金を動かす欧米のヘッジファンドと呼ばれる投資(というか、投機会社ですね)などは、

 交替勤務で、アメリカやヨーロッパの真夜中でも、誰かが東京を見ていますから、海外からの大口注文で東京外国為替市場が大混乱することもあります。

 通貨を売り買いする人を為替ディーラーと言いますが、専門職で、ずーっと、一日中朝から晩まで、相場を見ているのです。

 帰宅してからも相場が分かるように、ポケットロイターという、相場水準をリアルタイムで見ることが出来る小さいモニターを肌身離さず持っています。

 外為は、ですから、本質的にプロの世界です。 銀行が一番活発に行うのでインターバンクマーケットといいます。

 彼らはそれぞれ、独自の「情報源」を持っていて、ヘッジファンドが巨額の売り、又は、買いをやりそうだ、とか、

 アメリカの財務長官がこんな発言をしたとか、普通の人より早く知ることが出来るのです。

 こういう事は、バクチと同様でして、向き不向きがあります。

 長くやっている人はそれなりに実績があるから、続いているわけで、損ばかりしている人は、すぐに辞めさせられます。

 日本の会社ならば、他の部署の移るだけですが、外国の銀行とか投資銀行、ヘッジファンドのディーラーはもうからないと、

 本当にクビになるのです。失業するのです。 ですから、気合いの入り方がちがう。

 そういう人たちですら、毎日利益を出せるとは限らないのです。 為替ほど予想が難しいものはないのです。

 もし、「自分はディーラーで今まで損をしたことがない」、という人物が現れたら、絶対に嘘をついていますから、信じてはいけません。

 どんな天才的ディーラーも、大損を被って真っ青になることがしばしばあるのです。

 ただ、或る期間を通して最終的には利益を出している、ということです。

 記事に出ている、外為証拠金取引は、先物市場といって、厳密に言えば別の市場ですが、現実には、今まで述べたプロのマーケットに連動しています。

 こう言うところに素人が手を出してはいけません。

 何せ、株に比べて、値動きの速さが比べものにならないぐらい速い。

 プロでさえ、ほんの数秒、注文を出すのが遅れただけで、何百万円、何千万円の損失を生ずることも全然珍しくないのです。


◆外為証拠金業者、毎日のように潰れていますよ。

 

記事1の「千葉県の76歳の女性」はついている方です。全額取り戻せた上、慰謝料まで取れたのですから。

 これは、たまたま、被告となった会社が潰れていないからです。運のいい人です。 しかし、非常に例外的です。

 記事2にも破綻例がありますが、金融庁のサイトにある報道発表のページを見て下さい。

ここ10日間だけを見ても、これだけ潰れているのです。



  • 平成17年11月17日 「株式会社ワールドサクセスに対する行政処分について」
  • 平成17年11月17日 「コスモエフエックス株式会社に対する行政処分について」
  • 平成17年11月15日 「T.A.M株式会社に対する行政処分について」
  • 平成17年11月11日 「株式会社シーズ・ファイナンスに対する行政処分について」
  • 平成17年11月9日 「ジェイテック株式会社に対する行政処分について」
  • 平成17年11月9日 「ユニバーサル・アセット・マネジメント株式会社に対する行政処分」
  • 平成17年11月8日 「IFC投資顧問株式会社に対する行政処分について」
  • 平成17年11月8日 「株式会社ネクサスに対する行政処分について」

 行政処分にも色々ありますが、これらは全部「業務停止命令」です。

 そもそも、これらの会社は既に破綻しているのです。

 お客さんから集めた「証拠金」という、いわば「元手」の資金でこの会社自身が外国為替取引=ディーリングをやって、失敗して大損。

 債務超過になり、潰れている。判を押したように同じパターンです。

 一般のお客さんは最初に「証拠金」を何十万円、何百万円という単位でこれらの会社に預けるのですが、

 潰れられたらカネは戻らないわけです。業者は債務超過で潰れているのだから、損害賠償請求しても、無駄です。

 つまり、一般の方にとっては、外国為替で自分自身が儲けること自体が難しいばかりではなく、

 外為証拠金業者が倒産することにより、証拠金も取り戻せない、という非常にショッキングな状況に追い込まれる可能性が高い。

 「俺は、しばらくやっているが、もうけてるよ」という方もおられるでしょう。稀にあります。

 しかし、続けていたら、必ず、真っ青になるような経験をすることになります。殆ど断言したいほどです。

 とにかく、止めておいた方がいいです。


by j6ngt | 2005-11-18 03:59 | 経済

「7-9月、年率1・7%増 GDP、4期連続の成長」デフレーターマイナス連続30ヶ月。

◆記事:7-9月、年率1・7%増 GDP、4期連続の成長

 

 内閣府が11日発表した2005年7-9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除いた実質で前期(4-6月期)比0・4%増、年率換算で1・7%増となった。

 名目も0・2%増(年率換算0・7%増)で、経済成長率は実質、名目ともに4・四半期連続でプラスとなった。

 成長率に対する寄与度では内需が0・5%の押上要因となった。外需は輸入が輸出を上回り急増したことで成長率を0・1%押し下げた。

 景気をけん引してきた個人消費や設備投資が減速し一服感が出たものの依然堅調で、成長率自体は鈍ったが、

 民間需要主体の緩やかな景気回復が続いていることが確認された。

 ただ総合的な物価変動を示すGDPデフレーターは、前年同期比1・1%の下落と30期連続のマイナス。

 前期より下落幅は0・2ポイント拡大し、デフレ状態は依然続いており、

 金融緩和をめぐる今後の政府・日銀の動きが注目される。(共同通信) - 11月11日13時32分更新


◆コメント:こういう報道をするから、バブルになるんだ。

 

 今日は、四半期に一度行われるGDP(国内総生産)の発表がありました。

 GDPには、実質と名目があります。

 実質は、モノやサービスの生産量です。「量」ということを覚えておいてください。

 名目は、金額です。実際の「売上げ」だと言っていい。



 「実質」という言葉と、「名目」という言葉の印象からすると、「名目」は見せかけ、「実質」は本当の姿という感じですね。

 だから、実質成長率の方が大事に思えます。

 これが、インフレのときは、その考え方で良いのです。

 前の四半期と次の四半期と生産量が変らなくても、例えば、同じ100単位しか生産しなくても、

 物価が勝手に上昇し続けるインフレ時には、、ものの値段が仮に2倍になれば、名目GDPは2倍になる。

 これでは、経済活動の実際の状況を正しく見られない。だから物価上昇率が100%だから、それを勘案する。

 そうすると、なんだ、実質GDPつまり、生産は増えていないじゃないか、と、いう風に見るのです。


◆今はデフレですから、名目GDPに着目します。

 

 日本は長いデフレ不況にあります。モノの値段が下がり続けています。

 だから、実質、つまりモノ・サービスの生産が増えたといっても、実際の儲けが増えないのです。

 そこで、名目GDP成長率の方に着目します。

 記事によれば、7-9月の実質(「量」ですね)は4-6月比プラス0.4%。

 名目は、プラス0.2%です。

 しかし、ここで、「お、名目もプラスじゃねえか」というのは早とちりです。


◆一番見なければいけないのはGDPデフレータです。

 

 7-9月期の実質はプラス0.4パーセント。

 同じ時期の名目はプラス0.2パーセント。

 確かに名目はプラスですね。しかし、実質、つまり量は0.4%増えているのに、名目(もうけ)は0.2%しか、増えていないですね。



 何故でしょう?

 物価が下がり続けている、つまりデフレーションが継続しているからなのです。

 名目GDPを実質GDPで割った数値をGDPデフレーターというのですが、

 記事の最後に「総合的な物価変動を示すGDPデフレーターは、前年同期比1・1%の下落と30期連続のマイナス」とあります。

 これが一番気にしなくてはいけない数字です。



 GDPデフレータ=名目GDP÷実質GDP

 ですから、この数値の変化がマイナスになるということは、分子より、分母の増え方が大きいということですよね。

 言い換えれば、量が増えている割に儲けは増えていない、というときにGDPデフレーターの変化はマイナスになります。

 そのマイナス状態が何と30か月も続いているのです。


◆株式市場は、はしゃぎすぎ。

 

 今日も多分、海外のファンドが買ったのでしょう。東京証券取引所で日経平均株価は今年一番の高値(たかね)で終わりました。

 相場は、株も債権も外為も、コモディティ(商品先物取引)も原理は同じです。

 買う人が売る人より多ければ上がります。但しそれが、必ずしも経済の実態を正確に反映しているわけではないのです。

 はっきり言って、ここ数ヶ月、株式市場は経済の実態と乖離して、買われすぎです。バブルです。

 こう言うのは一旦メッキが剥がれたらすごいですよ。暴落します。

 証券会社はしきりにミニ株取引しませんか、などと働きかけてきます。

 しかし、今のように、相場が一人歩きをしているとき。言い換えれば、市場参加者が確たる根拠も持たずに買っているときは、追いかけて買わない方がいいです。

 最近は株のインターネット取引が盛んで、東証の取引量がふくれあがっていますが、それだけ素人の市場参加者が増えているということなのです。

 素人はなれていませんから、海外のファンドが利食い売りなど始めたら、狼狽売りが殺到して、株式市場が大暴落します。その危険が今は大変大きい。

 「私もネットで株をやってみようかな」という方。

 最終的には自己責任ですから自分で決めるしかありませんが、私の個人的見解では、今は止めておいた方がいいような、予感が致します。


by j6ngt | 2005-11-12 03:33 | 経済